10億円あったら何年暮らせる?利息生活するならどこに預けるべき?

10億円あったら何年暮らせる?利息生活するならどこに預けるべき?

5億円以上の純金融資産を有する「超富裕層」は、日本の全世帯数の約0.17%。

※野村総合研究所「NEWS RELEASE

割合としては少ないですが、それでも数にして約9万世帯が5億円以上の資産を保有していることになります。

超富裕層の方の中には、既に10億円以上を有する方もいるでしょうし、今後の目標として10億円を目指している方もいるでしょう。

10億円もの資産があれば、仕事をせず毎日自由自適に暮らしたり、高級車に豪邸にと優雅な生活を想像してしまいますが、実際10億円の資産があればどのような生活が送れるのでしょうか?また何年暮らせるのでしょうか?

本記事では、

  • 金融資産が10億円あったら一体何年暮らせるのか?
  • 10億円を資産運用すれば、利息生活することができるのか?
  • 10億円を運用するには、どこに預けるのが適切なのか?

など、金融資産10億円の資産寿命や適切な使い方、注意点などを解説していきます。

目次

10億円あったら何年暮らせる?運用しない場合の資産寿命

宝くじで10億円当たったら、事業や投資で資産10億円を手に入れたら、この先一生働かずに暮らせるだろうと考える方も多いでしょう。

では実際、資産10億円で何年暮らせるのか、支出額別に検証してみましょう。

支出額別!10億円の資産で何年暮らせるか?

月間支出額年間支出額資産10億円で何年暮らせるか
30万円360万円278年(一生暮らせる)
50万円600万円167年(一生暮らせる)
70万円840万円119年(一生暮らせる)
100万円1200万円83年(ほぼ一生暮らせる)
150万円1800万円56年
200万円2400万円42年
300万円3600万円28年
資産10億円で何年暮らせるか

2022年の厚生労働省のデータによると、日本人の平均寿命は男性で81.05年、女性で87.09年と算出されました。

男女差はあるものの、日本人の平均的な寿命を約85歳前後とすると、月間支出額が100万円まで(年間支出額が1200万円)までであれば、資産10億円で一生暮らせると言ってよいでしょう

1年間の支出金額はどのくらい?一生暮らすのにかかるお金は?

上では「資産10億円で何年暮らせるのか」を検証するために、月30万円~300万円の支出額を例に挙げてみましたが、実際日本人は月にどのくらい支出をしながら暮らしているのでしょうか?

以下では、いくつかのタイプ別に月間の平均的な支出金額を紹介します。

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 単身独身世帯勤労者世帯勤労者世帯
持ち家
勤労者世帯
民営賃貸
勤労者世帯
世帯主が60歳未満
年間収入
753万円以上
個人経営者法人経営者
月の消費支出約16.7万円約27.2万円約29.3万円約23.6万円約27.3万円約40.2万円約46万円約36.8万円
月の実支出
(消費支出+非消費支出)
データ無約36.8万円約39.9万円約31万円約37.6万円データ無データ無データ無
年間支出額
(実支出)
データ無約441.6万円約478.万円円約372万円約451.2万円データ無データ無データ無
平均世帯人数1人2.47人2.89人1.68人 2.56人2.48人3.11人2.67人
参考:総務省統計局|2023年度「家計調査(家計収支編)」

月の支出額(実支出)には、いわゆる生活費である消費支出と、税金や社会保険料等の非消費支出があります。※表中の一部のタイプについては、非消費支出のデータが入手できませんでしたので、消費支出のみ表示していますが、実際の支出には非消費支出も含まれる点はご留意ください。

表では、単身世帯・勤労者世帯・年収735万円以上の世帯・経営者など複数の世帯タイプ別の支出を示しました。

一部消費支出の正確なデータが入手できませんでしたが、いずれの世帯タイプでも普通の生活(平均的な水準の暮らし)を送るのであれば、月間支出額100万円以内で十分生活できると考えられます。

