キャピタル世界株式ファンドは、世界中の優良企業に分散投資するアクティブファンドで、好調なコースでは長期的に高い資産成長を実現してきました。
一方で近年は「やめとけ」といった否定的な評判や、信託報酬の高さを指摘する声も見られ、「本当に投資を続けても大丈夫なのか?」と気になる方も多いでしょう。
そこで本記事では、キャピタル世界株式ファンドの運用実績・利回り・信託報酬・評判をデータに基づいて徹底検証。「やめとけ」と言われるのはなぜか、実情とリスクをわかりやすく解説します。
また後半では、柔軟な戦略で年利10%以上の安定収益を目指す「ヘッジファンド」など、キャピタル世界株式ファンドの限界を超えるおすすめの代替投資先についても紹介しています。
市場変動に左右されにくく、長期的に安定した収益を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。
キャピタル世界株式ファンドとは?基本情報や特徴を解説
キャピタル世界株式ファンドは、1931年創業の米国運用会社「キャピタル・グループ」が手がけるアクティブ型の投資信託です。
日本を含む世界中の優良企業に厳選投資しており、長期的な資産形成を目指す投資家から高い評価を得ています。
同ファンドには、目的に合わせて選べる4つのタイプがあり、為替ヘッジの有無や分配方針がそれぞれ異なります。
まずは、キャピタル世界株式ファンドの各コースの特徴、組入銘柄、運用実績やチャートの推移を見ていきましょう。
キャピタル世界株式ファンドは全4コース
キャピタル世界株式ファンドの4コースは、いずれも同じ銘柄構成(ポートフォリオ)で運用されていますが、分配金と為替ヘッジの有無によって方針が分かれています。
| 純資産 | 分配金 | 為替H | |
|---|---|---|---|
| キャピタル世界ファンド | 9880億 | 無 | 無 |
| キャピタル世界ファンド (限定為替ヘッジ) | 201億 | 無 | 有 |
| キャピタル世界ファンド年2回決算 (分配重視) | 4299億 | 有 | 無 |
| キャピタル世界ファンド年2回決算 (分配重視 / 限定為替ヘッジ) | 151億 | 有 | 有 |
※純資産総額は2025年11月11日時点
特に評価が高い人気ファンドは、赤色で示した「キャピタル世界株式ファンド」と「キャピタル世界株式ファンド年2回決算(分配重視)」の2コースで、共通点は為替ヘッジを行わない点です。
まず「キャピタル世界株式ファンド」は、4コースの基礎となるファンドで、分配金なし・為替ヘッジなしのシンプルな構造で、長期的な資産形成を重視する投資家から根強い支持があります。
続く「キャピタル世界株式ファンド年2回決算 (分配重視)」は、定期的な分配金(インカムゲイン)を重視する層に人気で、純資産総額も4299億を超えるなど高い人気を誇ります。
一方、為替ヘッジを行う2コースは人気がやや控えめで、最近は円安基調が続いていることから、為替差益を享受できるヘッジ無しコースの方が、ヘッジ有りよりも高く評価される傾向にあります。
キャピタル世界株式ファンド4コースの詳細を見る
| 銘柄名 | キャピタル 世界株式ファンド | キャピタル 世界株式ファンド (限定為替ヘッジ) | キャピタル 世界株式ファンド 年2回決算 (分配重視) | キャピタル 世界株式ファンド年2回決算 (分配重視 / 限定為替ヘッジ) |
|---|---|---|---|---|
| 設定日 | 2007年10月 | 2018年11月 | 2018年11月 | 2018年11月 |
| 純資産総額 | 9880億 | 201億 | 4299億 | 151億 |
| 決算 | 年1回 | 年1回 | 年2回 | 年2回 |
| 分配金 (2025年) | 0円 | 0円 | 1万口あたり 1030円 | 1万口あたり 700円 |
| 為替ヘッジ | なし | 限定あり | なし | 限定あり |
| 新NISA | 成長投資枠 | 成長投資枠 | 成長投資枠 | 成長投資枠 |
参考:キャピタル・インターナショナル|ファンド一覧
ファンドの運用方針と組入銘柄
キャピタル世界株式ファンドは、全コース共通で、世界的に競争力のある大手企業に厳選投資する方針を採っており、組入銘柄も同じです。
2025年9月30日時点の上位10銘柄と構成比率は次の通りです。

