投資のソムリエはひどい?保有すべきか?下落の理由・実績と評判・口コミから今後の見通しを解説

投資のソムリエの下落理由と評判口コミ

投資のソムリエが下落した理由は?

投資のソムリエは今後も保有すべき?

2025年今後の見通しがどうなるのか知りたい

投資のソムリエ」は「コロナショックに勝ったファンド」として世間の注目を浴び、2020年にはモーニングスターが選定する「ファンド オブ ザ イヤー2020」安定資産(債券・バランス安定)型部門で最優秀賞を獲得。

名実ともに素晴らしい実績があり、投資家からの評判も良い投資信託でした。

しかし最近では、ネットで「投資のソムリエ」と検索をかけると「ひどい」「下落」「下がりすぎ」などと言った、不安になるような評判が見受けられるのが現状です。

そこで本記事では、投資のソムリエについて実際に出資をしている、またはしていた投資家の生の評判・口コミをまとめ、実際に投資のソムリエでの運用で資産は増えたのか、投資のソムリエは今後も期待できるのかなどを徹底的に調査しました。

またこれら評判・口コミを通して投資のソムリエの今後の見通しなども解説しますので、最後までお見逃しなく。

目次

投資のソムリエの評判・口コミをさかのぼって紹介

早速ですが、投資のソムリエの評判・口コミを見てみましょう。

ここでは投資のソムリエの概要についてのおさらいから見ていきますが、もう既にご存知の方は「投資のソムリエの評判【資金流出入額】」からご覧ください。

まずは投資のソムリエの概要を簡単におさらい

投資のソムリエは、アセットマネジメントOneが運用をするアクティブファンドです。変動リスクを4%程度に抑え、積極的に資産を増やしていく運用よりも「減らさない」「大損をしない」ことを目標としています。

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設定日    2012年10月26日
純資産3,180.81 億円(2025年1月時点)
決算日1月11日・7月11日
商品分類単位型・追加型:追加型
投資対象地域:内外
投資対象資産(収益の源泉):資産複合
属性区分     投資対象資産:その他資産(投資信託証券)
決算頻度:年2回
投資対象地域:グローバル(日本を含む)
投資形態:ファミリーファンド
為替ヘッジ:あり(一部ヘッジ)
ファンドの特色1. 投資環境の変化を速やかに察知し、中長期的に安定的なリターンをめざします。
2. 基準価額の変動リスクを年率4%程度に抑えながら、安定的な基準価額の上昇をめざします。
3. 年2回決算を行います。
投資対象複数のマザーファンドを通じて国内債券と為替ヘッジ先進国債券の安定資産に加え、新興国債券、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内リート、先進国リートをリスク性資産を投資対象としています。
分散投資の詳細画像はこちら
ポートフォリオ基準価額の変動リスクを年率4%程度に抑えることを目指し、月次および日次で資産分配比率を機動的に調整しています。
月次ポートフォリオの詳細画像はこちら
日次ポートフォリオの詳細画像はこちら

【投資対象】

【月次ポートフォリオ】

【日次ポートフォリオ】

投資のソムリエの概要をチェックしたところで当ファンドの評判・口コミを見ていきましょう。

投資のソムリエの評判・口コミ【資金流出入額の推移】

まず投資信託の評判を見る上で一番参考になるのが「月次資金流出入額」の推移グラフです。

月次資金流出入額とは、投資家がファンドを購入した額(流入額)から投資家がファンドを売却した額(流出額)を差し引いた額のことを指し、投資信託がどのくらい買われているのか、または売られているかの指標となります。

投資のソムリエに関しては、2022年3月までは流入額が流出額を上回っていたものの、4月以降はこれが逆転しており、未だに流入額が流出額を上回ることはありません。

投資のソムリエの流入額と流出額が逆転してしまった理由としては、以下の可能性などが挙げられます。

  • 2021年末以降投資のソムリエの運用実績は右肩下がりであるため
  • ファンドマネージャーが判断ミスをしている可能性があるため など

詳しくは次の章「投資のソムリエがひどいと言われる理由」で解説します。

投資のソムリエの評判・口コミ【YAHOOファイナンス掲示板への投稿】

では、実際に投資のソムリエに出資をしている投資家の評判・口コミを見ていきましょう。

まずはYAHOOファイナンス掲示板に掲載されていた評判・口コミを2019年から時系列順に見てみます。

2019年の評判・口コミ

3月4日:
銀行が買うようにお願いする事態、金融庁が土地とかの融資より投信を進めている感じですね。株価が下がれば大不景気になるのは間違いない!今はいいがオリンピックが終わったら?恐ろしい。

10月16日:
買いましたが、3年前からどんどん上がています。初めて投信で成功しました。

10月29日:
相場に関係なく上がる!5星で4評価!

2019年はコメントの数が3件と少ないものの、3件中2件のコメントで高評価です。

2020年の評判・口コミ
投資のソムリエの時系列ごとの評判
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6月19日:
コロナからの復活、速っ。

11月28日:
安定感すごいですね。ひふみ関連よりも安定感はあると思います。
不穏なマーケットの時に資金を逃す場所としては良いと思います。
もちろんそのまま積立しても良さそう。総じていいですね。

12月2日:
ちょっと地味すぎて面白みないけど、投資してる事を忘れさせてくれるくらい、精神的にはいいですね笑

2020年のコメント数も5件と少ないものの、やはり「コロナショックに勝った」とされるだけあってコメントでも高評価が多く見られます

12月2日にコメントをした方に関しては、投資のソムリエがセールスポイントとしている「減らさない・大損しない代わりに増えにくい」をまさに体感されていたのでしょう。

2021年の評判・口コミ
投資のソムリエの時系列ごとの評判
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2月17日:
ここ1ヶ月以上足踏みって言うか後退の途を辿ってる感じ。
なんか、マイナス嵩んで沈むわ~。日経平均、フィンテック、グローバル…羨ましすぎる。

2月19日:
手数料が高くて1年やそこらでは元はとれないし、長期でほんの少しだけリターンがある程度。余裕資産を入れておいて忘れておく感じかな。

3月8日:
最近は全然伸び代ないね。
もっとお金が働いてくれるとこに変えようかなーって思ってます。

6月30日:
私が昨年9月に買ってからずっとマイナスのままと言う珍しいファンドです

9月2日:
ようやくプラスになりました。この投信、大きな変動のないことが魅力なんだと思います。
すこーしずつで結構です。地味に上がってほしいです。

12月15日:
テレビでさんざんとコロナで下落しなかったとほめちぎられたけど、
為替ヘッジありだから下落しなかっただけで、信託報酬はたかいし、ヘッジコストはかかるし、こんなのダメファンドでしょ