つまり、普通の生活を送っていれば、資産10億円で一生(日本人の平均寿命程度)暮らしていけるということです

10億円あっても生活水準が高いと一生暮らせない場合も

前述のように、10億円を手に入れても普通の質素な生活を続けていくのであれば、10億円で一生暮らすことが可能です。

しかし、大金を手に入れると裕福で豪華な生活をしたくなるのが人のさが一度裕福な生活の味を知れば、欲や夢がどこまでも膨らむものです

そうなると当然、資産の減るスピードは速くなり、10億円もの資産があっても一生暮らすことは難しくなります。

例えば、家族4人でアメリカに旅行に行った場合、ビジネスクラスの飛行機代だけでも軽く200万円、宿泊費や旅行費を含めると一度の旅行で300万円以上かかるでしょう。

また高級車にはまり、フェラーリやロールスロイス、ランボルギーニなど海外の高級車を購入するとなると、3000万円~5000万円かかります。

もし子供を有名私立高校などに通わせたい場合、高校3年間で数百万円~1000万円を超える費用が学校もあります。

さらに一生で一番大きな買い物と言えば「家」ですが、麻布台ヒルズレジデンスなど東京の一等地の豪邸は数億~300億円もの価格が付いています。

このような水準の高い生活を続けていたら、10億円あったとしても通帳残高はみるみるうちに減ってしまい、資産10億円を切り崩すだけで一生暮らしていくのは難しくなるでしょう。

10億円あったら何年暮らせる?運用する場合の資産寿命

では次に、資産10億円を運用し、資産を増やしながら使っていく場合、何年暮らせるのでしょうか。

10億円の運用で得られる利回り(利息・利子・分配金・運用利益等)は? 

投資に税金は、投資消費の種類と課税方法によっても異なりますが、一般的には20.315%の税金がかかります。

投資利益にかかる税金

所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=20.315%

ここではシミュレーションしやすくするために、税率を20%として資産運用で得られる利益を試算してみます。

 1年で得られる利益(税引前)1年で得られる利益(税引後)
10億円を年利1%で運用1000万円約800万円
10億円を年利4%で運用4000万円約3200万円
10億円を年利7%で運用7000万円約5600万円
10億円を年利10%で運用1億円約8000万円
10億円の運用で得られる利回り

結果、さすがに投資元本が巨大であるだけあって、年利1%の運用ですら年間1000万円(税引後800万円)もの利益が手に入ります。また年利10%なら、なんと1年で1億円(税引後8000万円)もの利益が期待できます。

ここで冒頭で紹介した、月間支出額と資産10億円で何年暮らせるかを示した表を再度見てみましょう。

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月間支出額年間支出額10億円で
何年暮らせる
(運用しない)
10億円で
何年暮らせる
(年利1%で運用)
10億円で
何年暮らせる
(年利4%で運用)
10億円で
何年暮らせる
(年利7%で運用)
10億円で
何年暮らせる
(年利10%で運用)
30万円360万円278年一生 (投資利益で生活可能)
50万円600万円167年一生 (投資利益で生活可能)
70万円840万円119年一生(2500年~)一生 (投資利益で生活可能)
100万円1200万円83年一生(250年~)一生 (投資利益で生活可能)
150万円1800万円56年一生(100年~)一生 (投資利益で生活可能)
200万円2400万円42年62年一生 (投資利益で生活可能)
300万円3600万円28年35年一生(250年~)一生 (投資利益で生活可能)

資産10億円を年利1%で運用すれば、年間800万円の利益が手に入るため、一般的な水準の暮らしであれば利息生活も可能です。10億円の資産や貯金を切り崩す必要がないので、実質一生暮らせるという答えになります

また投資初心者でも比較的狙いやすい年利4%ほどの運用であれば、年間3200万円もの投資利益が見込めます。年間3200万円を使うとなると、一か月に使える資金は約266万円。10億円の資産を取り崩さずに生涯に渡って裕福な生活を続けることも可能です

さらに、10億円を年利10%で運用できた場合、運用の難易度は高めですが、資産は約25年で100億円まで達する計算になります。

結論:10億円を運用すれば裕福な生活を継続できる!利息生活も可能!

