楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)はやめとけ?その理由や評判・デメリットを解説

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)はやめとけ?その理由や評判・デメリットを解説

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)は、米国の上場企業約4,000社に分散投資できる人気の投資信託です。

2017年9月に設定されて以来、安定したリターンを記録し、新NISAの対象銘柄としても注目を集めています。

一方で、信託報酬が高い、S&P500の方が利回りがいいなどの理由から「やめとけ」という意見という意見もちらほら。

本記事では、楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)の特徴やメリット・デメリット、投資家の評判について解説しているので、ぜひ参考にしてください。

目次

楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)はどんな投資信託?

正式名称楽天・全米株式インデックス・ファンド
愛称楽天・VTI
運用会社楽天投信投資顧問株式会社
設定日2017年9月
基準価額(2025/1)34,432円
純資産総額(2025/1)1,841,639百万円
投資対象約4,000銘柄の米国株
信託報酬0.162%
買付手数料なし
新NISA成長投資枠
つみたて投資枠
トータルリターン(1年)+37.15%

楽天VTIとは海外の人気ETF「VTI」に投資する日本の投資信託です。

正式名称は「楽天・全米株式インデックス・ファンド」といいます。

ここでは、楽天VTIについて、くわしく解説します。

そもそもVTIとは?楽天VTIとの違いは?

VTI
(出典:バンガード社)

VTIとは、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」のことで、世界最大級の資産運用会社「バンガード社」が運営しています。

低コストで米国の株式市場全体に投資できることから、ETFの純資産総額ランキングでは4位にランクインするほどの人気銘柄です。

具体的には、米国のアップルやマイクロソフトなどの大型株から将来性のある中小型株まで約4,000銘柄に分散投資しています。

VTIを買うだけで、米国経済全体の成長を取り込める点が大きなメリットです。

VTIに対し、「楽天VTI」はVTIに投資する日本の投資信託です。

楽天VTIの場合、新NISAにも採用されているので、本家VTIよりも初心者向けの銘柄といえます。

本家である海外ETFのVTIと日本の投資信託「楽天VTI」の違いを抑えておきましょう。

楽天VTIの投資対象

楽天VTIは、米国の上場企業をほぼ網羅する約4,000社に投資しています。

米国の大型株から小型株まで、まんべんなく投資できる点がメリットです。

楽天VTIの組入銘柄トップ10は以下の通りです。

スクロールできます
銘柄名ティッカーセクター組入比率
アップルAAPLテクノロジー5.9%
エヌビディアNVDAテクノロジー5.6%
マイクロソフトMSFTテクノロジー5.5%
アマゾンAMZN一般消費財3.2%
メタ・プラットフォームズMETAテクノロジー2.3%
アルファベットGOOGLテクノロジー1.8%
アルファベットGOOGテクノロジー1.5%
バークシャー・ハサウェイBRK.B金融1.5%
ブロードコムAVGOテクノロジー1.4%
イーライ・リリーLLYヘルスケア1.3%
(参考:楽天VTI「月次レポート」

GAFAMやエヌビディアなど、米国を代表する企業が上位を占めています。

トップ10を見ると、テクノロジー関連の企業の割合が高いことがわかります。

組入銘柄約4,000社のセクター構成は下記の通りです。

セクター比率
テクノロジー33.7%
一般消費財13.9%
資本財12.9%
金融11.3%
ヘルスケア11.1%
生活必需品4.2%
エネルギー3.6%
公共事業2.8%
不動産2.8%
通信2.0%
素材1.7%
(参考:楽天VTI「月次レポート」

