キャピタル世界株式ファンドは、世界中の優良企業に分散投資するアクティブファンドで、好調なコースでは大幅な資産成長を遂げた実績もあります。
一方で「やめとけ」といった否定的な評判や、手数料の高さを指摘する声も見られ、「なぜやめとけと言われるのか?」と不安に思う方も少なくありません。
本記事では、そんなキャピタル世界株式ファンドの運用の特徴や利回り、信託報酬、掲示板での口コミや評価をもとに、その実力とリスクについてわかりやすく解説します。
- キャピタル世界株式ファンド各コースの特徴
- 過去の利回り・成績・チャートの推移
- やめとけと言われる理由と実態
- 掲示板やSNS上の評判・口コミ
- 今後の見通しと投資判断のポイント
- 安定運用を目指すための代替投資先(ヘッジファンドとは)
キャピタル世界株式ファンドとは?基本情報や特徴を解説
キャピタル世界株式ファンドは、日本を含む先進国や新興国の株式に幅広く分散投資するアクティブ型の投資信託です。
運用は、1931年にアメリカ・ロサンゼルスで設立された世界有数の独立系資産運用会社「キャピタル・グループ」が手がけています。
キャピタル世界株式ファンドは、投資家の目的に応じて次の4つのコースに分かれており、それぞれに運用方針や為替ヘッジの有無など明確な違いがあります。
銘柄 | 特徴 |
---|---|
キャピタル世界株式ファンド | 成長重視。為替ヘッジなし(円安に有利) |
キャピタル世界株式ファンド(限定為替ヘッジ) | 成長重視。為替ヘッジあり(円高に有利) |
キャピタル世界株式ファンド年2回決算(分配重視) | 分配重視。為替ヘッジなし(円安に有利) |
キャピタル世界株式ファンド年2回決算(分配重視/限定為替ヘッジ) | 分配重視。為替ヘッジあり(円高に有利) |
ここからは、それぞれのコースの運用の特徴や、組み入れ銘柄、過去の運用実績を順に見ていきましょう。
キャピタル世界株式ファンドの運用方針
前述のように、キャピタル世界株式ファンドは、投資スタイルに応じて4つのコースに分かれています。
各コースの主な運用方針の違いは、「分配金を出すかどうか」と「為替ヘッジを行うかどうか」です。
以下で、キャピタル世界株式ファンドの4つの運用コースの概要を確認してみましょう。
銘柄名 | キャピタル 世界株式ファンド | キャピタル 世界株式ファンド (限定為替ヘッジ) | キャピタル 世界株式ファンド 年2回決算 (分配重視) | キャピタル 世界株式ファンド年2回決算 (分配重視 / 限定為替ヘッジ) |
---|---|---|---|---|
設定日 | 2007年10月 | 2018年11月 | 2018年11月 | 2018年11月 |
純資産総額 | 7477.5億円 | 180.0億円 | 3066.9億円 | 130.0億円 |
決算 | 年1回(8/20) | 年1回(8/20) | 年2回(2/20, 8/20) | 年2回(2/20, 8/20) |
分配金 (2024年合計) | 0円 | 0円 | 920円 | 670円 |
為替ヘッジ | なし | 限定あり | なし | 限定あり |
新NISA | 成長投資枠対象 | 成長投資枠対象 | 成長投資枠対象 | 成長投資枠対象 |
参考:キャピタル・インターナショナル|ファンド一覧
中でも特に人気が高いのは、表内にオレンジ色で示した「キャピタル世界株式ファンド」と「キャピタル世界株式ファンド年2回決算(分配重視)」の2コースです。
「キャピタル世界株式ファンド」は、4コースの基礎となる位置づけのファンドで、分配金なし・為替ヘッジなしという構造により、長期的な資産形成を目指す投資家に根強い支持があり、純資産総額は7,000億円を超える規模にまで成長しています。
一方、「キャピタル世界株式ファンド 年2回決算(分配重視)」は定期的な分配金(インカムゲイン)を重視する層に人気で、純資産総額も3,000億円を超えるなど高い人気を誇ります。
これらのファンドは、為替ヘッジのない点が共通しており、円安基調が続く中ではパフォーマンスを押し上げやすいというメリットがあるため、ヘッジありのシリーズよりも評価されていると考えられます。
キャピタル世界株式ファンドの組入銘柄
キャピタル世界株式ファンドは、全コースに共通して、グローバルに競争力を持つ大手企業を厳選して投資対象とする運用方針を採っています。
2025年3月31日時点における「キャピタル世界株式ファンド」の組入上位10銘柄とその構成比率は、次の通りです。
上位組入銘柄には、マイクロソフトやメタ・プラットフォームズなど世界的に高い競争力を持つ企業が名を連ねており、構成比率の上でも一定のウェイトを占めています。