以上の内容から、以下のようにまとめる事ができるでしょう。

  • 資産10億円で何年暮らせるかは生活水準による
  • 10億円をただ切り崩す場合、普通の水準の生活なら一生暮らせる
  • 10億円をただ切り崩す場合、裕福な生活を一生続けるのは難しい
  • 10億円を運用しながら使う場合、資産を切り崩さずに利息生活・配当生活が可能
  • 10億円を運用しながら使う場合、裕福な生活を続けることも可能
  • 年利10%以上で運用すれば資産100億円の実現も見えてくる
  • 資産10億円あれば早期退職やFIREも十分可能

10億円を資産運用するならどこに預けるのが正解?

では具体的に、10億円を資産運用するにはどこに預けるのが適切なのでしょうか?

資産運用方法の種類

まずは簡単に、資産運用に利用できる投資商品の種類を表でご紹介します。

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 期待年間利回り特徴
銀行預金0.025%~0.45%メリット・元本保証(ペイオフの対象は1000万円)
・投資元本の変動がない
・投資の手間が掛からない
デメリット・利子(利息)が低い
・インフレリスクを負う
国債 0.05%~0.5%メリット・国が元本と利子(利息)の払い戻しを保証=安全
・投資元本の変動がない
・投資の手間が掛からない
デメリット・利子(利息)が低い
・インフレリスクを負う
社債国内社債:0.3%~2%程
外国社債:2%~7%程
メリット・利回りが預金や国債よりも高め
デメリット・発行が不定期で好きな時に買えない
・人気社債はすぐに完売する
・中途解約だと元本割れリスクを負う
・海外社債は為替リスクを負う
不動産投資4%~5%程メリット・定期的に家賃収入が入る
・状況に応じて売却したり、自分で住むこともできる
・節税効果が得られる
・実物資産なのでインフレに強い
デメリット・投資に手間が
・資金の流動性が低い(現金化しにくい)
・物件選びの知識が必要
・災害や空室リスクがある
株式投資3%~7%程メリット・自分で投資銘柄を決められる
・投資にかかる手数料が低い
・まとまったリターンを狙いにいける
デメリット・投資に手間がかかる
・銘柄選定や運用の知識が必要
投資信託3%~8%程メリット・運用をプロに任せるため投資の手間が掛からない
・投資先の選択肢(ファンド)が豊富
・手軽に分散投資ができる
デメリット・まとまった手数料が
・下落相場に弱い
ヘッジファンド10%程~メリット・運用をプロに任せるため投資の手間が掛からない
・利回りが高い
・下落相場に強い(相場環境に関係なく利益を狙う)
・投資の選択肢が広がる(オルタナティブ投資)
デメリット・まとまった手数料がかかる
プライベートバンク日系:5%〜10%程
外資系:3%~17%程
メリット・運用をプロに任せるため投資の手間が掛からない
・投資の選択肢が広がる
・自分に資産状況にあった管理や運用をしてもらえる
デメリット・まとまった手数料が
資産運用方法の種類

大切なのは分散投資

上では代表的な8種類の投資先を挙げましたが、実際にはその他にもFX・先物・コモディティ・プライベートイクイティ・ベンチャーキャピタル・仮想通貨など様々な商品があります。

10億円のような非常に大きな資産を運用する場合は特に、ある特定の商品に集中投資するのではなく、値動きの異なる様々な資産クラスに広く分散投資をすることが大切です

分散投資によって投資リスクを拡散させることで、お互いの価格変動をカバーし合い、結果的に安定した運用成果を上げることに繋がります。

中には、このようなリスク資産に投資しなくても、元本保証の「銀行預金」に預けるだけで年間約360万円ほどの利息が付くのだから、それで十分だと考える人もいるでしょう。

しかし以下のように、たとえ数パーセントの年間利回りでも、10億円という巨大な投資元本の運用効果は莫大です。

 1年で得られる利益(税引前)1年で得られる利益(税引後)
10億円を年利1%で運用1000万円約800万円
10億円を年利4%で運用4000万円約3200万円
10億円を年利7%で運用7000万円約5600万円
10億円を年利10%で運用1億円約8000万円
10億円の運用で得られる利回り