セクター別の比率を見ても、成長性が期待できるテクノロジー関連株の割合が圧倒的に高いことがわかります。

データを分析すると、楽天VTIは、テクノロジー株を中心に高いリターンを目指しつつ、複数のセクターにリスク分散させている銘柄といえるでしょう。

楽天VTIの手数料・基準価額チャート

設定日2017年9月
基準価額(2025/1)34,432円
純資産総額(2025/1)1,841,639百万円
信託報酬0.162%
買付手数料なし

楽天VTIの基準価額チャートを見ると、2017年9月の設定以来、長期的に見ると右肩上がりで上昇し続けていることがわかります。

2020年のコロナショックや2022年のウクライナショックのように、一時的に下落した局面もありますが、長期保有しておけば損しにくい銘柄といえるでしょう。

2025年1月現在の基準価額は34,432円です。2017年設定時の基準価額は10,000円だったので、7年あまりで約3.4倍に成長していることがわかります。

買付手数料はなしで、運用コストとなる信託報酬は0.162%に設定されています。

楽天VTIの過去の利回り

楽天VTIの設定来および直近1〜5年の利回りは下記の通りです。

スクロールできます
1年3年5年設定来
トータルリターン
(累計)
+37.15%+71.62%+170.75%+233.91%
トータルリターン
(年率)
+37.15%+19.73%+22.04%+18.32%

2017年9月の設定日以降、コロナショックやウクライナショックといった経済危機がありましたが、平均利回りは+18.32%という実績を残しています。

特に直近5年間は順調に推移しており、5年間の累計リターンは+170.75%です。

インデックスファンドとしては、信託報酬がやや高めに設定されていますが、パフォーマンス自体は悪くないことがわかります。

楽天VTIがやめとけと言われる理由・デメリット

長期的に見ると、楽天VTIは安定した利回りを達成しています。

しかし、楽天VTIはメリットばかりではありません。

以下の理由から「やめとけ」という投資家もいます。

やめとけの理由①信託報酬が比較的高い

楽天VTIは、主要インデックスファンドの中では信託報酬が比較的高めに設定されています。

銘柄名信託報酬過去3年トータルリターン(年率)
楽天・全米株式インデックス・ファンド0.162%+19.73%
SBI・V・全米株式インデックス・ファンド0.0938%+19.77%
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)0.09372%+21.05%

SBI証券のVTI銘柄「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」の信託報酬が0.0938%に対して、楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)の信託報酬は0.162%です。

過去3年間のトータルリターン(年率)を比較しても、SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SBI VTI)の方が楽天VTIをわずかに上回っています。

このことから、VTI銘柄に投資するなら、楽天VTIよりもSBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SVI VTI)の方がおすすめです。

リターン重視の場合は、VTIよりもS&P500への投資を検討しましょう。S&P500に投資する代表的な投資信託はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)です。eMAXIS Slim米国株式(S&P500)であれば、前述の2ファンドよりも信託報酬が安い上に、リターンも圧倒的に上回っています。

やめとけの理由②米国の株式市場にしか投資できない

楽天VTIは米国の上場企業約4,000銘柄に投資できるので、分散効果が高いと感じている方も多いでしょう。

しかし、米国の株式市場にしか投資できないという意味では、集中投資になります。

米国一強の時代が今後も続く確信があれば問題ありませんが、そうでない場合は、全世界株や債券などに分散投資するのがおすすめです。

やめとけの理由③S&P500で充分

以下は楽天VTIとS&P500に連動するインデックスファンド「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の過去5年のパフォーマンス比較です

銘柄名信託報酬過去5年トータルリターン(年率)
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)0.162%+22.04%
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)0.09372%+22.79%

やめとけの理由①でも解説しましたが、楽天VTIよりもS&P500の方が、低コストで過去のリターン実績も優れています。

このことから、米国の上場企業約4,000社に分散投資している楽天VTIよりも、500社に絞られたS&P500で充分といえるでしょう。

分散投資という意味では楽天VTIの方が効果的ですが、その中には成長性の低い企業も含まれています。

あえてパフォーマンスの低い銘柄を組み入れて、リターンを下げる必要はありません。

一方で、S&P500の場合、成長性の高い銘柄に絞りつつ、500社に分散投資もできている点が特徴です。

信託報酬の低さとリターンの高さから判断すると、楽天VTIよりもeMAXIS Slim 全米株式(S&P500)のようなS&P500に連動するインデックスファンドに投資する方が合理的な選択肢といえます。