ただし、上位10銘柄の合計比率は21.9%にとどまります。一般に上位10銘柄で30~50%程度を占めるファンドも多い中、特定銘柄への依存を抑えたポートフォリオ構成であると言えるでしょう。
続いて、ポートフォリオの国別、セクター別、通貨別のエクスポージャーを確認してみましょう。
キャピタル世界株式ファンドは全世界を投資対象としつつも、実際には米国株の比率が約54%と高く、米国依存度の高い構成となっています。
これは、米国に本社を置くグローバル企業や、近年好調なテクノロジー株への投資が集中しているためです。
セクター構成では、情報技術やヘルスケアなど成長性の高い分野が中心である一方、不動産や公益事業といったディフェンシブセクターの比率は低めです。このため、市場が不安定な局面では値動きが大きくなる傾向があります。
また通貨面では米ドル建て資産が59.2%と中心で、実質的にドルの影響を大きく受けるポートフォリオです。
したがって、本ファンドはグローバル分散投資を標榜しつつも、実質的には米国市場や米ドルに連動しやすい設計となっており、米国経済やドル相場への理解が投資判断において重要になります。
各コースの基準価額とチャート推移
続いて、最新(2025年5月1日時点)の基準価額とチャートをもとに、キャピタル世界株式ファンド4コースの直近動向を確認してみましょう。
ファンド名 | コード | 基準価額 | 純資産総額 |
---|---|---|---|
キャピタル世界株式ファンド | 9331107A | 29,673円 | 7,477.4億円 |
キャピタル世界株式ファンド(限定為替ヘッジ) | 9331118B | 17,206円 | 179.9億円 |
キャピタル世界株式ファンド年2回決算(分配重視) | 9331218B | 17,815円 | 3066.8億円 |
キャピタル世界株式ファンド年2回決算(分配重視/限定為替ヘッジ) | 9331318B | 12,707円 | 130億円 |
以下は、キャピタル世界株式ファンドの上記4コースの過去5年間の分配金込基準価額の推移チャートです。
2020年以降の世界の株式市場は、新型コロナ後の回復、米ハイテク株を中心とした上昇、2022年の金利上昇による調整を経て、2023年以降は再び堅調な推移を見せています。
キャピタル世界株式ファンドの値動きも、この流れとおおむね一致しています。
4コースのうち、この5年間で最も高いトータルリターンを記録したのは「キャピタル世界株式ファンド(9331107A)」です。為替ヘッジを行わず、分配金を抑えた構造により、円安の追い風と複利効果を活かして効率的な運用成果をあげました。
一方で、最もリターンが低かったのは「キャピタル世界株式ファンド 年2回決算(分配重視/限定為替ヘッジ)(9331318B)」です。
分配金を重視する本ファンドでは、利益が定期的に分配されるため、複利効果が得にくく、また為替ヘッジにより円高リスクを抑える一方で円安のメリットを享受しづらい構造が、相対的なリターン低下の要因と考えられます。
キャピタル世界株式ファンドの運用実績
こうしたコース間の運用方針の違いは、具体的な運用成績にも明確に表れています。
以下は、キャピタル世界株式ファンドの4コースの過去のリスク・リターンを比較した表です。
為替ヘッジなし | 為替ヘッジあり | ||||
---|---|---|---|---|---|
キャピタル世界株式 ファンド | キャピタル世界株式 ファンド年2回決算 (分配重視) | キャピタル世界株式 ファンド(為替H) | キャピタル世界株式 ファンド年2回決算 (分配重視/為替H) | ||
(年率) | リターン1年 | -0.81% | -0.88% | 1.98% | 1.85% |
3年 | 12.51% | 12.42% | 4.34% | 4.27% | |
5年 | 18.34% | 18.40% | 9.49% | 9.38% | |
10年 | 10.10% | — | — | — | |
(年率) | リスク1年 | 17.90% | 17.88% | 14.46% | 14.44% |
3年 | 13.93% | 13.93% | 12.39% | 12.35% | |
5年 | 15.64% | 15.61% | 14.78% | 14.74% | |
10年 | 16.98% | — | — | — | |
レシオ (年率) | シャープ1年 | 0.04 | 0.04 | 0.18 | 0.17 |
3年 | 0.91 | 0.9 | 0.39 | 0.39 | |
5年 | 1.16 | 1.16 | 0.68 | 0.68 | |
10年 | 0.65 | — | — | — |