上位組入銘柄には、マイクロソフトやメタ・プラットフォームズなど、グローバル市場を牽引する成長企業が多く含まれており、ファンド全体の安定したパフォーマンスを支えています。
一方で、約260の構成銘柄のうち、上位10銘柄の合計比率は26.3%にとどまります。上位10銘柄で30〜50%を占めるファンドも多い中、特定銘柄への依存を抑え、分散を重視するポートフォリオ設計がうかがえます。
続いて、国別・業種別・通貨別の構成比率を見てみましょう。
キャピタル世界株式ファンドは全世界を投資対象としつつも、実際には米国株の比率が約54%と高く、米国依存度の大きい構成です。
これは、米国に本社を置くグローバル企業や、世界的に成長をけん引する米国の大型テクノロジー企業への投資比率が高いためです。
業種別では、情報技術やサービスなどの成長セクターが大きな比率を占めており、一方で不動産や公益事業といったディフェンシブセクターの組み入れは少なめです。そのため、市場変動の影響を受けやすい点には一定の注意が必要です。
通貨面では、米ドル建て資産が59.7%と中心で、為替変動によって円ベースの基準価額が左右されやすい設計です。
したがって、本ファンドはグローバル分散投資を標榜しつつも、実質的には米国市場や米ドルに連動しやすい設計となっており、米国経済やドル相場への理解が投資判断において重要となるファンドです。
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各コースの基準価額とチャート推移
では続いて、キャピタル世界株式ファンド4コースの現在の基準価額(分配金再投資ベース)と、これまでの価格推移を見てみましょう。
| ファンド名 | 基準価額 | 設定日 |
|---|---|---|
| キャピタル世界株式ファンド | 38,176円 | 2007年10月 |
| キャピタル世界株式ファンド (限定為替ヘッジ) | 20,373円 | 2018年11月 |
| キャピタル世界株式ファンド年2回決算 (分配重視) | 22,351円 | 2018年11月 |
| キャピタル世界株式ファンド年2回決算 (分配重視/限定為替ヘッジ) | 14,677円 | 2018年11月 |
※基準価額は2025年11月11日時点
9331107A・・キャピタル世界株式ファンド
9331118B・・キャピタル世界株式ファンド (ヘッジあり)
9331218B・・キャピタル世界株式ファンド (分配あり)
9331318B・・キャピタル世界株式ファンド (分配 / ヘッジあり)

引用:Yahoo!ファイナンス|キャピタル世界株式ファンド
2021年以降の世界の株式市場は、コロナ後の回復→米ハイテク株を中心とした上昇→2022年の金利上昇による調整を経て、2023年以降は再び堅調な推移を見せています。
チャートの通り、キャピタル世界株式ファンドの値動きも、世界株市場と概ね連動しており、同様の上昇トレンドを描いています。
4つのコースの中で、過去5年間で最も大きな成長を示したのは、分配金・為替ヘッジなしの「キャピタル世界株式ファンド(9331107A)」です。円安の追い風と複利効果が寄与し、直近5年間で約+120%(2.2倍)の成長を記録しました。
為替ヘッジありの2コースは、円安の恩恵を受けにくく、円安の進んだ過去5年間のリターンはやや抑えられています。
さらに、年2回決算型(分配重視)コースは、利益を定期的に分配する設計のため複利効果が得にくく、トータルリターンではやや控えめになる傾向が表れています。
キャピタル世界株式ファンドの運用実績
こうしたコースごとの特徴は、過去の運用実績にもはっきりと表れています。
以下は、キャピタル世界株式ファンドの4コースの過去の年率リターンを比較した表です。
※上2ファンド=為替ヘッジ無し、下2ファンド=為替ヘッジあり
| ファンド名 | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
|---|---|---|---|---|
| キャピタル世界株式ファンド | 19.69% | 22.04% | 20.25% | 13.66% |
| キャピタル世界株式ファンド年2回決算 (分配重視) | +19.68% | 21.97% | 20.30% | – |
| キャピタル世界株式ファンド (限定為替ヘッジ) | 14.21% | 14.52% | 9.32% | – |
| キャピタル世界株式ファンド年2回決算 (分配重視 / 限定為替ヘッジ) | 14.20% | 14.46% | 9.26% | – |
分配金再投資ベースのリターン
前述のとおり、最も高いリターンを示したのは「キャピタル世界株式ファンド」と「キャピタル世界株式ファンド年2回決算(分配重視)」の為替ヘッジなしコースです。
両コースは過去5年間で年率約20%の高リターンを記録し、全体の中でも際立った成績を残しています。
一方、為替ヘッジありの2コースは年率約9%にとどまっており、円安の恩恵を受けにくかった点が影響しています。
この差は、過去5年間でドル円が約104円から154円へと約48%円安が進んだことと一致します。
過去5年間では、同じ資産に投資していても、為替ヘッジの有無によってリターンに大きな違いが表れた結果となりました。
100万円を5年間運用した場合‥
| コース | 想定年利 | 5年後の評価額 | 利益額 (税引前) |
|---|---|---|---|
| 為替Hなし | 約20% | 約248万円 | +148万円 |
| 為替Hあり | 約9% | 約154万円 | +54万円 |
※2025年11月11日時点
キャピタル世界株式ファンドが「やめとけ」と言われる理由
過去5年間で年率約20%という高い成績を収めているキャピタル世界株式ファンド(為替ヘッジ無しの2コース)ですが、実際には「やめとけ」といった否定的な評判があるのも事実です。
一見好調に見えるこのファンドが、なぜ「やめとけ」と言われるのか、ここではその理由について解説します。
やめとけの理由①全世界株式(オルカン)より利回りが劣る
世界の株式に投資する「キャピタル世界株式ファンド」の類似ファンドとして、多くの投資家が比較対象とするのが、インデックス型の「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」です。
以下は、過去5年の両者の基準価額(分配金込基準価額)の推移を比較したチャートです。
9331107A・・キャピタル世界株式ファンド
0331418A・・eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)