やめとけの理由④分配金がない

楽天VTIは分配金がない代わりに分配金相当の金額が再投資されるので、インカムゲインを狙いたい人にはおすすめできない銘柄です。

分配金をもらいたい場合は、投資信託の楽天VTIではなく、ETFのVTIを購入しましょう。

本家VTIを長期保有すれば年4回の分配金を受け取れます。

投資信託の楽天VTIと本家ETFのVTIの違いを理解した上で、どちらに投資するか判断を行いましょう。

やめとけの理由⑤為替リスクがある

楽天VTIは米国株への投資になるため、為替リスクがあります。

購入後、円安が進めば利益が増えますが、円高になれば為替差損になる点がデメリットです。

2022年以降、円安が加速していますが、この傾向がいつまでも続くとは限りません。

為替リスクを考慮する必要があるため、初心者には難易度が高く、楽天VTIはやめとけといわれています。

楽天VTIのメリット

ここまで、楽天VTIのデメリットをご紹介しましたが、メリットについても解説します。

米国株に幅広く分散投資できる

楽天VTIの最大のメリットは、米国の上場企業約4,000社にまとめて投資できる点です。

楽天VTIを買うだけで、米国株全体に投資できるので分散効果が高いといえます。

米国株500社に投資する「S&P500」、100社に投資する「ナスダック100」などの指数に連動する米国株の投資信託もありますが、いずれも投資先が限定されている点がデメリットです。

米国株全体に投資したい人にとって、楽天VTIは最適な選択肢になります。

ポートフォリオのコアにできる

楽天VTIは米国株全体に投資できるので、ポートフォリオのコアにすることでリスクを抑えられます。

楽天VTIの利回りでは物足りないと感じた場合は、ポートフォリオの一部にFANG+(米国株の主要10銘柄)やナスダック100といったハイリターンな銘柄も組み入れることでバランスを取るといいでしょう。

米国株だけで不安な場合は、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)などの全世界株をポートフォリオの一部に入れることでカントリーリスクも抑えられます。

楽天VTIを軸に、自分に合ったポートフォリオを組みやすい点がメリットです。

楽天ポイントで積立できる

楽天証券を利用すれば、楽天ポイントで購入できる点もメリットです。

楽天市場や楽天カードなど楽天経済圏を利用している場合、楽天ポイントが貯まります。

貯まったポイントを投資に回せば、実質無料で楽天VTIを購入することも可能です。

全額ポイントで購入するのは難しいにしても、購入額の一部をポイント利用すれば、負担額を減らせます。

楽天ポイントを有効活用したい人におすすめです。

楽天VTIに投資している人の実際の評判・評価

楽天VTIに投資している人は、どのような評価をしているのでしょうか?

ここでは、ネット掲示板やSNSでのリアルな評判をご紹介します。

全体的には、楽天VTIに満足しているコメントの方が目立ちましたが、実際の口コミを見ていきましょう。

年明けから一括240万のうち100万これに突っ込んで、利回り30%超えてる。

ありがとうございました!