※いずれも年率・信託報酬差引後・分配金再投資ベース
前述のように、最も高いリターンを記録したのは「キャピタル世界株式ファンド」および「キャピタル世界株式ファンド年2回決算(分配重視)」の為替ヘッジなしの2コースです。
いずれも分配金再投資ベースで算出されているため、実質的なリターンに大きな差はなく、ほぼ同等の成績となっています。
この2コースは、過去5年間で年率+18%台、10年間でも+10%前後という、いずれも非常に高水準のリターンを記録しており、全体の中でも際立ったパフォーマンスとなっています。
一方、為替ヘッジありの2コースの過去5年リターンは、それぞれ+9.49%、+9.38%にとどまっています。
これは、為替ヘッジなしのコースと比べて約9%ほど低い水準で、この差は、過去5年間でドル円が約105円から150円超まで40%近く円安になったことと一致しています。
為替ヘッジをしているコースはこの円安の恩恵を受けないため、同じ資産に投資していても円建てでのリターンは抑えられる結果となりました。
キャピタル世界株式ファンドが「やめとけ」と言われる理由
過去5年間で年率+18%台という高い成績を収めているキャピタル世界株式ファンド(為替ヘッジ無しの2コース)ですが、実際には「やめとけ」といった否定的な評判があるのも事実です。
一見好調に見えるこのファンドが、なぜ「やめとけ」と言われるのか、ここではその理由について解説します。
やめとけの理由①全世界株式(オルカン)より運用成績が劣る
世界の株式に投資する「キャピタル世界株式ファンド」の類似ファンドとして多くの投資家が比較対象とするのが、インデックス型の「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」です。
以下は、過去5年の両者の基準価額(分配金込基準価額)の推移を比較したチャートです。

2020年から2021年にかけては、キャピタル世界株式ファンドが主に米国グロース株への投資比率の高さを背景に、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を上回るパフォーマンスを示していました。
しかし直近では、これまで強かったハイテク株の勢いが弱まり、割安株に注目が集まっていることもあり、両者のトータルリターンは接近。期間によっては、インデックスファンドであるオルカンの方がパフォーマンスで上回る場面もあります。
キャピタル 世界株式ファンド | eMAXIS Slim 全世界株式 | ||
---|---|---|---|
リターン (年率) | 1年 | -0.81% | 0.20% |
3年 | 12.51% | 13.97% | |
5年 | 18.34% | 19.60% | |
10年 | 10.10% | — | |
リスク (年率) | 1年 | 17.90% | 18.14% |
3年 | 13.93% | 13.65% | |
5年 | 15.64% | 14.02% | |
10年 | 16.98% | — | |
シャープ レシオ (年率) | 1年 | 0.04 | 0.14 |
3年 | 0.91 | 1.02 | |
5年 | 1.16 | 1.35 | |
10年 | 0.65 | — |
※いずれも年率・信託報酬差引後・分配金再投資ベース
全世界株式よりもキャピタル世界株式ファンドのパフォーマンスが劣後しやすい要因のひとつが、信託報酬手数料の高さです。
- キャピタル世界株式ファンド‥信託報酬1.701%(年率)
- eMAXIS Slim全世界株式 (オール・カントリー)‥信託報酬0.0572%(年率)
ご覧のように、両ファンドには年間約1.65%ものコスト(手数料)差があります。
そのため、キャピタル世界株式ファンドがインデックスファンドの利回り水準しか出せないのであれば、圧倒的に低コストなオルカンを選ぶ方が、投資効率の面では合理的と言えるでしょう。
やめとけの理由②組み入れ銘柄のセクターが偏っている
キャピタル世界株式ファンドは世界各国の262銘柄に投資していますが、上位5セクターで全体の約75%を占めており、特定のセクターに集中している点が指摘されています。
順位 | セクター | 構成比率 |
---|---|---|
1位 | 情報技術 | 19.1% |
2位 | 資本財・サービス | 14.7% |
3位 | ヘルスケア | 14.6% |
4位 | 一般消費財・サービス | 13.6% |
5位 | 金融 | 12.8% |
表の通り、キャピタル世界株式ファンドでは、情報技術・資本財・一般消費財といった成長性の高いセクターへの投資比率が高く設定されています。