2021年はコメント数が約40件に増えましたが、マイナスな評価が目立ち始めます

一般的に投資は長期運用が基本だと言われますが、コメントの中には「一時的にマイナスになることはあるだろうけど、投資は長期運用が基本だから長い目で見よう」といった声もあり、不安だけど投資のソムリエを信じたいといったような葛藤が見られるコメントがいくつかありました。

2022年の評判・口コミ
投資のソムリエの時系列ごとの評判
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2月8日:
米10年国債利回りは2019年8月以来の2%に近づいているが、今後はさらに2%を突破しそうだ。
インフレ抑制のために、FRBの利上げは今後も断続的に続くから、債券価格も下落が続く。
ということは、債券の割合が7割弱を占める投資のソムリエの評価損益も、今後も果てしなく下落を続けるということ?

2月15日:
ソムリエを名乗る以上、資産残高増えているので信託手数料減を反映してください。
また債券に投資しているので金利上昇見合いで分配金増やしてください。

2月16日:
信託報酬は運用成績に応じて増減させるべきだと思うわ

3月11日:
本日付けで20万円近くの元本割れ。
みずほの営業マンの口車に乗せられて購入した自分がバカだった。
さらに、昨年末時点でも損切しなかったのはさらに大バカ。
これ以上、金融資産が減るのは耐えられん。9750万円を切ってしまう。

3月23日:
コロナの下落をたまたま抑えこめたので、テレビ等でもてはやされただけのファンド。
モーニングスターの朝倉智也が朝の経済ニュースで持ち上げていたのでSBI証券のニーサ枠で100万買ってしまいました。
先ほど全額売却しました。損失額約8万。
もともと(信託報酬)が高いだけのぼったくりファンド。
売却金額は楽天全米株式インデックスファンドと農林中金おおぶねの積立投資に充てます。
リスク回避資産は銀行預金の配分を考えて自己管理すればいいと思います。
このファンドがリスク回避になるなんて妄想でした。信託報酬高過ぎ。

12月20日:
思いたくないのですが、詐欺にあったような気がしています。
安定投資信託が売りでしたよね。
退職金の1千万円はプラマイ0で良いと預けたら、100万円ぐらい損してます。
4%損得レンジは嘘ですよね。10%の損ですから。

2022年は米国の金融引き締めによる影響を示唆する声や、成績に見合わない信託報酬率を下げてほしいといった要望、そして出資を後悔する声が多く見られ、中には「騙された」「詐欺に遭ったようだ」といった衝撃的なコメントまで見受けられました。

投資のソムリエの信託報酬率は年率1.54%で、アクティブファンドの信託報酬率の平均よりはやや低いものの、「手数料に見合った運用」ができているとは言い難く、実際に出資する投資家にとっては「高い」と評価されています。

信託報酬率については後ほど詳しく解説します。

2023年の評判・口コミ
投資のソムリエの時系列ごとの評判
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1月31日:
欲張らず安定を求めただけなんだけどね。その心理を読まれたとはね。
ニーズより利益優先なんだろうね。
契約まではコミュニケーション図って、その後放置するのは良くないよね。

3月25日:
右肩上がりの昔のチャートのパンフレットを見せられ、±4%を目指す安定したファンドと銀行員に勧められて購入したのが22年4月。今更ながらチャートを見ると急降下の真っ最中。
結局、私も-10%で損切りして高い授業料を納めたクチです。
無知なまま購入した自己責任は十分承知してますが、銀行員のやり口には人として醜いものを感じます

7月8日:
もしこの掲示板をみたホルダーさんがいたら、すぐ売ることを検討ください。
信託報酬が高すぎます。何もしなくても年に2%近くもとられます。20年で4割近く減ります。そしてここのファンドにはそれを上回るポテンシャルはありません。
YouTubeでもネットでも検索してはやく逃げてください。

7月10日:
信託報酬代かからないだけでも、目減りしない普通預金の方がましだわ。
普通預金に負ける投資信託って?ナニこれ!

7月12日:
下げた時は現金にして、上げた時に割高な株を買うプログラムです。
そして少し上がればすぐ手放して、高値づかみを繰り返します。
性質上債券を上回るポテンシャルはなく、成長は見込めません。
保有比率を見れば一目瞭然です。
資産流出をみても、死にゆくファンドです。今手放すのが1番得なので一刻もはやく売却を。
老後の資金を減らす人が1人でも減れば。
逃げてください。どんどん減ります。

7月21日:
そうそう。この商品を買う人はローリスクに惹かれてハイリターンは期待してなかったと思う。その気持ちを踏みにじられたのが悲しい。

9月13日:
コロナ急落後に、YouTubeで鼻高々にソムリエを推奨してたやつ、すっかり姿消したね。

9月22日:
うん、また暴落。ダメだこりゃ。もう10,500円なんて夢のまた夢か…。

9月30日:
見てると2年前に買った方が結構いそうですね。ピークですよね、でもこういう時に素人は飛びつきやすいので銀行さんは勧めてきます。
為替にしても金にしてもピークの時に勧めてきますよね。
1年で見切りをつけたのは凄く上手いと思いますよ!

10月9日:
ファンドが解消されて、残金を口数で比例分配して手じまいじゃない?

10月18日:
今が最後の逃げ時だぞ
年内には1万割れるよ
純資産の減りもやばい

2022年に引き続き、2023年も信託報酬率が高いとの意見が多く、マイナスになる運用に対して信託報酬を払うくらいなら普通預金の方がマシだと言った声も見られます。

投資のソムリエの「減らさない・大損しないけど増えにくい」方針に魅力を感じていた投資家からは、「その気持ちを逆手に取って利益を優先している」「その気持ちを踏みにじられた」といった諦めの混じったような声も多く見られました。

また2023年は投資のソムリエからすでに損切りをした投資家や投資のソムリエを良く思っていない投資家とみられる人からの「早く損切りを」「早く逃げろ」といったような声も目立ちました。

2024年~の評判・口コミ
投資のソムリエの時系列ごとの評判
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1月11日:
今の基準価額は10年前の2014年初めとほぼ同じぐらい。
仮にこのファンドを黙々と10年間ホールドし続けたとしてこのザマ(要は全く無意味な10年間)。途中で繰上げ償還もされることなく、ここまで醜い運用実績を晒し続けてきたファンドがかつてあっただろうか?