nunu

この方は、2024年の年明けに新NISAの成長投資枠240万円をすべて楽天VTIに一括投資したようです。

2024年は株式市場が好調だったこともあり、年間利回りが30%を超えて満足されています。

楽天VTIがダブルバガー達成

思い入れのある投信なので嬉しいです

といっても少しずつ売却して残りはこれだけなので、後は恩株化させる予定。

初心者らしく100円から始めて、

最終的に月33,333円。

ノーマル投信積立が約4年で倍が早いのか遅いのか、色々考えさせられます

なり@米国株と米国債@narimama_invest

つみたてNISAを利用して、楽天VTIに4年間積立投資した結果、資産が倍増したという口コミがありました。

平均的な利回り7%で積立投資した場合、資産が2倍になるまで約20年かかります。

このことから、わずか4年でのダブルバガー(資産2倍)達成は脅威的なスピードといえるでしょう。

この投資信託はiDecoでの運用が主だが約460万の投資累計額に対して評価利益が740万。状況に応じて定期預金に退避したこともあったがいずれにしろこの利益率は素晴らしい。なのに昨今言われ始めたiDecoの改悪。せっかくNISAと合わせて投資熱が盛り上がって来たのに冷水を浴びせようとする輩たちは一体なに?取れるところから安易に搾取せずとも投資を通じて皆んなが豊かになれば経済全体が上向いて税収も増えるだろうに。

FIRE4年生

この方はiDeCoで楽天VTIを運用しているようです。

利回りに関しては満足していますが、退職所得控除の税制改正によるiDeCo改悪を危惧しています。

NISA枠 は20年後NO.1でいられる国は?という観点から自分は楽天VTI、夫はS&P500で埋め。

NISA枠以外の特定はリターンも重視したい、レバだしバランス型だしという事で 今回Tracers S&P500ゴールドプラスに100万投入しました。

今後もスポット買いしていくつもり。

ゴールドは流れが来てると思っていたタイミングで薦めてくれた友人もいたので♪

らいち@xxplxxplxx

この方は、夫婦で楽天VTIやS&P500、その他の銘柄に分散投資しています。

楽天VTI一択ではなく、投資戦略に応じてオリジナルのポートフォリオを構築するのも大切です。

約3年お世話になった楽天VTI全売却!

税金200万ほど取られますがやむなし

大部分をSCHDに移していくー

1本満足ゥゥ~!!ハイッ

ぬるはち@ILOVECOKEand

この方は、課税口座で楽天VTIを運用していたようです。

楽天VTIに対する悪い評判は書かれていませんが、SCHDに乗り換えするために売却したと思われます。

SCHDとは、米国の高配当株に投資するETFのことです。

2024年9月に楽天SCHD(正式名称:楽天・高配当株式・米国(四半期決算型))が誕生したことをきっかけに、他の投資信託からSCHDへ乗り換える投資家が増え始めています。

楽天VTIの今後の見通しと将来シミュレーションを解説

ここでは、楽天VTIの今後の見通しや過去の平均利回りに基づいた将来のシミュレーションについて解説します。

米国株式市場の今後の見通し

米国株式市場の今後の見通しについて、主要な金融機関の分析をもとに解説します。

2025年の米国株式市場は、引き続き上昇基調が続く見通しです。

大和アセットマネジメントやソニーフィナンシャルグループは、米国の主要な株価指数であるS&P500が、2025年末までに6,600ポイント程度まで上昇すると予想しています。