一方で、生活必需品や公益事業など、景気に左右されにくいディフェンシブセクターの構成比率は相対的に低く、景気後退や市場の調整局面ではファンド全体の値動きが大きくなる傾向があります。
こうしたセクター構成の偏りにより、キャピタル世界株式ファンドは、特定業種の景気変動や規制変更の影響を受けやすい構造的なリスクを抱えています。
特に情報技術などは、将来の利益成長を織り込んだ高いバリュエーションを持つ企業が多いため、金利上昇や業績の失速が見込まれた場合に株価が急落するリスクもあります。
このように、成長性を重視した構成ゆえの価格変動の大きさや、特定セクターへの集中リスクが、「やめとけ」と言われる理由の一つとなっています。
やめとけの理由③組み入れ銘柄が割高(PERが高い)
キャピタル世界株式ファンドでは、情報技術やヘルスケア分野を中心に将来の成長期待が大きい企業が多く組み入れられており、結果として※PER(株価収益率)が相対的に高い銘柄が上位を占めています。
※ PER(株価収益率)とは
企業の株価がその企業の利益の何倍で評価されているかを示す指標。
PERを見ることで、株価が割高か割安かを判断することができ、PERの値が高いほど割高と判断される。
PER = 株価 ÷ 1株あたりの利益(EPS)
※PERの適正水準は業種や相場環境によって異なりますが、一般的には10〜15倍程度が標準的な目安とされており、これを大きく上回る銘柄は、成長期待が株価に織り込まれている状態です。
2025年5月10日現在、キャピタル世界株式ファンドの上位組入銘柄のPERは以下の通りです。
企業名 | PER |
---|---|
メタ・プラットフォームズ | 23.14倍 |
マイクロソフト | 33.91倍 |
台湾セミコンダクター・ マニュファクチャリング | 21.16倍 |
テスラ | 164.16倍 |
エヌビディア | 39.70倍 |
アルファベット | 17.31倍 |
イーライ・リリー | 59.72倍 |
ネットフリックス | 53.88倍 |
これらはいずれも将来の成長性が評価されている「成長株(グロース株)」であり、高いPERは必ずしも異常ではありませんが、金利上昇や景気不安、投資家の心理悪化によって「株価が高すぎる」と判断されれば、急落を招き、ファンドの基準価額にも大きな影響を与えるリスクがあります。
PERが高い銘柄を多数含むキャピタル世界株式ファンドは、値動きの大きな局面に弱いとの評判もあり、一部の投資家から「やめとけ」と言われているのです。
やめとけの理由④分配型コースの見せかけの利回り
キャピタル世界株式ファンドの4コースの中で、2番目に人気の高い「キャピタル世界株式ファンド年2回決算(分配重視)(9331218B)」では、半年に1度のペースで分配金が支払われており、ここ数年は年間800〜1,000円前後の水準となっています。
しかし、「分配金健全度(=分配金のうち運用益に由来する割合)」を見ると、過去1年では72.76%、過去3年では88.20%と、100%が純粋な運用利益から支払われているわけではありません。
残りの部分は元本の取り崩しなどによって賄われている可能性があり、長期的には基準価額の下落やトータルリターンの圧迫につながる懸念もあります。
実際、キャピタル世界株式ファンド4コースの分配金込み基準価額推移チャートを見ても、為替ヘッジなし・分配金なしの「キャピタル世界株式ファンド(9331107A)」が最も高いパフォーマンスを示していることがわかります。
分配型コースは一見すると利回りが高く見えますが、複利効果を得にくく非効率な運用となりやすいため、「思ったより資産が増えない」といった口コミや、「実質利回りが低い」とする評判につながりやすく、「やめとけ」と言われる要因の一つになっています。
やめとけの理由⑤信託報酬が比較的高い
キャピタル世界株式ファンドは、類似カテゴリーの主要なアクティブファンドの中でも信託報酬が高めに設定されています。
以下は、全世界株式を対象とした代表的な投資信託の信託報酬と純資産総額の比較です。
銘柄名 | 信託報酬 | 純資産総額 | 種類 |
---|---|---|---|
キャピタル世界株式 ファンド | 1.701% | 7,788 億円 | アクティブファンド |
グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド (為替ヘッジなし) | 1.65% | 7,835億円 | アクティブファンド |
フィデリティ・世界割安成長株投信 Bコース (為替ヘッジなし) | 1.65% | 8,634億円 | アクティブファンド |
eMAXIS Slim全世界株式 (オール・カントリー) | 0.05775% | 56,842億円 | インデックスファンド |