過去5年間の成績を比較すると、キャピタル世界株式ファンドは+130%前後、一方のeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下オルカン)は+165%前後と、明確にオルカンのほうが高いリターンを記録しています。
この差の一因は、米国ハイテク株への比重。オルカンは時価総額加重のため米国が約6割を占め、2020年以降の米ハイテク主導相場の恩恵を強く受けました。
一方、キャピタル世界株式ファンドは銘柄分散と企業分析重視のアクティブ運用で、米国偏重を避けている分、リターンが抑えられた結果となりました。
もっとも、米国株が不調な局面では、相対的に分散の効いたキャピタル世界株式ファンドのほうが安定したパフォーマンスを示す可能性もあります。
とはいえ、下の表のように、過去の運用実績を見ると1年・3年・5年すべての期間でオルカンに劣後しており、アクティブ型としての優位性が見えにくい点が「やめとけ」と言われる理由の一つです。
| キャピタル 世界株式ファンド | eMAXIS Slim 全世界株式 | ||
|---|---|---|---|
| リターン (年率) | 1年 | +19.69% | +21.35% |
| 3年 | +22.04% | +23.10% | |
| 5年 | +20.25% | +23.66% | |
| 10年 | +13.66% | — | |
| リスク (年率) | 1年 | 17.19% | 16.62% |
| 3年 | 14.03% | 13.39% | |
| 5年 | 15.39% | 13.99% | |
| 10年 | 16.45% | — | |
| シャープレシオ (年率) | 1年 | 1.25 | 1.37 |
| 3年 | 1.48 | 1.61 | |
| 5年 | 1.27 | 1.59 | |
| 10年 | 0.86 | — | |
※いずれも年率・信託報酬差引後・分配金再投資ベース
やめとけの理由②組み入れ銘柄のセクターが偏っている
キャピタル世界株式ファンドは、世界各国の約260銘柄に分散投資していますが、情報技術(22.4%)・資本財サービス(14.4%)・一般消費財(14.0%)など、成長性の高いセクターへの投資比率が高い点が特徴です。
こうした成長株中心のポートフォリオには、景気後退期や金利上昇局面に弱いという特徴があります。
特に金利が上昇すると、将来の利益を織り込んだ高バリュエーション銘柄ほど売られやすく、ハイテク株などを多く含む本ファンドの基準価額も下落しやすくなります。
また、ディフェンシブ性の高い生活必需品や公益事業などの比率が低いため、市場全体が不安定なときに下落の影響を受けやすいという点もリスクとして挙げられます。
このように、成長性重視の構成は上昇相場では強みとなる一方で、景気悪化や金利上昇局面ではパフォーマンスが振れやすい点が「やめとけ」と言われる理由の一つです。
投資信託よりもヘッジファンドが優位!
変動が大きく不確実性の高い環境では、投資信託はどうしても値動きの影響を受けやすくなります。
こうした局面では、投資先や戦略を柔軟に調整できるヘッジファンドのような運用手法が有力な選択肢となります。
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やめとけの理由③組み入れ銘柄が割高(PERが高い)
キャピタル世界株式ファンドでは、情報技術やコミュニケーション・サービスなど、将来の成長期待が大きい企業が多く組み入れられており、結果として※PER(株価収益率)が高い銘柄が上位を占めています。
※ PER(株価収益率)とは
企業の株価がその企業の利益の何倍で評価されているかを示す指標。
PERを見ることで、株価が割高か割安かを判断することができ、PERの値が高いほど割高と判断される。
PER = 株価 ÷ 1株あたりの利益(EPS)
※PERの適正水準は業種や相場環境によって異なりますが、一般的には10〜15倍程度が標準的な目安とされており、これを大きく上回る銘柄は、成長期待が株価に織り込まれている状態です。
2025年11月現在、キャピタル世界株式ファンドの上位組入銘柄のPERは以下の通りです。
| 企業名 | PER |
|---|---|
| メタ・プラットフォームズ | 24.47倍 |
| マイクロソフト | 37.31倍 |
| 台湾セミコンダクター マニュファクチャリング | 29.83倍 |
| ブロードコム | 267.08倍 |
| テスラ | 193.09倍 |
| アルファベット | 34.42倍 |
| エヌビディア | 65.25倍 |
| ネットフリックス | 57.08倍 |
| ASMLホールディング | 36.93 |
これらはいずれも将来の成長性が評価されている「成長株(グロース株)」であり、高いPERは必ずしも異常ではありませんが、金利上昇や景気不安、投資家の心理悪化によって「株価が高すぎる」と判断されれば、暴落を招き、ファンドの基準価額にも大きな影響を与えるリスクがあります。
PERが高い銘柄を多数含むキャピタル世界株式ファンドは、値動きの大きな局面に弱いとの評判もあり、一部の投資家から「やめとけ」と言われているのです。
やめとけの理由④分配型コースは運用効率が悪い
キャピタル世界株式ファンドの4コースのうち、人気の高い「年2回決算(分配重視)」コースでは、ここ数年、年間800~1,000円前後の分配金が支払われています。
2025年11月現在、分配金健全度(=分配金のうち運用益に由来する割合)は、過去1年・3年ともに100%近くまで改善しており、過去に指摘されたような「元本取り崩しによる分配」ではありません。
しかし、分配型コースは効率面で不利という点は変わりません。
分配金を受け取るたびに複利効果が失われるため、長期運用では資産成長のスピードが鈍くなります。
実際、以下のチャート(分配金再投資ベース)を見ても、分配金なし・為替ヘッジなしの「キャピタル世界株式ファンド(9331107A)」が最も高いパフォーマンスを示しています。
9331107A・・キャピタル世界株式ファンド
9331118B・・キャピタル世界株式ファンド (ヘッジあり)
9331218B・・キャピタル世界株式ファンド (分配あり)
9331318B・・キャピタル世界株式ファンド (分配 / ヘッジあり)