今後も米国株が成長する可能性が高い理由は、3つあります。

米国株が成長する理由
  1. 米国企業の持続的な成長
  2. 米国経済の底堅さ
  3. トランプ氏の経済政策

1つ目の理由は、AI関連企業を中心とした米国企業の持続的な成長が見込まれるからです。

マイクロソフトやアマゾンといった大手テクノロジー企業は、豊富な資金力を活かしてAI関連の投資を積極的に進めています。

2つ目の理由は、米国経済の底堅さです。

他の先進国と比べて、米国は雇用や消費が堅調で、今後も安定した経済成長が見込まれています。

国際機関のOECDも、米国の経済成長率予測を上方修正しているため、今後の見通しも悪くありません。

3つ目の理由は、次期米国大統領トランプ氏の経済政策が期待されているためです。

トランプ氏の減税や規制緩和といったプラスの影響が、貿易摩擦などのマイナスの影響を上回るとの見方が強まっています。

以上の理由から、今後も米国株式市場は順調に成長することが予想されています。

楽天VTIは、このような米国株式市場の成長を効率的に捉えることができる投資商品です。

特に、長期投資を考えている投資初心者の方にとって、分散投資の観点からも検討する価値のある選択肢と言えるでしょう。

ただし、投資には常にリスクが伴いますので、ご自身の投資目的や資金計画に照らし合わせて、慎重にご判断ください。

参考

ドル円相場の今後の見通し

楽天VTIに投資する際は、為替リスクも考慮する必要があります。

三井住友DSアセットマネジメントの「市川レポート」によると、2025年末のドル円レートは1ドル153円程度になると予想しています。

2025年1月現在1ドル158円前後なので、この予想が当たれば、現在よりも円高になる見込みです。

2025年が円高になると予想される理由は主に2つあります。

円高が予測される理由
  • 日米金利差の縮小
  • トランプ次期大統領の政策

円高が予想される一番の理由は、日米金利差の縮小です。

FRBは2025年3月と9月に利下げを行う一方、日本銀行は1月と7月に利上げを実施すると予測されています。

通常、このような状況下では、ドルが売られ、円が買われるため、円高ドル安になる傾向です。

また、トランプ氏の大統領就任も為替に大きな影響を及ぼします。

前回のトランプ政権時代(2017年〜2020年)を振り返ると、特に米中の貿易摩擦が激化した際には、大幅な円高ドル安が進みました。

しかし、大統領就任後のトランプ氏の発言次第では、円安になる可能性もあります。

2025年はアメリカが政権交代する節目の年になるので、常に最新の情報を追うことが大切です。

米国株に投資する楽天VTIにとって、円安はリターンがプラスとなり、円高はマイナスになります。

とはいえ、短期的な為替変動に振り回されて、短期売買を行うのはおすすめしません。

楽天VTIに投資する際は、為替変動に一喜一憂することなく、長期的な視点で投資を続けることが賢明といえます。

参考

三井住友DSアセットマネジメント「市川レポート

過去の平均利回りから10年後・20年後をシミュレーション

楽天VTIの設定来および直近1〜5年の利回りは下記の通りです。

スクロールできます
1年3年5年設定来
トータルリターン(累計)+37.15%+71.62%+170.75%+233.91%
トータルリターン(年率)+37.15%+19.73%+22.04%+18.32%

設定来の平均利回りは+18.32%ですが、やや保守的に見積もって平均利回り+15%と仮定してシミュレーションを行ってみましょう。

楽天VTI運用シミュレーション
(初期投資額:100万円、利回り年率15%)

経過年数予想資産額累計リターン
5年後2,011,357円+101%
10年後4,045,558円+305%
15年後8,137,062円+714%
20年後16,366,537円+1537%

100万円を楽天VTIに一括投資し年利15%で運用した場合、資産は上記のように推移します。

運用開始から5年後には資産が倍増し、10年後には4倍、20年後には16倍以上に増える計算です。

ただし、楽天VTIは2017年9月に設定された比較的新しい投資信託なので、平均利回り+18.32%という数値は高すぎる可能性があります。

S&P500の過去50年の平均利回りが10%前後であることを考慮すると、楽天VTIの将来的な平均利回りは10%を下回るかもしれません。

今回のシミュレーション結果は、あくまで参考程度にとどめておきましょう。

市場に左右されない運用なら「ヘッジファンド」がおすすめ

楽天VTIは、長期的に見ると右肩上がりで成長しているものの、コロナショックやウクライナショックといった経済危機を迎えた局面ではマイナスに転じています。

安定して資産を増やしたいのであれば、市場に左右されずに安定した利回りが見込めるヘッジファンドがおすすめです。

ヘッジファンドの場合、下落局面においては空売り(下落時に儲かる投資法)するなど、高度なテクニックを駆使することで、いかなる局面でもプラスの運用を目指します。

高利回りで、より安定した資産運用を目指したい場合は、ヘッジファンドへの投資を検討するのも1つの手です。

おすすめのヘッジファンド

スクロールできます
期待年利最低投資額問い合わせ投資手法・対象
BMキャピタル10%1000万面談・バリュー株
・アクティビスト
ハイクアInt’l12%(固定)500万面談または
資料請求
新興国企業融資
アクション31%〜500万面談・バリュー株
・事業投資
・ファクタリング
・Web3事業
GF29%〜1000万
*500万~
相談可
面談大型日本株
おすすめヘッジファンド4選