楽天・全世界株式 インデックス・ファンド | 0.179% | 5,513億円 | インデックスファンド |
SBI・全世界株式 インデックス・ファンド | 0.1022% | 2,445億円 | インデックスファンド |
上記の通り、アクティブファンドの中でもキャピタル世界株式ファンドの信託報酬は高い水準であり、インデックスファンドと比較すればコスト差は圧倒的です。
アクティブファンドが選ばれるためには、こうした高コストを上回るリターン(利回り)で報いていることが求められます。
しかし実際には、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)などのインデックスファンドの方が、直近数年ではより高い成績を残しているケースもあり、「この手数料でこのパフォーマンスなら、やめとけ」との評判や批判的な口コミが出るのも無理はない状況です。

やめとけとも言われるキャピタル世界株式ファンドの投資メリット
ここまで「やめとけ」と言われる理由を中心に解説してきましたが、キャピタル世界株式ファンドにも一定の投資価値もあります。ここでは、代表的な3つのメリットを簡潔に紹介します。
新NISAで非課税運用が可能
キャピタル世界株式ファンドは、全4コースとも新NISA・成長投資枠の対象商品に指定されています(つみたて投資枠は対象外)。
これにより、年間240万円・最大1,200万円までの投資枠で得た利益は、すべて非課税となります。
たとえば1,000万円の利益が出た場合、一般口座なら約203万円の税金がかかるところ、新NISAならその全額を非課税で受け取ることが可能です。
高コストのアクティブファンドであっても、NISAの活用によって手取りリターンを最大化できる点は大きなメリットといえるでしょう。
長期運用では高い実績を残している
為替ヘッジなし・分配金なしの「キャピタル世界株式ファンド(9331107A)」は、2007年の設定以来、約17年で基準価額+194.52%(約3倍)と大きく成長しています(2025年5月時点)。
短期的には相場の下落局面も経験していますが、長期にわたって安定した右肩上がりのパフォーマンスを継続しており、資産形成を目的とする長期投資家に適したファンドと言えるでしょう。
こうした長期的な安定運用の実績は、外部の評価機関からも高く評価されています。
たとえば「キャピタル世界株式ファンド(9331107A)」は、「ウエルスアドバイザーアワード」において、2023年・2024年と2年連続でNISA成長投資枠のWA優秀ファンド賞を受賞しており、2022年には「R&Iファンド大賞」の外国株式コア部門で最優秀ファンド賞にも選ばれています。
これらの受賞はいずれも、長期的なリターンの高さに加えて、下落局面でも資産価値の減少が比較的抑えられていたことや、継続的な資金流入といった安定性が評価された結果です。
世界の王道大型株に分散投資できる
キャピタル世界株式ファンドは、マイクロソフトやエヌビディア、ノボ・ノルディスク、台湾セミコンダクターなど、世界を代表する大型企業に幅広く分散投資しているのが特徴です。
一国集中型の投資信託とは異なり、米国の成長にも乗りつつ、他国の有望企業にもアクセスできるため、国際分散の観点からもバランスの取れた運用が可能です。
ちなみに、1989年の世界時価総額ランキングのトップ10は、日本企業が上位を占めていました。35年が経過した2024年現在、世界時価総額ランキングにトップ10入りしている日本企業の数は0社です。
日本のケースのように、今後米国一強が崩れる可能性も視野に入れるなら、国をまたぐ大型株への分散は長期的なリスク管理にもつながります。
キャピタル世界株式ファンドはやめとけ?掲示板の口コミ・評判まとめ
キャピタル世界株式ファンドについて調べると、「やめとけ」という声から、「長期運用に向いている」「むしろ積立にぴったり」といった前向きな評価まで、さまざまな意見がネット上に見られます。
ここでは、Yahoo!掲示板などに寄せられた実際の口コミ評判を取り上げながら、キャピタル世界株式ファンドに対する投資家の評価や傾向をまとめてみます。
- 「長期なら信頼できるファンド」「右肩上がりで安心」
- 「10年以上持ってるけど、資産は倍以上になった」
- 「NISAで放置するだけでいい」
→短期で一喜一憂せず、積み立て前提なら堅実な成果を得たという声が多い。
- 「米国中心でグロース株に強いのがいい」
- 「マイクロソフト・NVIDIA・エヌビディアなど主力にしてるのは心強い」
→米国の大型グロース株を主力に据えているため、2023〜2024年の好相場の恩恵を受けてきた点を評価。