引用:Yahoo!ファイナンス|キャピタル世界株式ファンド
分配型コースは「定期的な収入が欲しい人」には向きますが、長期的に資産を増やしたい人にとっては非効率な運用になりやすく、「思ったより増えない」といった口コミにもつながりやすい点が「やめとけ」と言われる理由の一つです。
やめとけの理由⑤信託報酬が比較的高い
キャピタル世界株式ファンドは、類似カテゴリーの主要なアクティブファンドの中でも信託報酬が高めに設定されています。
以下は、全世界株式を対象とした代表的な投資信託の信託報酬と純資産総額の比較です。
| 銘柄名 | 信託報酬 | 種類 |
|---|---|---|
| キャピタル世界株式ファンド | 1.701% | アクティブ型 |
| グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド (為替ヘッジなし) | 1.65% | アクティブ型 |
| フィデリティ・世界割安成長株投信 Bコース (為替ヘッジなし) | 1.65% | アクティブ型 |
| eMAXIS Slim全世界株式 (オール・カントリー) | 0.05775% | インデックス型 |
| 楽天・全世界株式 インデックス・ファンド | 0.179% | インデックス型 |
| SBI・全世界株式 インデックス・ファンド | 0.1022% | インデックス型 |
上記の通り、アクティブファンドの中でもキャピタル世界株式ファンドの信託報酬は高い水準であり、インデックスファンドと比較すればコスト差は圧倒的です。
アクティブファンドが選ばれるには、高コストを上回るリターンで報いる必要がありますが、直近数年では、eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)などのインデックスファンドの方が好成績を残しており、この水準の手数料でこのパフォーマンスでは「やめとけ」と言われても不思議ではありません。
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「やめとけ」とは限らない?キャピタル世界株式ファンドの投資メリット
ここまで「やめとけ」と言われる理由を中心に解説してきましたが、キャピタル世界株式ファンドにも一定の投資価値もあります。ここでは、代表的な4つのメリットを簡潔に紹介します。
新NISA (成長投資枠) で非課税運用が可能
キャピタル世界株式ファンドは、4つのコースすべてが新NISAの成長投資枠に対応しています(※積立投資枠は対象外)。
そのため、年間240万円、最長1,200万円までの投資で得た利益がすべて非課税となり、効率的な資産形成を実現できます。