おすすめ①BMキャピタル

BMキャピタル
(出典:BMキャピタル
運用会社ビーエムキャピタル合同会社(BM CAPITAL LLC)
代表者森山武利(たけとし)
本社所在地東京都港区六本木7-18-1
運用歴10年以上
平均利回り年利10%
最低投資額1,000万円
面談の形式オンラインまたは対面
運用手法・バリュー株投資
・アクティビスト投資
・イベントドリブン戦略
主な投資先日本株
ロックアップ期間3ヶ月
公式サイトBMキャピタル
BMキャピタルの概要

BMキャピタルは、2013年に設立された日本を代表するヘッジファンドの一つで、10年以上にわたる安定した運用実績を誇ります。運営チームは、東京大学を卒業後にバークレイズ証券で経験を積んだファンドマネージャーをはじめ、外資系投資銀行などで活躍してきたプロフェッショナルで構成されています。

このファンドの最大の特徴は、設立以来、一度もマイナスを出した年がない点です。年間平均利回りは10%以上を維持しており、2020年のコロナショック時にもプラスのリターンを確保するなど、卓越したリスク管理能力を発揮しています。

主な投資戦略は「バリュー株投資」です。この手法では、本来の価値より低く評価されている企業の株式を購入し、適正価格まで値上がりしたタイミングで売却します。バリュー株投資は、値下がりリスクを抑えつつ、大きな利益を狙えるのが魅力です。

また、出資者向けのサポートも充実しています。3ヶ月ごとに提供される運用報告書は初心者にも分かりやすく、運用状況を把握するだけでなく、投資の学びにもつながります。さらに、3ヶ月ごとに解約が可能で、比較的柔軟に資金を動かせる点もメリットです。

BMキャピタルへの投資を検討する場合は、事前に面談が必要です。面談では、運用実績や投資手法について詳しく説明を受けることができるので、興味のある方はぜひ公式サイトから申し込んでみてください。

おすすめ②ハイクア・インターナショナル

ハイクアインターナショナル
(出典:ハイクアインターナショナル
運用会社ハイクアインターナショナル合同会社
代表社員梁秀徹
本社所在地〒581-0016 大阪府八尾市八尾木北1-44
運用歴1年
利回り年間12%(固定)
最低投資額500万円
資料請求・相談無料
面談の形式オンラインまたは対面
運用手法SAKUKO VIETNAMへの事業融資
公式サイトハイクアインターナショナル
ハイクアインターナショナルの概要

ハイクアインターナショナルは、グループ会社への事業融資を通じて、年利12%の配当を実現している新興国企業向け融資ファンドです。

運用の仕組みはシンプルで明確です。

ハイクアインターナショナルの運用の仕組み
  1. 投資家がハイクアインターナショナルに出資する
  2. ハイクアインターナショナルが融資先であるサクコ社に資金を提供する
  3. サクコ社が得た利益をハイクアインターナショナルに還元する
  4. ハイクアインターナショナルが投資家に配当を支払う

融資先のサクコ社は、ベトナムで日本製品の販売店、ビジネスホテル、飲食店などを展開している成長企業です。2011年に事業をスタートし、現在では年間25億円の売上を達成しています。