- 「積立NISA・新NISAとの相性が良い」
- 「非課税枠でキャピタル一本にしてる」
- 「NISA専用口座で運用効率よし」
→分配金なし・ヘッジなしの構造がNISAでの長期資産形成にフィットしているという認識。
- 「オルカンの方が良くない?」
- 「成績大して変わらないなら、信託報酬の差でオルカンに軍配」
- 「アクティブで1.7%はやっぱ高い」
→コスト面を重視する投資家からは、低コストインデックス(特にオルカン)との比較で「わざわざキャピタルを選ぶ理由がない」との評判も。
- 「セクターや米国依存が気になる」
- 「結局アメリカとハイテクに偏ってる」
- 「分散と言いながら実質偏ってる気がする」
→情報技術・米国株比率の高さに不安を感じる声。分散効果を疑問視する口コミも。
- 「暴落時に焦って売ってしまった」
- 「8月の下落で一部損切りして後悔」
- 「気持ちが持たないから毎月積立だけにしてる」
→2024年8月の世界同時株安に関する口コミ。短期での値動きに弱い投資家は狼狽売りしてしまう傾向。
ハイテク株比率の高さが原因という指摘も。
キャピタル世界株式ファンドに対する口コミを見ると、長期的な資産形成を重視する投資家からは概ね高評価が寄せられています。特に、新NISAを活用して積立前提で放置するという投資スタイルには好意的な声が多く、評価は安定的です。
一方で、手数料の高さやセクターの偏りを懸念する声も根強く見られます。
とくに、インデックスファンドの代表格「eMAXIS Slim全世界株式(オルカン)」と比較して信託報酬が大きく異なる点は、多くの投資家が気にしているポイントです。
このため、「長期になればなるほど手数料差が効いてくる」として、オルカンへの乗り換えを検討する声も一定数見受けられます。
さらに、キャピタル世界株式ファンドだけではリスクが偏るとして、性質の異なる投資信託や、ディフェンシブ銘柄などへリスク分散を図る人も見受けられ、中には、より柔軟な資産配分やリスク管理を求めて、ヘッジファンドのような選択肢に関心を向ける投資家もいます。
目的やリスク許容度に応じて、幅広い商品を検討する姿勢が重視されているようです。
【参考】
キャピタル 世界株式ファンドの掲示板
キャピタル 世界株式ファンド(限定H)の掲示板
キャピタル 世界株式ファンド年2(分配重視)の掲示板
キャピタル 世界株式ファンド年2(分配重視/限定H)の掲示板
キャピタル世界株式ファンドの今後の見通しを徹底調査
キャピタル世界株式ファンドは、世界経済の成長に伴い、長期的に右肩上がりの成長を続けてきました。
短期的な値動きに惑わされず、長期運用を前提とすれば、今後もプラスのリターンが期待できる可能性が高いと考えられます。
今後の見通しを見極めるために、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 世界経済の成長と株式市場の展望
- テクノロジー企業の成長とファンドへの影響
- 金利環境と為替動向の影響
世界経済の見通し:やや減速
国際通貨基金(IMF)が2025年4月に発表した「世界経済見通し(WEO)」によれば、2025年の世界経済成長率は2.8%と予測されています。これは前年度の3.3%からの減速で、米中間の貿易摩擦や政策の不確実性が影響しています。
米国の経済成長率も1.8%へと下方修正されており、4月の関税措置が供給ショックを引き起こし、生産性低下とインフレ圧力につながると見られています。米国株の構成比率が高いキャピタル世界株式ファンドにとって、短期的には注意が必要な材料です。
ただし、長期的にはテクノロジー企業の成長や世界経済の回復がファンドにプラスに働くと期待されます。
金利動向:高金利の継続が成長株に逆風
FRBは2025年5月現在、政策金利を4.25~4.50%で据え置いており、高金利の長期化が続いています。
金利が高止まりすると、企業の借入コストが上昇しやすくなり、特に今後の成長を織り込んで高い株価がついているグロース株(成長株)にとっては逆風となり得ます。
一方、同ファンドには金融セクターへの投資も一定比率存在しており、高金利環境が銀行などの利ざや拡大を後押しする可能性もありますが、構成比率を考慮すると全体的には金利上昇はややネガティブに働きやすい構造といえるでしょう。
為替動向:円高圧力と円安基調が拮抗
為替市場では、2025年5月現在、ドル円相場は145円前後で比較的安定しています。米国の景気減速懸念や関税政策への不透明感によるドル安圧力と、日本の金融政策正常化や経常黒字による円の下支えが拮抗しているためです。
今後は、FRBの利下げ観測と米国景気の減速によりドル安が進む可能性がある一方、日本では物価と賃金の上昇を背景に利上げ期待が高まり、円高圧力が強まると見られています。