1月12日:
3年前に買ったんですが解約せず渋々持ってますが本当ダメな投信で腹立つ〜

2月4日:
投資リスクがあまりとれない年配者で昨年10月以降に初めてこのファンドを購入した人はいますか?
該当する人は2022年からほぼ2年間続いた投資のソムリエの地獄の暴落相場に遭遇しなかったのは何よりですが、ただ、今ならまだ間に合うので当ファンドを速やかに売却することを強くお薦めします。
そして代わりの購入先のファンドしてお勧めできるのは、GPIFと同じポートフォリオでボラティリティーが低く、かつ信託報酬が低コストの「ニッセイインデックスバランスファンド(4資産均等型)」。
両者の過去のチャートを見ればどちらが良いかはサルでも分かる。

2月16日:
純資産が4000億円もある理由

・販売手数料が高いから
・信託報酬が高いから
・運用初心者がターゲットにされたから

これだけの大相場のなかで下落したり、上がらなかったり・・・
プロが機動的な運用するって言われても

6月2日:
ここが長期保有を前提とした戦略的ファンドだって?信託報酬がかつて1%超えが当たり前だったインド株ファンドですら今や0.4%以下の時代に、超低リターンでありながらいまだに1.54%もの手数料をぼったくるファンドを推す理由がまったくもって意味不明。銀行か対面型証券会社による顧客利益など完全無視の悪徳セールストーク以外に思い浮かびません。

8月6日:
お久しぶりです。
こんな時こそ退避用ファンドとして目をつけていたここがどうなってるかと思い、久しぶりに見に来たのですが、ソムリエの真骨頂発揮してますね。
他のアクティブ系ファンドが何千円も一気に下げてますが、ここは300円程度の下げと、優秀ですな。恐らく現金の比率を大きく上げてきて対応してるのかなと思いますが………
………ならば全部解約して普通預金に入れとけば円高だしその方が良いのかなと。
やっぱしここの出番はなかったか。

2025年1月:
直近10年のトータルリターンが年率0.09%とかいう超低金利政策時の個人向け国債並のリターンであるにも関わらず、信託報酬がなんと年1.54%…ここはもはや金融機関が情報弱者からお金を巻き上げる為だけに存在しているような投資信託で、本当におぞましい

後ほど詳しく解説しますが、最後のコメントにある通り、投資のソムリエの10年間のリターン(年率)は+0.09%。

もはや銀行の普通預金の方が収益が高いといった状況です。

更に言うと、銀行に預けていれば手数料なしで利息がもらえたのに、投資のソムリエでは信託報酬として年1.54%を徴収しています。

以前にも増して「ひどい」状況にあるようです。

※コメントの引用:YAHOOファイナンス掲示板、②YAHOOファイナンス掲示板

投資のソムリエの評判・口コミ【みんかぶ掲示板への投稿】

次に、みんかぶ掲示板に掲載の評判・口コミを見てみましょう。

2020年の評判・口コミ
投資のソムリエの時系列ごとの評判
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7月4日:
バランスファンド選ぶなら、このファンド。 配分比率の見直しタイミング絶妙‼️

2023年の評判・口コミ
投資のソムリエの時系列ごとの評判
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4月29日:
3年持ってても全くプラスになったためしなく、今マイナス15%!

9月23日:
なんと言っていい分かりませんが、ダメなファンドですな。

10月16日
銀行に度々勧められて購入し、安定資産として、ほったらかし。
下がり始めに銀行員からもう少し我慢と言われ、保有していたら大損です。馬鹿らしいので、解約し、その銀行との取引はもうやめました。
銀行員は、高い時に売り付け、手数料を取っておさらば。銀行経由の投資ファンドはだめだめでした。高い授業料でした。

10月19日:
損失のほとんどは為替ヘッジ先進国債券価格の下落分と為替ヘッジコストの割合が大きいです。
運用方針なのか、何が何でも安定資産(債券)は40%程度保有したいようなので米国の長期金利が高止まりしていて、円安が続く間、おそらく2024年後半くらいまでは基準価格は下がり続けるでしょう。
且つ、これから日本の長期金利も上昇(価格が下落)していきます。その後も良くなっても基準価格の上昇は年1~2%でしょうかね。
ここを保有するなら勇気を出して損切して他の商品に当てた方がましだと思います。
-10数%程度なら他で取り戻せますよ。それとNISA枠で持ってる人は年内に売らないと枠が勿体ないですよ。

2024年の評判・口コミ
投資のソムリエの時系列ごとの評判
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8月7日:
いつまでたっても利益が出ない。運用手数料高すぎる。

みんかぶには2020年~2024年の間に合計6件のコメントしかありませんでしたが、その内2020年のコメントを除いて5件が低評価コメントでした。

※コメントの引用:みんかぶ

投資のソムリエの評判・口コミを総括

投資のソムリエはコロナショックにも耐えた実績があることから、2020年後半ごろに「コロナショックに勝ったファンド」として様々なメディアに取り上げられるようになりました。

その時期に投資のソムリエを購入した投資家も増えたようで、実際に資金流出入額の推移を見ても2021年3月に流入額がピークに達していることがわかりますね。

しかし、2022年2月にロシアにがウクライナへの軍事侵攻に踏み切ったことで、コロナウイルスによる混乱で回復に向かっていた世界経済は再び打撃を受けます。

物価の上昇によりアメリカや欧州を中心に金融引き締めを実施。

一般的には株式価格と債券価格は逆相関関係にあると言われていますが、実は、インフレ時にはこの限りではありません。

インフレ下における債券価格と株式価格の関係

インフレ発生→金融引き締め
→金利が上昇し債券価格は下落・金利上昇で事業投資がしづらく、モノも売れにくくなるので業績悪化=株価は下がりやすい

インフレ発生金利株価債券

投資のソムリエが安定資産とする債券のみならず、リスク性資産である株式までもが下落をし、「株安」「債券安」となったことで投資のソムリエの成績も悪化しました。

YAHOOファイナンスやみんかぶの掲示板を見ても、2020年初めごろまでは投資のソムリエに対して好印象なコメントがあるものの、2020後半ごろからは批判のコメントが目立つようになり、2023年以降は早めの損切りを促すようなコメントまで見受けられるようになります。