ハイクアインターナショナルの特徴
  • 年利12%の高配当(3カ月ごとに3%の配当)
  • 最低投資額500万円からの手軽な設定
  • 成長市場の成長企業への融資による高い安定性
  • 資料請求が可能で、気軽に情報収集ができる

ハイクアインターナショナルは、3ヶ月ごとに3%の配当があります。

年利12%の高配当が得られるため、インカムゲインにより安定収入が欲しい投資家におすすめのヘッジファンドです。

一般的に、ヘッジファンドは1,000万円以上の資金が必要ですが、最低投資資金が500万円に設定されている点も、メリットといえます。

成長性の高いベトナムに融資している点も安心材料の1つです。「SAKUKO Vietnam」で検索すると詳細な情報を得られます。さらにくわしく知りたい場合は、ハイクアインターナショナルの社長兼サクコ社の会長のYouTubeをチェックすることをおすすめします。

実際に投資したい、少しでも興味があると感じた場合は公式HPより資料請求を行いましょう。

おすすめ③アクション

アクション
(出典:アクション
運用会社アクション合同会社
代表者古橋弘光
本社所在地〒105-0001 東京都港区虎ノ門5丁目13−1 虎ノ門40MTビル 7階
運用歴1年
平均利回り過去4年平均31%
最低投資額500万円
運用手法・アクティビスト投資
・バリュー株投資
主な投資先日本株
資料請求・相談無料
面談の形式オンラインまたは対面
公式サイトアクション
アクション合同会社の概要

アクションは「バリュー株投資」や「アクティビスト投資」を駆使して、高い利回りを目指すヘッジファンドです。

アクションの投資戦略
  • バリュー株投資:割安な株式を見極めて投資し、株価が適正水準まで上昇した際に利益を得る手法。
  • アクティビスト投資:投資先企業の株式を取得し、経営陣に積極的な提言を行うことで、企業価値を向上させるアプローチ。

アクションの運用実績は非常に安定しており、直近4年間では年間利回りが一度もマイナスになったことがありません。また、過去4年間の平均利回り31%という驚異的な成績を収めています。

また、アクションはヘッジファンドの中でも珍しく、公式ウェブサイトで役員陣の顔写真や経歴を公開している点も特徴です。このことから、透明性の高さにおいても、安心して投資できるヘッジファンドといえるでしょう。

投資条件
  • 最低投資金額:500万円からと、比較的少額で始められる設定。
  • 事前説明:無料のオンライン面談を通じて、運用の詳細やリスクについて詳しい説明を受けられるため、納得した上で契約を検討できます。

透明性が高く、優れた利回りを実現しているヘッジファンドに興味がある方は、まずはオンライン面談でアクションの詳細を確認してみてはいかがでしょうか。

おすすめ④GFマネジメント

GFマネジメント
(出典:GFマネジメント
運用会社GF Management合同会社
代表者田尻 光太朗
本社所在地東京都千代田区麹町4丁目5-20
運用歴1年
平均利回り年平均29%
※ファンドマネージャーの運用成績
最低投資額1,000万円
※500万円から相談可能
運用手法大型日本株でポートフォリオを形成
主な投資先大型日本株
資料請求・相談無料
面談の形式オンラインまたは対面
公式サイトGFマネジメント
GFマネジメントの概要

GFマネジメントは、国内大手エレクトロニクス企業出身の敏腕営業マン田尻光太朗氏が2023年に設立したヘッジファンドです。

資産運用を行うファンドマネージャーには、モルガン・スタンレー証券出身の金融業界のエリートを起用しています。
GFマネジメントは、日本の大型株に特化した独自の「J-Prime戦略」にて資産運用している点が大きな特徴です。過去5年間で277%(約4倍)年間平均利回り29%という驚異的な成長率を記録しています。

J-Prime戦略とは

日本の割安で成長性のある大型株を中心に、競争優位性や収益力に優れた企業を厳選する独自の戦略。ポートフォリオはセクター分散を徹底し、リスク管理を重視しています。円安や日本株の割安性を追い風に、高リターンを狙う運用方針です。