たとえば、1000万円の運用益が出た場合、通常の課税口座では約203万円の税金がかかりますが、新NISAを利用すればその全額をまるごと非課税で受け取ることが可能です。
この非課税メリットにより、キャピタル世界株式ファンドのようなアクティブ運用型・高コストファンドであっても、
NISAを活用することで実質的なリターンを最大化しやすくなります。
長期運用では高い成績を残している
為替ヘッジなし・分配金なしの「キャピタル世界株式ファンド(9331107A)」は、2007年の設定以来、約18年で基準価額+282.02%(約3.8倍)と大きく成長しています。※2025年11月時点
仮に2007年の設定当初から100万円を投資していた場合、約18年後の2025年11月時点では約382万円まで資産が増加していた計算になります。
100万円を18年間運用していたら‥
| 投資額 | リターン | 現在の評価額 |
|---|---|---|
| 100万円 | +282.02% (約3.8倍) | 約382万円 |
こうした長期的な安定運用の実績は、外部の評価機関からも高く評価されています。
たとえば「キャピタル世界株式ファンド(9331107A)」は、「ウエルスアドバイザーアワード」において、2023年・2024年と2年連続でNISA成長投資枠のWA優秀ファンド賞を受賞しており、2022年には「R&Iファンド大賞」の外国株式コア部門で最優秀ファンド賞にも選ばれています。
これらの受賞はいずれも、長期的なリターンの高さに加えて、下落局面でも資産価値の減少が比較的抑えられていたことや、継続的な資金流入といった安定性が評価された結果です。
短期的には相場の下落局面も経験していますが、長期にわたって安定した右肩上がりのパフォーマンスを継続しており、資産形成を目的とする長期投資家に適したファンドと言えるでしょう。

世界の王道大型株に分散投資できる

キャピタル世界株式ファンドは、世界を代表する大型企業に幅広く分散投資しているのが特徴です。
一国集中型の投資信託とは異なり、米国の成長にも乗りつつ、他国の有望企業にもアクセスできるため、国際分散の観点からもバランスの取れた運用が可能です。
ちなみに、1989年の世界時価総額ランキングでは、日本企業が上位を占めていました。36年が経過した2025年現在、世界時価総額ランキングにトップ10入りしている日本企業の数は0社です。
この変化は、どの国・地域も永遠に市場の主役ではいられないことを示しています。
そのため、今後万が一米国市場の成長が鈍化した場合でも、世界の複数の成長地域に分散して投資できることは、キャピタル世界株式ファンドの大きな強みといえるでしょう。
90年以上の歴史を持つCapital Groupが安定的に運用
キャピタル世界株式ファンドを運用する Capital Group(キャピタル・グループ) は、1931年創業の90年以上の歴史を持つ独立系運用会社で、長期的な資産形成を重視した一貫した運用哲学に定評があります。
2024年末時点では、米国籍アクティブファンドの運用会社別純資産残高で第1位(約413兆円)を誇り、IRAや401kなど長期資産形成向け制度からの資金が約6割を占める安定した基盤が特徴です。
日本拠点のキャピタル・インターナショナル株式会社も、米モーニングスター社が選ぶ「運用会社アワード(日本)」を2024年・2025年の2年連続で受賞。リスク調整後の優れたリターンや、投資家利益を最優先にした運用姿勢が高く評価されています。