実際に資金流出入額の推移を見ても、2022年4月以降、流入額は流出額を上回り続け、2025年となった今も流入額が流出額を上回ることはありません。

ここまでの内容で、投資のソムリエの評判・口コミは現状よくないことが分かりましたが、実際になぜこんなにも評判・口コミが悪くなってしまったのか、その理由を次の章で詳しく解説していきます。

投資のソムリエがひどいと言われる理由

それでは、投資のソムリエの評判・口コミはなぜこんなにも悪くなってしまったのか、その理由について解説していきます。

ひどいと言われる理由1|2021年末以降運用実績は右肩下がりで下落

投資のソムリエは2021年末以降、右肩下がりに下落を続け、ファンド設定から13年目にも関わらず基準価額は2025年1月時点で10,379円ほぼ元本まで戻っています

投資のソムリエ基準価額推移チャート
引用:Yahooファイナンス

投資のソムリエの実績は以下の通り。

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1年3年5年10年設定来
リターン(年率) +1.63%-3.93%-1.47%+0.09%+1.11%
シャープレシオ0.52-0.86-0.370.030.32
リスク(年率) 3.82%4.61%3.92%3.51%3.50%
(参考:日本経済新聞

リスクは目論見書通りに4%台で抑えられているものの、直近3年、5年の年率平均リターンはそれぞれ-3.93%-1.47%とマイナスです。

かろうじてマイナスではなかった直近1年の年率平均リターンは+1.63%。

米国の政策金利の利下げとトランプ氏の次期大統領選当選による政策期待が強まったことが追い風になったと見られます。

それでも直近1年の年率平均リターン+12.69%だったインデックスファンド「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」に比べると不甲斐ない成績です。

直近10年の年率平均リターンに関しては+0.09%でしたが、2024年に日本銀行がマイナス金利解除を決定したことに伴って金利が上昇傾向にある銀行の普通預金や定期預金に預けていた方が、受け取れる利息が高いという結果に。

銀行の普通預金・定期預金の金利

普通預金0.1%~0.5%
定期預金0.1250%~0.4%
2025年1月時点の銀行普通預金・定期預金の金利の目安

銀行の預貯金の方が受取れる利息が高い上に、投資のソムリエでは信託報酬として年1.54%を徴収されるのですから「ひどい」と言われてしまっても仕方ありません。

ちなみに、数値が高いほど効率よく運用ができている(リスクを取ったことによって得られた超過リターンが高いこと)ことを示すシャープレシオも非常に低く、効率の悪い運用状態にあることも分かります。

ひどいと言われる理由2|ファンドマネージャーの判断ミス?

2021年からの下落理由を「株安」「債券安」としている投資のソムリエですが、投資家の中にはこれら外的要因に対応できなかったファンドマネージャーの腕が要因だとする声も挙がっています。

安定資産もリスク性資産も下がっている局面では、資産を現金化してしまうのが最善策であるのが一般論でしょう。

「減らさない・大損しにくい」ことを売りにしている投資のソムリエであれば既に現金化をしているはずと多くの投資家は思っていたようですが、2022年7月、そんな投資家のもとに「機動的配分戦略(日次戦略)の一部変更ついて」というお知らせが入ります。

投資のソムリエのお知らせ
(引用:百五銀行
変更前
    • リスク性資産の価格下落局面
      • リスク性資産の比率を下げ、安定資産の比率を上げる
    • 安定資産の価格下落局面
      • 安定資産の比率を下げ、現金等の比率を上げる
    • 安定資産・リスク性資産の価格下落局面
      • 安定資産の比率を下げ、現金等の比率を上げる
      • リスク性資産をすべて売却し、安定資産、現金等の比率を上げる
    変更前
    引用:百五銀行
    変更後
    • リスク性資産の価格下落局面
      • リスク性資産をすべて売却し、現金等の比率を上げる
    • 安定資産の価格下落局面
      • 安定資産をすべて売却し、現金等の比率を上げる
    • 安定資産・リスク性資産の価格下落局面
      • 安定資産をすべて売却し、現金等の比率を上げる
      • リスク性資産をすべて売却し、現金等の比率を上げる
    変更後
    引用:百五銀行

    そのお知らせには、これまでにも現金化という選択肢があったにも関わらず、2021年に入ってからの下落局面の際には静観を続けていたともとらえられるような発表があったのです。

    ちなみに直近の資産配分状況も見てみましょう。

    2024年下半期は、米国FRBによる政策金利の利下げ開始(9月以降)や次期米国大統領にトランプ氏が当選し政策期待が強まったこと(11月)が追い風となり、株式やREITが上昇する局面がありました。

    それに対し、投資のソムリエは10月ごろにリスク性資産・安定資産・現金の配分がほぼ同じで、非常に保守的な姿勢であったことが分かります。

    投資のソムリエの資産配分
    引用:投資のソムリエ マンスリーレポート

    米国FRBが高すぎた金利の利下げを実施する局面は、ほとんどのファンドマネージャーにも予測できたことでした。

    それにも関わらず、資産配分の比率をなぜこのように定めたのかには疑問が残ります。

    ひどいと言われる理由3|インデックスファンドに負ける

    投資のソムリエはアクティブファンドです。

    アクティブファンドとは簡単に言うと、「手数料を支払う代わりにインデックスを上回る利益を期待できる」という運用スタイル。

    実際、投資のソムリエでは信託報酬として年率1.54%が徴収されます。

    イーデス」によると、アクティブファンドの信託報酬率の平均は1.56%なので、投資のソムリエの信託報酬率はこれよりも低くはあるものの、成績に見合っているとは言い難いのが現状でしょう。

    それを証明するために、投資のソムリエと同じように8つの資産に分散投資をする「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」と比較してみます。

    eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)はインデックス型バランスファンドで、信託報酬は年率0.143%です。

