オリエンタルランド(4661)はディズニーリゾートの運営会社として有名な銘柄です。
条件に応じてディズニーリゾートの1デーパスポートがもらえることから、株主優待人気ランキングでは常に上位にランクインしています。
ところが、新NISAがはじまった2024年からは下落トレンドに突入しており「新NISA買って含み損を抱えている」といった声も続出。
本記事ではオリエンタルランドの株価が急落した理由から今後の予想まで徹底解説しています。
オリエンタルランドの株に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
オリエンタルランドの株価は右肩下がり

オリエンタルランドの株価は2024年に入ってから下落相場が続いています。
2024年のピーク時は5,765円を記録していましたが、2025年3月現在の株価は3,070円です。
これは業績が悪化したからかというと、そうではありません。

直近の2025年3月期第3四半期(2024年10-12月)の実績では売上高2,079億円(前年同期比14.3%増)、営業利益718億円(同11.2%増)と増収増益を達成。
第3四半期としては過去最高の売上高・営業利益を記録しました。
この「業績好調なのに株価下落」という一見矛盾した状況には、さまざまな要因が絡み合っています。
株式市場は将来の業績見通しや需給バランスなど、多くの要素を織り込んで動くものだからです。
では、オリエンタルランドの株価が下落した本当の理由は何なのでしょうか。
次の章でオリエンタルランドの株価が急落した理由について解説します。
>>まずはオリエンタルランドの基本情報・事業内容・業績から知りたいという方はこちら
オリエンタルランドの株価が急落した理由は?
オリエンタルランドは業績が良いにも関わらず、株価が急落しています。
考えられる理由は下記の通りです。
筆頭株主による株価売却で需給悪化の懸念により急落した可能性