GFマネジメントの最低投資額は500万円からと比較的始めやすく、月次レポートで運用状況を確認できます。短期的なリスクはあるものの、長期運用で大きなリターンを見込める戦略が特徴です。

「将来に向けて資産を大きく増やしたい」という方は、無料面談で詳しい説明を聞いてみると良いでしょう。詳しくはGFマネジメント公式サイトをご覧ください。

楽天VTIに関するよくある質問

最後に、楽天VTIに関するよくある質問に回答していきます。

楽天VTIが最強というのは本当ですか?

信託報酬や過去の利回りから判断すると、楽天VTIが最強というわけではありません。

楽天VTI SBI-VTI比較チャート
(出典:Yahoo!ファイナンス
銘柄名信託報酬過去3年トータルリターン(年率)
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)0.162%+19.73%
SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SBI VTI)0.0938%+19.77%

上記の通り、VTIに投資する投資信託であれば、楽天VTIよりも信託報酬が安いSBI VTI(SBI・V・全米株式インデックス・ファンド)の方が最強といえます。

パフォーマンスにおいては、どちらもVTIに投資する銘柄のため、利回りはほぼ同じです。過去3年のトータルリターンを比較するとわずかにSBI VTIの方が楽天VTIを上回っています。

評判だけでなく、手数料や実績を調べた上で投資判断を行いましょう。

楽天VTIとeMAXIS Slim米国株式(S&P500)はどちらがおすすめですか?

米国株に幅広く投資したいのであれば、約4,000社に投資できる楽天VTIの方がおすすめです。

ただし、分散効果よりも利回りを重視したい人にはeMAXIS Slim米国株式(S&P500)をおすすめします。

銘柄名信託報酬過去5年トータルリターン(年率)
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)0.162%+22.04%
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)0.09372%+22.79%

上記の通り、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の方が信託報酬が安く、リターンも楽天VTIを上回っています。

積極的にリターンを狙うならeMAXIS Slim米国株式(S&P500)、リスクを抑えて堅実に運用したいなら楽天VTIというように、投資目的を明確にした上で判断しましょう。

楽天VTIとeMAXIS Slim全世界株式はどちらがおすすめですか?

米国株のみに投資したい場合は、楽天VTIの方がおすすめです。

カントリーリスクを考慮して、全世界に投資したい人にはeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)をおすすめします。

銘柄名信託報酬過去5年トータルリターン(年率)
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)0.162%+22.04%
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)0.05775%+18.54%

上記の通り、信託報酬を比べるとeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の方が安く、トータルリターンでは楽天VTIの方が上回っています。

このまま米国株最強の時代が続くと考えているのであれば、あえて全世界株を購入する必要はありません。

将来米国株が凋落して、他の国が台頭してくるかもしれないと思うのであれば、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)に投資した方が無難です。

今後も米国株が最強と思いつつも、保険として全世界株も欲しい場合は両方買うのも有効です。

投資戦略を立てた上で、判断しましょう。

まとめ

楽天VTIは、米国株式市場全体に投資できる投資信託として人気を集めていますが、以下の理由から「やめとけ」という声も上がっています。

楽天VTIはやめとけと言われる理由
  • 信託報酬が比較的高い(0.162%)
  • 米国株式市場にしか投資できない
  • S&P500で充分
  • 分配金がない
  • 為替リスクがある

特に、米国株に集中投資している点においてはリスクがあります。

米国が不況に陥ると、楽天VTIのリターンもマイナスになるリスクが高いためです。

安定した資産形成を目指すなら、市場の動向に左右されずに年率10%以上のリターンを目指せるヘッジファンドへの投資も検討する価値があります。

リスクを抑えながら高いリターンを狙いたい場合は、ヘッジファンドをポートフォリオの一部に組み入れるのもおすすめです。

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