    投資のソムリエと8均等資産の比較
    (引用:YAHOOファイナンス

    投資のソムリエ

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    1年3年5年10年設定来
    リターン(年率)+1.63%-3.93%-1.47%+0.09%+1.11%
    シャープレシオ0.52-0.86-0.370.030.32
    リスク(年率)3.82%4.61%3.92%3.51%3.50%
    (参考:日本経済新聞

    eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

    スクロールできます
    1年3年5年10年設定来
    リターン(年率)+12.69%+7.72%+7.92%–% +7.35%
    シャープレシオ1.350.920.80–%0.81
    リスク(年率)8.64%8.42%10.21%–%9.39%
    (参考:日本経済新聞

    ご覧の通り、投資のソムリエはインデックス型バランスファンドであるeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)に負けています

    eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の方が信託報酬が安いこともあり、投資家にとってはわざわざ高い信託報酬を払って資産が減っていく投資のソムリエで運用をする妙味はもはや無いと言っても過言ではありません。

    合理的に手数料を支払って高いヘッジ力を実感したい、あわよくば資産を増やしたいとお考えの方は、投資信託と同じくプロに運用を任せられるヘッジファンドもおすすめです。

    ヘッジファンドについてはこちらの章で詳しく解説しています。参考にしてみてください。

    ひどいと言われる理由4|分配金が支払われる

    そもそも論ではありますが、毎月2回も分配金が支払われる点についても、投資のソムリエの評判がよくない理由の1つとして挙げられるでしょう。

    投資信託には分配金が支払われるファンドと分配金が再投資されるファンドがありますが、資産運用においては分配金を再投資する方が「複利効果」で効率良く資産が大きくなるとされています。

    一方投資のソムリエでは、過去の分配金実績を見てもお分かりの通り、2015年から半年に1回のペースで分配金を出し続けているのです。

    決算日分配金額(税引前)
    2013年1月0円
    2013年4月0円
    2013年7月0円
    2014年1月0円
    2014年7月0円
    2015年1月30円
    2015年7月30円
    2016年1月30円
    2016年7月30円
    2017年1月30円
    2017年7月30円
    2018年1月30円
    2018年7月130円
    2019年1月30円
    2019年7月30円
    2020年1月30円
    2020年7月80円
    2021年1月80円
    2021年7月80円
    2022年1月80円
    2022年7月80円
    2023年1月80円
    2023年7月80円
    2024年1月80円
    2024年7月80円
    累積分配金(税引前)1,050円
    (参考:投資のソムリエ|アセットマネジメントOne
    ※ 分配金は1万口当たり

    配当金は信託財産から捻出されますが、分配金が支払われる=ファンドの「純資産総額」が減少し「基準価額」が下落することを意味します。

    最近では分配金が支払われるファンドはおすすめしない風潮もあり、9年連続で分配金を捻出し続ける投資のソムリエもそれに該当するファンドとなるのです。

    投資のソムリエは保有すべきか?今後の見通しを解説

    ではここまでの解説を踏まえ、投資のソムリエは今後、どうするべきなのかを見ていきましょう。

    基本的には既に投資のソムリエに出資をしている方向けの解説となりますが、今後投資のソムリエに出資を考えていた方も是非お読みください。

    投資のソムリエの強みはもはや無いに等しい

    改めて、投資のソムリエの特徴を改めて見てみましょう。

    投資のソムリエの特徴

    • 変動リスクを年率4%程度に抑える運用をしているため大損はしにくい
    • 大損はしにくいが、代わりに資産は増えにくい
    • 年2回の分配金が支払われる

    確かに投資のソムリエでは変動リスクを4%台に抑えられてはいるものの、投資家の資産はなかなか増えていかないことがわかります。

    スクロールできます
    1年3年5年10年設定来
    リターン(年率)+1.63%-3.93%-1.47%+0.09%+1.11%
    シャープレシオ0.52-0.86-0.370.030.32
    リスク(年率)3.82%4.61%3.92%3.51%3.50%
    (参考:日本経済新聞

    一般的に投資初心者でも目指せる年間利回りは4%程度と言われていますが、いくら資産が増えにくいファンドとはいえせめて年間4%くらいのリターンは欲しいところ。

    しかし、投資のソムリエでは2021年以降これすらも達成できていないのです。

    投資のソムリエの現状をまとめると以下の通り。

    リスクは4%以内に抑えられている

    その一方で、

    • 年率平均リターンは直近3年で-3.93%、5年で-1.47%。
      かろうじて1年で+1.63%、10年では+0.09%だが、1年は直近の米国株の好調を受けての結果に過ぎない。10年に関しては銀行の預貯金に預けていた方が利息がリターンを受取れることとなり、アクティブファンドとして、資産運用先として非常に不甲斐ない。
    • 低リターンの割に信託報酬が高く、「手数料に見合った運用」をしているとは言い難い
    • そもそも論ではあるが、分配金が2015年から途切れることなく支払われている。
      純資産額が減り、基準価額が下落すると運用原資が減るため運用効率が悪くなる分配型の投資信託はおすすめではない。

    つまり、今や投資のソムリエの強みはもはや無いに等しいとも言えるのです。

    投資で損を出してしまっているのであれば、ヘッジファンドを検討してみてはいかがでしょうか?

    ヘッジファンドは投資信託と同じくプロに運用を任せられる投資先ですが、投資信託と違ってファンドマネージャーに課せられる取引制限はほとんどありません。

    優秀なファンドマネージャーが自分の裁量で投資できるので、ヘッジファンドに投資すれば初心者でも利益を出すことができます。

    「お金はあるが、時間はない」という富裕層に人気のヘッジファンドは、日本国内なら500~1000万円から投資ができます。

    おすすめのヘッジファンドはこちらで紹介しているので、良かったら検討してみてください。

    2025年の世界経済と投資のソムリエの見通し

    2024年下半期は、米国FRBが高い水準にあった金利の利下げに踏み切ったこと、また次期米国大統領にトランプ氏が当選したことで政策期待が強まったことが追い風となり、短期的には投資のソムリエにとってもゆるやかな後押しとなりました。

    しかし、2025年1月からはトランプ政権が始まります。

    同氏が掲げる減税や規制緩和の影響が米国株に良い影響を与えると予想される一方で、関税引き上げや移民の取り締まり強化などが、インフレを再燃させるリスクがあるとの見方も強いです。

    また万が一米国でインフレ再燃となった場合、再び金利は上昇、結果的に「株安」「債券安」に陥る可能性もあります。

    そうすると投資のソムリエは現金の比率を上げることも考えられますが、それであれば信託報酬のかからない銀行預金で十分であることはこれまでの解説でおわかりいただけてるはずです。

    現在投資のソムリエの資産配分は以下の通り安全性資産とリスク性資産はやや安全性資産の方が割合が高いですが、概ね半分半分といった状況です。

    筆者個人的には、予測しづらい現在の市場を鑑みて保守的に半分半分にしているのかな、と考えてしまいます。

    ただ、2025年1月時点でまだ「米国株独り勝ち」と言われている今の状況で、少しとはいえ安定資産の方が比率が高いのはやはり気になります。

    投資のソムリエは損切り or ホールド?