銀行に貯金したままにしておくことは、年間数千万円単位の利益獲得の機会を自ら放棄することにもなりますので、やはり運用方法は慎重に検討したいところです。

また1%にも満たない年利で貯金を続けていると、最近のような急激なインフレ下では、年利がインフレ率を下回り、実質資産価値が目減りしてしまいます

例えば2023年の日本のインフレ率は3.27%でしたので、10億円を銀行の定期預金に預けていたら、なんと1年で2800万円近く資産が目減りした計算になります。

つまり、10億円を全く運用しない場合はもちろんのこと、低い年利で運用するだけでは資産の目減りの危険性があるのです

資産を安全に維持+増やして行くためには、目標とする年間利回りを決定し、それが実現できる投資先に資産を分散して運用していく必要があります。

10億円の運用ポートフォリオ例

では具体的に、10億円の資産をどこに(どのような資産クラスに)どのような配分で分配するのが良いのでしょうか。

ここでは一例として、高額資産を運用する三つの機関のポートフォリオを紹介します。

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 東京大学基金GPIF
(年金積立金管理運用独立行政法人)
Harvard’s Endowment
(ハーバード大学基金)
運用資金額300億円
※2024年3月末時点
約200兆円
※2022年度末時点
$49.495 billion(約7兆円)
※2023年6月末時点
過去5年利回り
(2018-2022)
20.2% (平均年利4.04%)27%(平均年利5.4%)55.6%(平均年利11.12)
ポートフォリオ
(引用:東京大学)

(引用:GPIF)

(引用:Harvard’s Endowment|Financial Report – FISCAL YEAR 2023)※青色は筆者追記

東京大学基金は、比較的低リスクな債券に比重を置き守り重視の運用を行ってきましたが、2023年より市場の変動が相関しにくいオルタナティブに比重を移しています。多様な商品でリスクを分散しながら、より高い利回りを狙いに行く戦略です。

GPIFのポートフォリオは非常に分かりやすく、国内債券・国内株式・海外債券・海外株式にほぼ均等に配分します。高利回りを狙うよりも安定性と安全性を重視した資産配分と言えます。

ハーバード大学のポートフォリオは、まさに積極運用型と言えます。ヘッジファンドを30%以上含んでいるのも特徴で、波乱相場でのヘッジファンドの対処能力を高く買ってる様子が伺えます。

形や商品は違えど、上記はどれも「守りの運用」を意識したポートフォリオですので、10億円のポートフォリオ作成の参考にしてみるとよいでしょう。

高額資金の運用はプロに任せるのがおすすめ

資産運用の基本とも言えるポートフォリオの作成と分散投資ですが、運用資産10億円ともなると簡単ではありません。

具体的には、

  • 金融商品ごとの値動きの相関性や市場の状況を勘案して、複数の資産クラスに資産を振り分ける
  • 利益が期待できる銘柄を調査・分析・選定し、適切なタイミングで購入する
  • 市場の動きを見極めて適切なタイミングで売却し利確する
  • 定期的に市況に合わせて資産分配のリバランスを行う

などの作業が必要で、適切に行うには投資商品や運用に関する豊富な知識と経験が求められます。

投資資金が少額であれば、個人で勉強しながら分散投資してみるのも良いですが、10億円などの超高額資産の運用は、手数料は掛かっても投資のプロに任せるのが安全かつ効率的でしょう

運用をプロに任せる方法としては、既出の投資信託・ヘッジファンド・プライベートバンクなどが挙げられます。

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 投資信託ヘッジファンドプライベートバンク
仕組み投資信託ファンドのファンドマネージャーが投資家に代わって運用を行う。ヘッジファンドのファンドマネージャーが投資家に代わって運用。投資商品の提案や販売、相続対策やライフプランニングに関するサポートなど、
総合的なコンサルティングを行う。
特徴指標となるベンチマークに沿う相対収益型の運用を行う。ベンチマークを持たず、いかなる市況においても利益獲得を目指す絶対収益型の運用。投資先は一般的な金融商品のほか、ヘッジファンド・不動産ファンド・ベンチャーキャピタル等。
最低投資額100円程度~1000万円程度~1億円程度~
※中には10億円以上も