オリエンタルランドの株価下落の大きな理由の一つは、大株主による株式売却の動きです。
オリエンタルランドの筆頭株主(最も多く株を持っている株主)である京成電鉄は、同社6位の株主であるイギリスの投資ファンド「パリサー・キャピタル」にオリエンタルランド株を売却するように要求されたことで、2024年3月に約1%の株式を売却しました。
これにより京成電鉄の株式保有率は約20%から約19%に減少しています。
さらに2024年6月の株主総会では追加売却を求める株主提案がありました。
結果は否決されたものの、この動きを警戒した投資家が「大量の売りが出る前に売却しておこう」と考え株を手放している可能性があります。
このように大株主による売却圧力が株価の需給バランスを崩したことが、オリエンタルランドの株価下落の一因として挙げられています。
株式分割と株主優待制度の変更により急落した可能性
2023年4月に実施された1株を5株に分割する株式分割と、それに伴う株主優待制度の変更も株価下落の一因といえるでしょう。
オリエンタルランドの株主優待制度は、株式分割前と後で以下のように変更されました。
【分割前】
100株以上 | 1デーパスポート1枚 |
400株以上 | 1デーパスポート 1枚(×年2回) |
800株以上 | 1デーパスポート 2枚(×年2回) |
1,200株以上 | 1デーパスポート 3枚(×年2回) |
1,600株以上 | 1デーパスポート 4枚(×年2回) |
2,000株以上 | 1デーパスポート 5枚(×年2回) |
2,400株以上 | 1デーパスポート 6枚(×年2回) |
【分割後】
100株以上 | 3年以上: 1デーパスポート1枚 |
500枚以上 | 3年未満: 1デーパスポート1枚 3年以上: 1デーパスポート1枚+1枚 |
2,000株以上 | 3年未満: 1デーパスポート 1枚(年2回) 3年以上: 1デーパスポート 1枚(年2回)+1枚 |
4,000株以上 | 3年未満: 1デーパスポート 2枚(年2回) 3年以上: 1デーパスポート 2枚(年2回)+1枚 |
6,000株以上 | 3年未満: 1デーパスポート 3枚(年2回) 3年以上: 1デーパスポート 3枚(年2回)+1枚 |
8,000株以上 | 3年未満: 1デーパスポート 4枚(年2回) 3年以上: 1デーパスポート 4枚(年2回)+1枚 |
10,000株以上 | 3年未満: 1デーパスポート 5枚(年2回) 3年以上: 1デーパスポート 5枚(年2回)+1枚 |
12,000株以上 | 3年未満: 1デーパスポート 6枚(年2回) 3年以上: 1デーパスポート 6枚(年2回)+1枚 |
株式分割により分割後の100株以上(分割前の20株相当)を3年以上保有する株主には、長期保有株主向け優待として1デーパスポートを1枚配布するようになりました。
この制度変更によって、例えば分割後2,500株相当(分割前500株)を保有して1デーパスポートを年間2枚もらえていたのが、分割後500株(分割前100株相当)だけを3年以上保有すれば年2枚のパスポートを受け取ることが可能となったため、「年間2枚もらえれば十分!」という方にとっては残りを売却するという選択肢が生まれたのです。
「今まで優待目的で多くの株を持っていたけれど、少ない株数でもパスポートがもらえるなら残りは売ってしまおう」という動きが一部で起こったことで、株式の供給が増え株価が下落した可能性があります。
PER50倍で割高感への警戒により急落した可能性
オリエンタルランドの株価水準の高さも株価下落の原因の一つになった可能性があります。
同社のPER(株価収益率)は一時約50倍と非常に高い水準にありました。下落が続いている2025年3月現在においてもPERは約42倍と割高です。
PERとは
株価収益率のこと。一般的に15倍程度が目安とされている。15倍を超えると割高、下回ると割安。
同じようにリゾートやエンターテイメント事業を展開する富士急行(富士急ハイランドを運営)のPERは約24倍、サンリオは約38倍であることから、オリエンタルランドのPER50倍がどれほど割高であるか理解できるでしょう。
オリエンタルランドは2024年3月期に過去最高益を達成しましたが、その利益を基準にしても株価が極めて高い水準にあったため市場が「高すぎる」と判断して売りが出た可能性が高いです。
高すぎる株価は将来の期待値が織り込まれすぎており、少しの不安材料でも大きく下落しやすい傾向があります。
業績悪化・大型投資に伴う利益減により急落した可能性
2025年3月期の第1四半期と第2四半期の減益も株価下落の大きな原因になった可能性があります。
特に第1四半期決算発表後から株価は急落しました。
この業績悪化には大きく分けると以下の4つの要因が絡み合っています。
リベンジ消費の落ち着き
コロナ禍が明けた2023年度は「リベンジ消費」が活発でした。
外出自粛していた反動で消費が増え、東京ディズニーリゾート40周年イベントも相まって集客に成功しています。
しかし、2024年度に入るとこのリベンジ消費に落ち着きが見られ、旅行需要も一服感が出てきたのです。
また、東京ディズニーリゾート40周年イベントが終了した反動減も入園者数に影響しました。
こうした「特需の反動」が足元の業績に影響を与え、株価下落につながったと考えられます。
猛暑による需要の落ち込み
2024年夏の記録的な猛暑も入園者数を大きく減らしました。
暑さを避けるために来園を控える人が増加し、特に7月から9月にかけて入園者数が予想を下回ったのです。
この影響は想像以上に大きく、2025年3月期第2四半期累計(4〜9月)の入園者数は前年同期比で2%減になりました。
気候変動による猛暑が一過性のものではなく構造的な問題となりつつあることも、投資家の懸念材料となっています。
人件費・商品飲食原価などのコスト増加
コスト面での圧迫も業績悪化の要因です。賃金改定や業績賞与の計上、在籍者数の増加などにより人件費が増加しています。

2025年3月期第3四半期累計では、テーマパーク事業の人件費が前年同期比で83億円増(準社員人件費33億円増、正社員人件費30億円増、その他20億円増)となりました。
また、原材料の高騰による商品・飲食原価率の上昇や、一部食材の外部発注による飲食原価率の増加も利益を圧迫しています。
第3四半期累計では、商品・飲食原価率の増加が27億円の減益要因となり、こうしたコスト増が株価に対する不安材料となりました。
新エリア開業・クルーズに伴う減価償却費などのコスト増加