    ここまでを踏まえ、投資のソムリエは損切りをするべきか、ホールドをするべきかを整理してみます。

    2024年下半期は、米国FRBによる利下げ実施やトランプ氏が次期大統領に当選したことを追い風に、米国株は順調に推移しました。

    しかし、米国株の比率がポートフォリオの20%にも満たない投資のソムリエは、他ファンドと比べるとわずかな効果しか得られませんでした。

    トランプ次期大統領の就任を控えた今、今後も米国株式市場は順調に成長するのか、インフレ再燃の影響を受けて減速するのか非常に読みづらい状況です。

    前者の場合は投資のソムリエにとっても良い影響となるはずですが、ポートフォリオの関係上その効果はやはりわずかである可能性もあります。

    後者の場合はインフレ再燃→金利上昇→株価・債券価格ともに下落という流れを受けて今よりもさらに下落する可能性も。

    どちらにせよ投資のソムリエの今後はあまり良い状況にならない可能性が高いため、米国が好調である今、未だにプラスになっていない人・短期間だけ投資してプラスとなっている人・長期保有していて含み損のまま損切するかホールドするか迷っていた人などは今のうちに売却してヘッジファンドに乗り換えるのがおすすめです。

    ヘッジファンドは、運用のプロであるファンドマネージャーがほぼ自由に取引ができるため、調子の良い年の利益は青天井。

    それでいて、プロなのでリスクヘッジもしっかり徹底しています。

    おすすめのヘッジファンドはこちら >>

    投資のソムリエの購入・解約方法と手数料

    前の章では投資のソムリエはいまのうちに損切りをして乗り換えるのがおすすめとお伝えしましたが、ここでは投資のソムリエの解約方法についてもお伝えしておきます。

    投資のソムリエの解約方法

    投資のソムリエを解約する際には、ファンドを購入した金融機関で手続きを行います。

    ここではイーデスに掲載のネット証券を利用した場合の解約方法をご紹介します。.

    STEP
    ネット証券のログイン画面でIDとPWを入力し、ログイン
    STEP
    マイページから、保有商品一覧に進む
    STEP
    「投資のソムリエ」の「売却」「解除」等をタップし、注文画面に進む
    STEP
    注文画面で「金額」「口数」などの必要事項を入力し、売却

    投資のソムリエの購入方法

    せっかくなので投資のソムリエの購入方法も紹介しておきましょう。同じくイーデスに掲載のネット証券を利用した場合の購入方法をご紹介します。

    投資のソムリエはSBI証券楽天証券マネックス証券auカブコム証券松井証券などのネット証券や、みずほ銀行イオン銀行などの銀行にて購入が可能です。

    ネット証券の多くは購入手数料を0円としているので、購入の際にはネット証券を利用しましょう。

    投資のソムリエの購入方法は以下の5つのステップです。

    STEP
    ネット証券のログイン画面でIDとPWを入力し、ログイン
    STEP
    投資信託検索画面で「投資のソムリエ」を入力し、検索
    STEP
    購入したい投資信託を選択
    STEP
    商品詳細画面で最新情報を確認後、注文画面に進む
    STEP
    注文画面で「金額」「頻度」「口数」などの必要事項を入力し、発注

    投資のソムリエの手数料

    最後に、投資のソムリエにかかる手数料についても解説しておきます。

    スクロールできます
    手数料名手数料率参考
    購入手数料最大3.3%    販売会社により異なるため、購入前に販売会社にて必ず確認をしてください。ネット証券での購入は購入手数料が無料の場合が多いです。
    信託報酬年率1.54%     アクティブファンドの信託報酬平均は1.56%なのでやや低めですが、近年の運用成績を考慮すると高すぎます。「運用に見合った手数料率」とは言い難いです。
    信託財産留保額(解約手数料)なし     

    ローリスクハイリターンを狙うならヘッジファンドがおすすめ

    ヘッジファンドとは

    投資のソムリエに出資をした方の多くは、「増えにくいけど減らさない」という運用方針に魅力を感じて購入したはずです。

    しかし、投資のソムリエの2021年末以降の運用成績は右肩下がり。

    中にはマイナスを取り返すために損切りをして、別のファンドや運用先に乗り換える方も多く存在します。

    そこで、投資のソムリエから乗り換えをする運用先の候補としておすすめしたいのが「ヘッジファンド」です。

    ヘッジファンドは投資信託と同様に、ファンドマネージャーに運用を任せ、運用で得られた利益が投資家に還元されるという仕組みです。

    一般的な投資信託と大きく異なる点としては、以下の3点が挙げられます。

    • 国内外の様々な投資先に分散投資ができ、リスクの分散が可能
    • 高度な投資戦略の駆使が可能なので、積極的に利益獲得を狙える
      中・低リスクであるにも関わらず10%以上もの利回りが期待できる
    • 募集できる投資家の人数に制限があり、最低投資額も500~1000万円からと高額である


    投資のソムリエでは、国内債券、為替ヘッジ先進国債券、新興国債券、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内リート、先進国リートの8つの投資対象の中から世界の経済状況に応じてポートフォリオの組み換えを行っていましたね。

    ヘッジファンドでもファンドマネージャーが状況に応じて国内外の様々な投資先の中からポートフォリオの組み換えを行います。投資先の種類や数に制限はありませんが、投資のソムリエでもヘッジファンドでも、投資先を分散させることでリスクの軽減を図ろうとしている点は共通していると言えるでしょう。

    しかしヘッジファンドでは、「空売り」と言われる投資戦略を駆使することが可能。「空売り」とは投資信託では制限のある投資手法で、下落局面でも利益の獲得を狙える高度な投資戦略ですが、ヘッジファンドは投資先の分散によるリスクの軽減を図れることに加えて下落局面でも利益を狙えるため、高利回りが期待できる運用先なのです。