こうした実績と評価を背景に、長期的に安心して任せられる運用基盤を持つ点も大きなメリットです。
キャピタル世界株式ファンドはやめとけ?掲示板の口コミ・評判まとめ
キャピタル世界株式ファンドについては、「やめとけ」という批判的な声から、「長期運用に向いている」「むしろ積立にぴったり」といった前向きな評価まで、さまざまな意見がネット上に見られます。
ここでは、Yahoo!掲示板などに寄せられた実際の口コミ・評判を取り上げながら、キャピタル世界株式ファンドに対する投資家の評価や傾向をまとめてみます。
良い評判:長期リターンや運用実績を評価する声が中心
良い口コミでは、長期の安定した運用成績や積立投資との相性の良さなどが高く評価されています。
よく見られる肯定的な口コミ
- 「長期なら信頼できるファンド」
- 「右肩上がりで安心感がある」
- 「10年以上持ってるけど資産は倍以上になった」
- 「NISAで投資するならアリだと思う」
- 「米国中心でグロース株に強いのが好印象」
- 「マイクロソフト・NVIDIA・エヌビディアなどが主力で心強い」
多くの投資家が、米国の大型グロース株を軸に据えている点を好意的に評価しており、2023~2025年の相場上昇局面でも高いパフォーマンスが続いた点が支持されています。
NISAとの相性を評価する声
- 「新NISAの成長投資枠で積立してる」
- 「分配あり/なしが選べるのが良い」
- 「NISA専用口座での運用が安定してる」
- 「NISAで放置するだけでいい」
分配金なしコースは複利効果を活かせるため、長期の資産形成と相性が良いと評価する声が多く見られます。
悪い評判:「やめとけ」と言われる要因はコスト・他ファンドとの比較
否定的な口否定的な口コミで最も多いのは、「手数料の高さ」と「オルカンなど低コストインデックスとの比較」です。
よく見られる否定的な口コミ
- 「分配金は欲しいが効率は悪い」
- 「オルカンとの差が縮まった」
- 「オルカンの方がコスト安くて良くない?」
- 「手数料で成績が相殺されてる感じ」
- 「アクティブで1.7%はやっぱ高い」
- 「セクターが偏ってるのが気になる」
- 「米国株比率が高すぎて心配」
- 「分散といっても実質は米国グロース寄りでは?」
- 「グロース過熱の反動が心配」
これらの否定的な口コミは、主に信託報酬(約1.7%)の高さや、セクターの偏り、そしてオルカンなどの低コストインデックスとの比較で見劣りするという点に集中しています。
情報技術・米国株への偏りにより、短期の値動きに弱い時期が続いたことも、「やめとけ」と言われる背景になっているようです。
2025年に入ってからは、米国ハイテク株の高バリュエーションが調整している影響で、「基準価額の伸びが鈍った」「オルカンとの差が縮まった」という指摘も増加しています。
その反面、下落後の戻りが比較的早い点や、個別銘柄の質の高さを評価する投資家も多く、「長期なら十分選択肢になる」「積立には向いている」という見方も引き続き見られます。
【参考】
キャピタル 世界株式ファンドの掲示板
キャピタル 世界株式ファンド(限定H)の掲示板
キャピタル 世界株式ファンド年2(分配重視)の掲示板
キャピタル 世界株式ファンド年2(分配重視/限定H)の掲示板
「ハイクアインターナショナル」とは?
【特徴①】年12%の固定配当 (定期預金の約12倍)
【特徴②】年4回配当で、安定収入を確保
【特徴③】ベトナム日系企業への事業融資型
【特徴④】最低投資額500万円から参加可能
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キャピタル世界株式ファンドの見通しは?今後も投資を続けるべき?
キャピタル世界株式ファンドは、世界経済の成長に伴い、長期的に右肩上がりの成長を続けてきました。
短期的な値動きに惑わされず、長期運用を前提とすれば、今後もプラスのリターンが期待できる可能性が高いと考えられます。
今後の見通しを見極めるために、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 世界経済の成長と株式市場の展望
- テクノロジー企業の成長とファンドへの影響
- 金利環境と為替動向の影響
世界経済の成長と株式市場の展望
国際通貨基金(IMF)が2025年10月に発表した「世界経済見通し(WEO)」によれば、2025年の世界経済成長率は3.2%と予測されています(7月予測から0.2ポイント上方修正)。
米中貿易摩擦や保護主義政策の影響は想定より軽微で、米国成長率も2.0%と堅調に推移する見通しです。米国株の構成比率が高いキャピタル世界株式ファンドにとって、短期的にはポジティブな材料と言えます。
ただし、関税政策の不透明感や地政学リスクは下振れ要因として残っています。
テクノロジー企業の成長とファンドへの影響
情報技術などの成長株への投資が中心のキャピタル世界株式ファンドは、AI需要の継続拡大が大きな追い風です。
アメリカの中央銀行(FRB)の利下げ再開(11月時点で政策金利3.75~4.00%)により、成長株の割高感が和らぐ環境もプラスに働きます。
長期的に見れば、テクノロジー企業の収益成長がファンドのパフォーマンスを下支えすると期待されます。
金利環境と為替動向の影響
FRBは2025年10月29日の会合で政策金利を3.75〜4.00%に引き下げ、12月からは資産の縮小もいったん停止する方針を発表しました。
これは景気の勢いがやや弱まってきた一方で、インフレが落ち着きつつあることを踏まえ、慎重に金融を緩め始めたというサインです。
インフレ率は依然やや高めですが、FRBは「物価安定と雇用の均衡を意識した段階的な緩和」を示しており、今後も状況を見ながら政策調整を行う姿勢です。
この決定を受けて、ドルはやや下落し、円を含む他の通貨が一時的に上昇しました。ただし、日米の金利差はまだ大きいため、円高が長く続く可能性は低いと見られています。
こうした環境では、キャピタル世界株式ファンドにとって、短期的には為替の影響を受けやすいものの、金融緩和によって成長株に追い風が吹く可能性があります。
為替ヘッジのあり・なしを選ぶ際は、短期的な為替変動を抑えたいなら「ヘッジあり」、長期的にドル資産の成長を取り込みたいなら「ヘッジなし」という考え方が目安となるでしょう。