こうした為替動向を踏まえると、キャピタル世界株式ファンドでは、短期的には為替ヘッジありコースの活用も一案ですが、長期的にはドル円が緩やかな円安傾向をたどる可能性も指摘されており、「為替ヘッジなし」コースが外貨建て資産の価値上昇の恩恵を受けやすく、有利に働く可能性があります。
為替リスクを意識しつつ、自身の投資期間や目的に応じた利用が重要です。

長期投資ならヘッジファンドもおすすめ

キャピタル世界株式ファンドは、長期的な成長を見込める優良ファンドの一つですが、短期的には市場環境や景気悪化の影響を受けて、一時的に資産が目減りするリスクも避けられません。
相場の下落局面でも安定したリターンを狙いたい場合は、柔軟な運用戦略を持つヘッジファンドの方が、伝統的な投資信託よりも安定したパフォーマンスを発揮する可能性が高くなります。
ヘッジファンドは、空売り(相場が下がることで利益を狙う手法)やレバレッジ(元手以上の資金を使った取引)など、柔軟で高度な運用戦略を用いて、相場が下落しているときでも利益を追求できるのが特長です。
そのため、相場が下落している時でも利益を生み出すことが可能です。
ここでは、特に初心者にも取り組みやすいおすすめのヘッジファンドをご紹介します。
ヘッジファンド投資に必要な500万円以上の投資資金がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
ハイクアInt’l | アクション | |
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年利 | 12%(固定) | |
安定性 信頼性 | 運営歴10年以上 値動きの影響なし 安定した事業基盤 透明性の高さ | 2023年設立 |
最低投資額 | 500万 | 500万 |
資料請求 | 可能 | 不可 |
投資手法 対象 | 新興国企業融資 | バリュー株 事業投資 ファクタリング Web3事業 |
※アクションは運営年数が少ないため、記載なし。現時点での年利は、25.07%(運用期間2024年4月〜2025年3月)。
ハイクアインターナショナル

運用会社 | ハイクアインターナショナル 合同会社 |
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代表社員 | 梁秀徹 |
本社所在地 | 〒581-0016 大阪府八尾市八尾木北1-44 |
設立 | 2023年 |
利回り | 年間12%(固定) |
最低投資額 | 500万円 |
資料請求・相談 | 無料 |
面談の形式 | オンラインまたは対面 |
運用手法 | SAKUKO VIETNAMへの事業融資 ※設立:2011年 |
公式サイト | ハイクアインターナショナル |
合同会社ハイクア・インターナショナル(以下、ハイクア社)は、2023年に設立された日本の運用会社です。
会長の梁 秀徹(ヤンヒデテツ)氏が会長を兼任しているベトナム企業「SAKUKO Vietnam co ltd」(以下、サクコ社)への事業融資から利益を得るという、新しいスタイルの投資手法を採用しています。
利回りは年12%固定で3月、6月、9月、12月の年4回、3%の分配金が投資家へ配当されます。
- 3カ月ごと3%、年利12%の配当を受け取れる
- 最低投資額は500万円~
- 成長市場の成長企業への融資なので確実性が高い
- 資料請求のみも可能で、問い合わせハードルが低い
運用の仕組みは、以下の図の通りです。

- 投資家がハイクア社に出資する
- ハイクア社がサクコ社に融資する
- サクコ社が利益をハイクア社に還元する
- ハイクア社が投資家に配当を支払う
リターンは年間12%が固定されており、以下のような特徴に当てはまる方におすすめの資産運用先です。
- 年に4回の分配金を得たい人
- 目標額達成までの期間を明確に把握して運用をしたい人
- 確実性の高い資産運用をしたい人
- ポートフォリオに新興国地域を取り入れたい人
- ファンドの透明性を重視する人
- 500万円以上の余裕資金がある人
最低投資額は500万円からと、他のヘッジファンドと比較しても投資しやすい金額設定になっています。
また資料請求のみの問い合わせもできることから、いきなり面談をすることに抵抗がある方も、一歩を踏み出しやすいでしょう。
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アクション合同会社

運用会社 | アクション合同会社 |
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代表者 | 古橋弘光 |