    ちなみに国内ヘッジファンドの年間利回りの目安は10%程度ですが、ヘッジファンドの中にはリスクを多く許容しているファンドも存在します。そういったヘッジファンドは年間利回り15%、20%越えが期待できるでしょう。

    しかし、投資のソムリエの運用方針に同意していた方はできるだけリスクを避けたい方が多いはずですから、いきなり高利回りが期待できるヘッジファンド(=リスクの許容度が高いヘッジファンド)への出資はおすすめしません。

    各ヘッジファンドの運用方針やメインに採用している投資戦略によってもリスクの度合いは異なるので、ファンド探しの際には必ずチェックするようにしてくださいね。

    ただしヘッジファンドは投資信託とは異なり、募集できる投資家の人数に制限があります。

    そのため投資家一人ひとりが負担しなくてはいけない出資額が高額になる傾向があり、海外の有名ヘッジファンドの最低投資額は億を越えるなど個人の投資家にとって出資のハードルが高くなってしまう点はデメリットです。

    しかし国内のヘッジファンドであれば、海外の有名ヘッジファンドに比べるとパフォーマンスこそ少し地味にはなるものの、最低投資額は500~1000万円からと比較的低額である点は嬉しいところ。

    500~1000万円程度のまとまった資金が準備できる方は是非ヘッジファンドへの乗り換えもご検討くださいね。

    ちなみに筆者おすすめのヘッジファンドは次の4社です。

    スクロールできます
    期待年利最低投資額問い合わせ投資手法・対象
    BMキャピタル10%1000万面談・バリュー株
    ・アクティビスト
    ハイクアInt’l12%(固定)500万面談または
    資料請求
    新興国企業融資
    アクション31%〜500万面談・バリュー株
    ・事業投資
    ・ファクタリング
    ・Web3事業
    GF29%〜1000万
    *500万~
    相談可
    面談大型日本株
    おすすめヘッジファンド4選

    以下の章で詳しく解説します。

    BMキャピタル

    BMキャピタル
    運用会社ビーエムキャピタル合同会社(BM CAPITAL LLC)
    代表者森山武利(たけとし)
    本社所在地東京都港区六本木7-18-1
    運用歴10年以上
    平均利回り年利10%
    最低投資額1,000万円
    面談の形式オンラインまたは対面
    運用手法・バリュー株投資
    ・アクティビスト投資
    ・イベントドリブン戦略
    主な投資先日本株
    ロックアップ期間3ヶ月
    公式サイトBMキャピタル
    BMキャピタルの概要

    BMキャピタルは、リスクを抑えた運用が特徴的なヘッジファンドです。

    BMキャピタルの特徴
    • 過去マイナス年ゼロ
    • 年間利回り10%以上の成績
    • 2013年設立のファンド
    • 自社運用で透明性がある

    BMキャピタルは設立以来マイナスを出した年がなく年間平均利回り10%以上の成績を出しているヘッジファンドです。

    一般的な投資信託と比較してより高度な運用戦略を用いているため、安定したリターンが期待できます。

    リスクを抑えながら長期的に資産を積み上げていきたい方に合った投資先といえるでしょう。

    決算は四半期に一回で、配当を受け取るか、配当を再投資するか選ぶことができます。

    面談は無料で、過去の運用実績などの詳しい情報を聞くことができます。

    ハイクアインターナショナル

    ハイクアインターナショナル
    運用会社ハイクアインターナショナル合同会社
    代表社員梁秀徹
    本社所在地〒581-0016 大阪府八尾市八尾木北1-44
    運用歴1年
    利回り年間12%(固定)
    最低投資額500万円
    資料請求・相談無料
    面談の形式オンラインまたは対面
    運用手法SAKUKO VIETNAMへの事業融資
    公式サイトハイクアインターナショナル
    ハイクアインターナショナルの概要

    合同会社ハイクア・インターナショナル(以下、ハイクア社)は、2023年に設立された日本の運用会社です。

    会長の梁 秀徹(ヤンスチョル)氏が会長を兼任しているベトナム企業「SAKUKO Vietnam co ltd」(以下、サクコ社)への事業融資から利益を得るという、新しいスタイルの投資手法を採用しています。

    利回りは年12%固定で3月、6月、9月、12月の年4回、3%の分配金が投資家へ配当されます。

    ハイクアインターナショナルの特徴
    • 3カ月ごと3%、年利12%の配当を受け取れる
    • 最低投資額は500万円~
    • 成長市場の成長企業への融資なので確実性が高い
    • 資料請求のみも可能で、問い合わせハードルが低い

    運用の仕組みは、以下の図の通りです。

    ハイクアインターナショナルの出資スキーム
    運用の仕組み
    運用の仕組み
    • 投資家がハイクア社に出資する
    • ハイクア社がサクコ社に融資する
    • サクコ社が利益をハイクア社に還元する
    • ハイクア社が投資家に配当を支払う

    リターンは年間12%が固定されており、以下のような特徴に当てはまる方におすすめの資産運用先です。

    ハイクア社への出資に向いている人
    • 年に4回の分配金を得たい人
    • 目標額達成までの期間を明確に把握して運用をしたい人
    • 確実性の高い資産運用をしたい人
    • ポートフォリオに新興国地域を取り入れたい人
    • ファンドの透明性を重視する人
    • 500万円以上の余裕資金がある人

    最低投資額は500万円からと、他のヘッジファンドと比較しても投資しやすい金額設定になっています。

    また資料請求のみの問い合わせもできることから、いきなり面談をすることに抵抗がある方も、一歩を踏み出しやすいでしょう。

    \ まずは無料の資料請求 /

    アクション

    アクション合同会社
    引用元:アクション合同会社公式サイト
    運用会社アクション合同会社
    代表者古橋弘光
    本社所在地〒105-0001 東京都港区虎ノ門5丁目13−1 虎ノ門40MTビル 7階
    運用歴1年
    平均利回り過去4年平均31%
    最低投資額500万円
    運用手法・アクティビスト投資
    ・バリュー株投資
    主な投資先日本株
    資料請求・相談無料
    面談の形式オンラインまたは対面
    公式サイトアクション
    アクション合同会社の概要