年10%以上を追求!「真のアクティブ運用」ならヘッジファンドがおすすめ
これまで解説してきた通り、キャピタル世界株式ファンドは、世界経済の成長を取り込む人気のアクティブファンドですが、必ずしも「長期投資すれば安心」とは限りません。
たとえば、2008年のリーマンショック後から約10年間(2008〜2018年)、世界株式(MSCI ACWI)はほぼ横ばい。投資を始めた時期によっては、10年経ってもリターンが出ないという人も少なくありませんでした。
結局のところ、一般的な投資信託は市場が上がらなければ利益を出しにくいという構造があるのです。
その点、下げ相場や停滞相場でもチャンスを逃さず利益を狙える「ヘッジファンド」は、より柔軟な運用が可能です。

ヘッジファンドは、空売り(相場が下がることで利益を狙う手法)やレバレッジ(元手以上の資金を使う取引)など、柔軟で高度な運用戦略を用いて、相場が下落しているときでも利益を追求できるのが特長です。
さらに、株式だけでなく債券・為替・不動産・M&A・未公開企業など、相場と連動しにくい多様な投資先にもアクセスできるため、株式市場が動かない「低迷期」でも利益を狙うことが可能です。
ここでは、昨今人気の高まるヘッジファンドの中でも、個人投資家が比較的アクセスしやすく、高い収益性が期待できる3社を厳選して紹介します。投資資金が500万円以上ある方は、ぜひ参考にしてみてください。
ハイクアインターナショナル
ハイクア・インターナショナルは、日本設立の運用会社で、在ベトナムの日系企業「SAKUKO VIETNAM Co., Ltd.」への事業融資型ファンドを運営しています。
同社の最大の魅力は、年利12%の固定配当を年4回(1・4・7・10月)に分けて受け取れる仕組みで、仮に500万円を投資した場合、3カ月ごとに15万円、年間で合計60万円 (税引前) の配当を受け取ることができます。

| 運用会社 | ハイクアイインターナショナル合同会社 |
|---|---|
| 代表社員 | 梁榮徹 |
| 設立 | 2023年 |
| 投資対象 | ベトナム企業「SAKUO VIETNAM」への事業投資 |
| 利回り | 年間目標利回り12% |
| 配当 | 3ヶ月ごとに4%ずつ受け取り、または再投資も選択可能 |
| 最低投資額 | 500万円 |
| 投資方法 | 以下、公式HPより問い合わせののち、オンラインまたは対面で相談 (無料) |
| 公式サイト | ハイクアインターナショナル公式サイト |
同社の投資スキームは比較的シンプルです。
- 投資家がハイクア社に出資する
- ハイクア社がサクコ社に融資する
- サクコ社が事業収益から利息をハイクア社に返済
- ハイクア社が投資家に配当金を支払う
融資先であるSAKUO社は、ベトナム国内で日本製品専門店35店舗、スイーツ店11店舗、ビジネスホテル2棟を展開し、年商は約25億円に達します。(2025年にはベトナムのUPCOM市場への上場を予定)
ベトナムでは、若年層を中心とした人口増加と旺盛な消費活動により、国内経済が年5〜7%前後の成長を続ける中、銀行融資の金利は年10〜14%と高く、企業の直接融資ニーズが拡大しています。
同社への投資は、最低投資額が500万円からと個人でも始めやすく、ロックアップ期間が設けられていないため、いつでも解約が可能です。
個人向け社債のように安定収入を確保しながら、年12%のリターンを狙いたい投資家にとって、魅力的な選択肢といえるでしょう。
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アクション合同会社
アクション合同会社は、トレイダーズインベストメント元代表取締役の古橋弘光氏が運用を手がける国内ヘッジファンドです。

| 運用会社 | アクション合同会社 |
|---|---|
| 代表社員 | 古橋弘光 |
| 設立 | 2023年 |
| 投資対象 | ・事業への直接投資 ・バリュー株投資 |
| 利回り | 年間利回り25.07% (2024年度) |
| 利益の受取り | 決算時に配当として受領、または再投資 |
| 最低投資額 | 500万円 |
| 投資方法 | 以下、公式HPより問い合わせののち、オンラインまたは対面で相談 (無料) |
| 公式サイト | アクション合同会社公式サイト |
アクションは、株式や債券だけでなく、成長性の高い分野への事業投資、ファクタリング、暗号資産関連事業への投資など、多角的な投資戦略を採っています。
複数の資産クラスや事業分野に投資を行うことで、景気変動リスクを分散し、中長期的に安定したパフォーマンスを維持しやすい構造となっています。
こうした分散型の運用体制が功を奏し、2024年度には年率25.07%のパフォーマンスを記録。
運用実績を毎月公開するなど透明性の高い情報開示も行っており、初心者でもファンド運営状況を把握しやすい点も魅力です。