10億円などの高額資産の運用では、数パーセントの相場変動で簡単に一千万円単位の資産が飛んでしまうため、可能な限り「減らさない運用」が大事になります

投資信託は市場が上げ相場であれば利益が出やすいですが、下落局面では打つ手が少なく、損失が出やすくなります

その点ヘッジファンドは、高度な投資手法を武器に下落相場を逆手に取った戦略を打ったり、多様な商品で利益獲得の機会を模索するため、下落相場での損失を限りなく抑えることが可能になります。

そのため安全性の高い運用を目指すのであれば、ヘッジファンドやヘッジファンドにアクセスできるプライベートバンクを利用するのがおすすめです。

10億円の使い方に関するポイントと注意点

ここまで、10億円があったら何年暮らせるのかという疑問に対して、資産運用する場合としない場合の二つの視点から解説しました。

いずれにせよ、10億円という資産は、私たちの人生をがらりと変えるだけの大きなインパクトを持った金額です。

誤った使い方で取り返しのつかない失敗をしないように、以下の4つの点に気を付けましょう。

10億円の賢い使い方は「使う・貯める・増やす」をバランスよく行うこと

10億円の使い方について、「使う・貯める・増やす」のバランスが崩れると以下のような失敗に繋がります。

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使う過多10億円の資産寿命縮まる(一生暮らせない場合が出てくる)
過少精神的に満たされない
貯める過多 インフレによる資産価値減少が危ぶまれる
過少 リスク資産に比重を置きすぎるとリスクが高くなる
増やす過多 (ある程度のリスクと引き換えに)資産をさらに増やせる
過少 運用利益が得られる機会を十分に活用できない

10億円の賢い使い方は上記3つが均衡のとれた状態です

生活水準を一度に上げ過ぎたり、元本保証にとらわれすぎて「増やす」機会を失ったり、「貯める」に比重を置きすぎてインフレにより大損したり‥などの失敗を犯さないよう徹底した資産管理計画が必要でしょう。

10億円の資産運用先は自分自身で決定する

高額資産を保有していると、金融機関からの商品の提案や、知人からの投資話などが頻繁に舞い込んでくるものです。

しかし、金融機関側は「手数料の高い商品を売りたい」というのが本音です。必ずしも顧客本位の提案ではない場合があることに留意が必要です

またより注意が必要なのが、知人や周囲の人からの投資提案です。そもそもが詐欺目的である場合もありますし、案件を紹介してくれた知人自体も詐欺であると気づかずに紹介している場合もあります。

もし詐欺ではなかったとしても、その投資商品の運用成績を友人が保証してくれるわけではありません。

金融機関や資産運用会社などプロの意見を参考にすることは大切ですが、最終的には自身で商品を理解し、自己責任で投資決定を下すようにしましょう

10億円の資産運用はリスク分散を徹底する

繰り返しになりますが、資産運用の基本は分散投資などでリスク分散を徹底することです。

運用先となりえる金融商品は多種多様ですが、中でもFXや仮想通貨など、市場変動が激しく値動きの予想の難しいハイリスク商品は「減らさない運用」には不向きです

どこに投資すべきかご自身で決め難い場合や、投資によるストレスや不安を抱えたくないという方は、投資のプロであるヘッジファンドやプライベートバンクなどを積極的に利用してみましょう。

タックスプランニングも忘れずに行う

タックスプランニングとは、将来発生する税金を最小限に抑えるための計画を立てることです。

具体的には、収支の見直しや税制優遇制度の活用などを通して、税制上のメリットを最大限生かせるようにします。

資産が10億円にもなると出ていく税金も莫大ですので、既出のプライベートバンクや税理士などに相談してタックスプランニングを行いましょう。

10億円に関するQ&A

最後に、10億円に関するよくあるQ&Aにお答えします。

資産10億円を達成すればビリオネアになれる?

Yahoo知恵袋などの掲示板を見ると「ビリオネア=10億円」と勘違いされている方が多いようです。

ビリオネア(Billionaire)は一般的に10億ドルを有する人という意味で使われますので、2024年5月現在の為替レートだと1500億円ほどを所有する人がビリオネアです。

10億円の宝くじに当たったら仕事をやめても良い?