本社所在地 | 〒105-0001 東京都港区虎ノ門5丁目13−1 虎ノ門40MTビル 7階 |
設立 | 2023年 |
利回り | 25.07% ※2024年4月〜2025年3月 |
最低投資額 | 500万円 |
運用手法・対象 | ・事業への直接投資 ・バリュー株投資 |
相談 | 無料 |
面談の形式 | オンラインまたは対面 |
公式サイト | アクション |
アクション合同会社は、2023設立の新興ヘッジファンド。
トレイダーズインベストメント株式会社の元代表取締役である古橋 弘光氏が代表を務めます。
- 年利25.07%(運用期間2024年4月〜2025年3月)
- 株式や債券に留まらないポートフォリオ戦略
- 最低投資額は500万円~
アクション合同会社の2024年度の運用パフォーマンスは25.07%という驚異的な実績を残しており、今後の運用にも期待が高まります。
アクションは株式や債券だけでなく、Web3事業や事業投資、ファクタリングやESGファンドへの投資など、さまざまな対象に分散投資することでこのパフォーマンスを上げてきました。

詳しい投資事例や今後の方針については無料の面談で聞くことができますので、まずは公式サイトから問い合わせてみてください。
GFマネジメント

運用会社 | GF Management合同会社 |
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代表者 | 田尻 光太朗 |
本社所在地 | 東京都千代田区麹町4丁目5-20 |
設立 | 2023年 |
平均利回り | 年平均29% ※ファンドマネージャーの運用成績 |
最低投資額 | 1,000万円 ※500万円から相談可能 |
運用手法 | 大型日本株でポートフォリオを形成 |
主な投資先 | 大型日本株 |
相談 | 無料 |
面談の形式 | オンラインまたは対面 |
公式サイト | GFマネジメント |
GFマネジメントは、2023年に設立された新しいヘッジファンドです。
ファンドマネージャーはモルガン・スタンレー証券の投資銀行本部での経験がある方。
現在はその時の経験を活かして、日本の大型株をメインに投資戦略を組んでいます。
そんなGFマネジメントの投資戦略は「J-Prime戦略」という独自のもの。

具体的には、日本大型株のなかでも「収益力・成長力」「巨大な成長産業」「競合優位性」のどれにも当てはまるごくわずかな銘柄「J-Prime投資ユニバース」に投資を実施するというものです。
以下は運用開始前の実績も含みますが、「J-Prime戦略」のパフォーマンスは日経平均やS&P500をも上回る圧倒的なパフォーマンスを実現しています。

分かりやすく、この期間にGFマネジメント、日経平均、S&P500に500万円と1000万円を預けていた場合、元利合計は以下のようになるということですね。
リターン | 元本500万円 | 元本1000万円 |
GFマネジメント | 2383万円 | 4766万円 |
日経平均株価 | 1237.5万円 | 2475万円 |
S&P500 | 1338万円 | 2676万円 |
実際の額で見ると圧倒的な差があることが分かります。
これまでのパフォーマンスについてはもちろん、今後の方針についてや、ポートフォリオについての詳細が気になる方は、是非GFマネジメントへ直接お問い合わせください。
面談にて詳しい資料とともに丁寧に説明してくれますよ。
GFマネジメントの最低投資額は1000万円~ですが、500万円~も相談可能とのことなので、もし「資金は1000万円に達しないけどGFマネジメントで挑戦してみたい!」「ヘッジファンドに挑戦してみたい!」とお考えの方がいればチャンスです。
あわせて相談してみてくださいね。

【まとめ】キャピタル世界株式ファンドがやめとけと言われる理由
キャピタル世界株式ファンドは、長期的な実績や分散性、受賞歴といった面で高い評価を受けている一方、信託報酬の高さやセクター・地域の偏り、分配型コースの構造的な非効率性など、注意すべき点も多く指摘されています。
特に、近年は低コストのインデックスファンドとの比較で相対的な優位性が薄れ、「やめとけ」という声が出るのも一理あると言えるでしょう。
ただし、成長株中心のポートフォリオが市場環境に合致すれば、高いリターンを得られる可能性もあり、アクティブ運用ならではの強みが発揮される局面もあります。そのため、目的や投資スタイルに応じた使い分けが重要です。
なお、相場の下落リスクへの備えとしては、より柔軟な運用が可能なヘッジファンドという選択肢も視野に入れることで、守りと攻めのバランスを取りながら、より安定的な資産運用を目指すことができるでしょう。