    アクションは、バリュー株投資やアクティビスト投資戦略で利回りを追求しているヘッジファンドです。

    バリュー株投資は、割安株を選定して投資する戦略。アクティビスト投資は投資先企業の株式を取得した上で、経営陣に積極的な提言を行い、株式価値の向上を図る手法です。

    アクションの運用実績は極めて堅調で、直近4年間で年間利回りのマイナスを一度も記録せず、年平均31%という高い利回りを実現しています。このような高いパフォーマンスを支えているのが、豊富な資金力と専門的な投資戦略です。

    透明性の面でも、役員陣の顔写真、名前、経歴をウェブサイト上で公開するなど、ヘッジファンドとしては珍しい積極的な情報開示を行っています。

    引用元:アクション合同会社公式サイト

    投資条件としては、最低投資金額が500万円と、比較的少額から始められる点が特徴です。出資を検討する場合は、無料のオンライン面談で詳しい説明を受けることができ、その後契約するかどうかを判断できます。

    透明性が高く、利回りの高いヘッジファンドに投資したい方はまずは面談でアクションの詳細を聞いてみてはいかがでしょうか。

    GFマネジメント

    GFマネジメント
    運用会社GF Management合同会社
    代表者田尻 光太朗
    本社所在地東京都千代田区麹町4丁目5-20
    運用歴1年
    平均利回り年平均29%
    ※ファンドマネージャーの運用成績
    最低投資額1,000万円
    ※500万円から相談可能
    運用手法大型日本株でポートフォリオを形成
    主な投資先大型日本株
    資料請求・相談無料
    面談の形式オンラインまたは対面
    公式サイトGFマネジメント
    GFマネジメントの概要

    GFマネジメントは、2023年に設立された新進気鋭のヘッジファンド。社名のGFは「Greed(貪欲)」と「Fear(恐怖)」の頭文字で、ウォーレン・バフェットの投資哲学に基づいています。

    運用を担当するファンドマネージャーは、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで修士号を取得後、UBS証券やモルガン・スタンレー証券の投資銀行部門で経験を積んだ実力者です。モルガン・スタンレー時代にはテクノロジーやヘルスケア領域のM&A案件等を担当し、その経験を活かした独自の投資戦略を展開しています。

    同社が採用するJ-Prime戦略は、日本の大型株や指数ETFを20~30銘柄組み込んだポートフォリオ運用です。銘柄選定では、市場成長性、持続的な収益力、競争優位性という3つの基準を重視。この戦略により、運用開始から277%(資産約3.8倍)という驚異的なリターンを実現しています。

    リスク管理面では、1銘柄あたりの投資配分を10%以下に制限するなど、慎重な運用姿勢も特徴です。ただし、運用期間中に一時的なマイナスを記録することもあるため、3〜5年の中長期での投資が推奨されます。投資開始額は500万円からで、月次での運用レポート提供など、情報開示にも積極的です。

    GFマネジメントは日本株の優良企業ポートフォリオで中長期で大きなリターンを狙いたい方におすすめです。

    ヘッジファンドへの投資には500〜1000万円以上のまとまった資金が必要になります。

    大切な資金を預けるわけですからしっかりと相談し、理解してから出資したいですよね。

    資料請求運用の相談は無料ですので、複数のヘッジファンドに問い合わせて比較検討することをおすすめします。

    ぜひ公式サイトから問い合わせてみてください。

    上記4社以外のヘッジファンドは以下の記事で紹介しています。

    まとめ:投資のソムリエの評判はひどい?

    近年の投資のソムリエの評判・口コミは、損切りを促すようなコメントも目立ち、投資家からの評判が良いファンドと言えるようなものではないということが分かりましたね。

    経済の行方というものは、どれだけ優秀で経験豊富なファンドマネージャーでも知ることは不可能です。「投資は長期運用が基本」であるように、先ほどの解説のように投資のソムリエを保有し続けることでこれまでのマイナスを巻き返せるという可能性もゼロではないでしょう。

    しかし、投資のソムリエは「増えにくいけど減らさない」運用をしている通り、これまでのマイナスを取り返すには10年程度の長い期間かかるのではとの声もあります。

    損切りをするかホールドをするかの判断は投資家自身に任されますが、10%程度のマイナスであれば別のヘッジファンドなど運用先でも数年程度で取り返せる可能性もあるため、ある程度のタイミングで損切りをする勇気を持つことも大切となるでしょう。

    低リスクで年利10%以上を狙うならヘッジファンド

    ヘッジファンドとは

    しっかりリスクヘッジしながら高い利回りを狙うなら、ヘッジファンドへの投資がおすすめです。

    以下は500万円〜投資可能な日本国内のおすすめヘッジファンド。

    スクロールできます
    期待年利最低投資額問い合わせ投資手法・対象
    BMキャピタル10%1000万円面談・バリュー株
    ・アクティビスト
    ハイクア
    インターナショナル
    固定12%500万円面談または
    資料請求
    新興国企業への融資
    アクション31%500万円面談・バリュー株
    ・事業投資
    ・ファクタリング
    ・Web3事業
    GFマネジメント29%1000万円
    *500万〜相談可
    面談大型日本株
    国内おすすめヘッジファンド4選

    それぞれ期待リターンや投資対象、最低投資額が異なるため、迷うかもしれません。

    おすすめは2社以上の気になるヘッジファンドに問い合わせて比較検討すること。

    ハイクア社は資料請求のみの問い合わせもOKなので、まずは気軽に問い合わせてみてください。

    BMキャピタル
    • 10年以上の運営歴
    • 平均年利10%以上を継続中
    • 設立以来マイナスの年ゼロ

    >>BMキャピタル公式サイトはこちら

    ハイクアインターナショナル
    • 固定年利12%
    • 成長著しい日系ベトナム企業への融資
    • 資料請求のみの問い合わせもOK

    >>ハイクアインターナショナル公式サイトはこちら

    アクション
    • 平均年利31%の圧倒的パフォーマンス
    • 2023年は50.68%の実績
    • 株や債券に留まらないポートフォリオ戦略

    >>アクション公式サイトはこちら

    GFマネジメント
    • 平均年利29%の実力派ヘッジファンド
    • 5年の成長率は277%
    • 日本大型株に投資するJ-Prime戦略

    >>GFマネジメント公式サイトはこちら

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