「10億円の宝くじに当たったら仕事をやめても良いか」は、正確にはどのような暮らしぶりをしたいかによります。

ただし10億円を資産運用すれば、年利1%でも年間800万円ほど不労所得が生まれるため、仕事を辞めたとしてもさほど影響はないでしょう。

何億あれば一生暮らせる?

「何億あれば一生暮らせるか」も、正確にはどのような暮らしぶりをしたいかによります。

日本の平均寿命は85歳前後ですが、少し余裕を持たせて人生100年として計算すると、「何億あれば一生暮らせるか」の回答は以下のような試算になります。

月間支出額年間支出額何億あれば一生暮らせるか
30万円360万円3億6千万円
50万円600万円6億円
70万円840万円8億4千万円
100万円1200万円12億円
150万円1800万円18億円
200万円2400万円24億円
300万円3600万円36億円

ただし、10億円を年利4.5%ほどで運用すると、年間約3600万円程(月に300万円ほど)の運用利益が見込まれます。

表のように、あなたが月間支出額を300万円以下に抑えられるなら、資産運用により利息生活(利息のみで生活費を賄う)を送ることも可能です。

この場合は、資産10億円でも一生暮らしていけますね。

資産1億円や5億円から10億円を目指すことは可能?何年かかる?

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 年利1%で運用年利4%で運用年利7%で運用年利10%で運用
運用期間10年約1億1046万円約1億4802万円約1億9671万円約2億5937万円
運用期間20年約1億2201万円約2億1911万円約3億8696万円約6億7275万円
運用期間30年約1億3478万円約3億2434万円約7億6122万円約17億4494万円
資産1億円を運用した場合の資産の増え方シミュレーション

資産1億円から10億円を目指すとなると、年利10%で運用を続けても25年程掛かります。不可能ではありませんが1億円から10億円を目指す難易度は高めです。

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 年利1%で運用年利4%で運用年利7%で運用年利10%で運用
運用期間10年約5億5231万円約7億4012万円約9億8357万円約12億9687万円
運用期間20年約6億1009万円約10億9556万円約19億3484万円約33億6375万円
運用期間30年約6億7392万円約16億2169万円約38億612万円約87億2470万円
資産5億円を運用した場合の資産の増え方シミュレーション

5億円の運用資産があれば、比較的実現しやすい年利4%の運用でも、運用20年程で10億円に達します。運用次第では100億円にも届くポテンシャルのある金額でしょう。

(まとめ) 10億円あったら何年暮らせる?

本記事では10億円あったら何年暮らせるかをテーマに、金融資産10億円の資産寿命や適切な使い方、注意点などを解説しました。

結論、月の支出が100万円以下であれば、計算上10億円で一生暮らせると言えるでしょう

また月100万円以上使う場合であっても、10億円を一定以上の年利で資産運用していけば、資産を減らすことなく、運用利益だけで利息生活を送ることも可能です。

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月間支出額年間支出額10億円で
何年暮らせる
(運用しない)
10億円で
何年暮らせる
(年利1%で運用)
10億円で
何年暮らせる
(年利4%で運用)
10億円で
何年暮らせる
(年利7%で運用)
10億円で
何年暮らせる
(年利10%で運用)
30万円360万円278年一生 (投資利益で生活可能)
50万円600万円167年一生 (投資利益で生活可能)
70万円840万円119年一生(2500年~)一生 (投資利益で生活可能)
100万円1200万円83年一生(250年~)一生 (投資利益で生活可能)
150万円1800万円56年一生(100年~)一生 (投資利益で生活可能)
200万円2400万円42年62年一生 (投資利益で生活可能)
300万円3600万円28年35年一生(250年~)一生 (投資利益で生活可能)

ご自身で適切に資産運用をしていく自信がない、どこに投資すべきか決められない、運用に失敗しないか不安だという方は、無理に自分で背負い込むのではなく、ヘッジファンド・プライベートバンクなど専門家の力を借りるのがおすすめです。

10億円の資産は「使う・貯める・増やす」をバランスよく行い、寿命を延ばしながら使うことで、今後も長期的に裕福な暮らしを続けていくことができるでしょう。

低リスクで年利10%以上を狙うならヘッジファンド

ヘッジファンドとは

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この記事を書いた人

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