参入障壁も比較的低く、500万円からの投資で始められるため、個人投資家にとってアクセスしやすいファンドとなっています。相談は無料で、オンライン対応も可能です。

GFマネジメント
GFマネジメントは、日本株を中心に高いリターンを実現している国内ヘッジファンドです。
運用の舵を取るファンドマネージャーは、過去5年間で年平均29%の成長を実現し、累計で277%を超えるリターンを上げています。

| 運用会社 | GF Management合同会社 |
|---|---|
| 代表社員 | 椎名光太朗 |
| 設立 | 2023年 |
| 投資対象 | 日本大型株(J-Prime戦略) |
| 利回り | 過去平均29% ※設立前のファンドマネージャーの運用成績 |
| 最低投資額 | 1000万 (500万~相談可) |
| 投資方法 | 以下、公式HPより問い合わせののち、オンラインまたは対面で相談 (無料) |
| 公式サイト | GFマネジメント合同会社公式サイト |
同社の採用する「J-Prime戦略」では、「ビジネスの収益力と成長性」「競合優位性」「市場の成長性」など企業の本質的な価値を見極める長期投資を軸とし、日本の大型株や指数連動型ETFなどから20〜30銘柄程度を厳選して投資を行います。

企業の持続的な成長性や市場拡大の波を見極めながら、企業価値の向上に伴うリターンの最大化を目指す戦略です。
運用期間中には一時的にマイナスとなる年もあり、直近5年間では2度の下落局面を経験しているものの、トータルでは5年間で累計+277%(年利29%)という優れた実績を残しており、長期投資先としての信頼性の高さがうかがえます。

投資は500万円から相談可能で、初心者でも無理なく始められる設定です。また、運用レポートは毎月1回発行され、投資家は運用状況を定期的に確認することができます。
長期的に資産形成を考える方は、まずは無料の資料請求や個別面談を通じて、自分の投資方針と合致するかを確かめてみるとよいでしょう。

キャピタル世界株式ファンドに関するよくある質問(FAQ)
最後に、キャピタル世界株式ファンドに関してよくある質問を紹介します。
キャピタル世界株式ファンドが「やめとけ」と言われる理由は何?
キャピタル世界株式ファンドが「やめとけ」と言われる理由は以下の5点です。
キャピタル世界株式ファンドの信託報酬や手数料はいくらですか?
キャピタル世界株式ファンドのコストは、全コース共通で以下の通りです。
- 信託報酬‥年1.701%(税込み)
- 購入手数料‥3.3%(税込み)
楽天証券、SBI証券、松井証券など購入手数料無料で買える証券会社を利用するのがお得です。
キャピタル世界株式ファンドは積立NISAで運用できますか?
積立NISAでは運用できません。金融庁が定める「低コスト・長期分散型」の商品ではないため対象外です。
ただし、新NISAの成長投資枠では購入が可能で、定期的に積み立てて運用することもできます。
キャピタル世界株式ファンド(DC年金用つみたて専用)との違いは?
企業型DCやiDeCoなどの年金制度専用に設計されたコースで、購入申込ルートや手数料体系が異なります。
DC年金用は拠出金を通じてのみ運用でき、購入時手数料がかからず、信託報酬も一般コースよりやや低めに設定されています。
運用方針や投資対象は基本的に同じです。
キャピタル世界株式ファンドの今後の見通しはどうですか?
2025年11月現在、世界経済の構造的な成長トレンドは続いており、長期的にはプラスのリターンが期待される環境といえます。
FRBが金融緩和に転じつつあることで市場環境は徐々に改善が見込まれますが、関税引き上げや地政学リスク、為替変動などによる短期的な価格変動には注意が必要です。
※キャピタル世界株式ファンドの今後の見通し詳細はこちら
【まとめ】キャピタル世界株式ファンドの評判とやめとけと言われる背景
キャピタル世界株式ファンドは、長期的な実績や分散性、受賞歴といった面で高い評価を受けている一方、信託報酬の高さやセクター・地域の偏り、分配型コースの構造的な効率性など、注意すべき点も指摘されています。
最近では、低コストインデックスファンドとの比較で相対的な優位性が薄れ、「やめとけ」と言われる声が出るのも一定程度理解できる状況です。
ただし、成長株中心のポートフォリオが市場環境に合致すれば、高いリターンを得られる可能性もあり、アクティブ運用ならではの強みが発揮される局面もあります。そのため、目的や投資スタイルに応じた使い分けが重要です。
なお、相場の下落リスクへの備えとしては、より柔軟な運用が可能なヘッジファンドという選択肢も視野に入れることで、守りと攻めのバランスを取りながら、より安定的な資産運用を目指すことができるでしょう。