オリエンタルランドは大型投資を続けていますが、それに伴うコスト増も株価下落の原因になっている可能性があります。
東京ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」には約3,200億円を投資しました。
今後はスペースマウンテンの大規模改修に約750億円、さらに新規事業としてディズニークルーズを展開すると発表し、約3,300億円の投資を計画中です。
これらの投資は将来の成長に必要なものですが、短期的には減価償却費増加などによって利益を圧迫します。
2025年3月期第3四半期累計では、新規資産取得による減価償却費の増加が114億円の減益要因となりました。
その他、メンテナンス費用の増加23億円、販売促進費の増加19億円なども収益を圧迫しています。
こうした短期的な利益圧迫要因も株価の重荷となっています。
オリエンタルランドはどんな会社?
ではここでは、ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドについて改めてくわしく解説します。
基本情報

社名 | 株式会社オリエンタルランド |
設立 | 1960年(昭和35年)7月 |
資本金 | 632億112万7千円 |
代表者 | 代表取締役社長(兼)COO 吉田 謙次 |
事業内容 | テーマパークの経営・運営 不動産賃貸等 |
上場証券取引所 | 東京証券取引所 プライム市場 |
オリエンタルランドは東京ディズニーリゾートを運営する企業として有名です。
しかし、会社自体は東京ディズニーランド開園(1983年)よりも古い1960年に設立。
当初は、千葉県の浦安地区の埋め立て事業を行っていた会社でした。
1979年にウォルト・ディズニー・プロダクションズ(現ウォルト・ディズニー・カンパニー)とライセンス契約を締結したことで、東京ディズニーランドの建設に着手。
1983年4月に東京ディズニーランド、2001年9月には東京ディズニーシーが開園しました。
現在は東京証券取引所プライム市場に上場しており、筆頭株主は京成電鉄で約21%(2024年9月時点)の株式を保有しています。
三井不動産や千葉県なども大株主として名を連ねており、地域との結びつきも強い企業です。
3つの事業内容
オリエンタルランドの事業は主に以下の3種類です。
テーマパーク事業

最も主力となる事業で、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを運営中です。
年間の来場者数は約2,210万人で、世界のテーマパークの中でも第3位の規模を誇ります。
入園料やアトラクション・ショー収入、パーク内での商品販売や飲食販売がこの事業の主な収入源です。
特に近年は「ディズニー・プレミアアクセス」(有料の優先入場サービス)や東京ディズニーリゾート・バケーションパッケージなどの高付加価値サービスの拡充により、客単価を高める戦略を取っています。
また、2024年6月には東京ディズニーシー内に新エリア「ファンタジースプリングス」をオープン。
次々に新たなサービスを打ち出すことで、さらなる集客を図っています。
ホテル事業

オリエンタルランドは、ディズニーランド周辺で子会社を含めて7つのホテルの運営を行っています。
- ディズニーホテル
- 東京ディズニーランドホテル
- ディズニーアンバサダーホテル
- 東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ
- 東京ディズニーセレブレーションホテル
- 東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテル
- 東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル
手がけているのは、すべてディズニー関連のホテルです。
遠方からの宿泊客も多いため客室稼働率は95.4%(参考:オリエンタルランド「2025年3月期第3四半期決算」)と非常に高く、一般的なホテルの平均客室稼働率46.6%(参考:観光庁「宿泊旅行統計調査 令和4年調査結果(年間値(確定値)」)を大きく上回っています。
ディズニーブランドの魅力とパークへの近接性を活かした高付加価値のサービスが人気の理由です。
特に2024年6月にオープンした「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」は、テーマポートと一体化した体験を提供し、好評を博しています。
その他の事業

他にも、ショッピングモール「イクスピアリ」の運営や、舞浜リゾートラインとして知られるディズニーリゾートラインモノレールの運営などを行っています。
「イクスピアリ」には約130店のショップやレストランがあり、パークの入場チケットがなくても楽しめる施設として人気です。
モノレールはミッキーマウスなどをモチーフにしたデザインで、パークへの交通手段としてだけでなくディズニー体験の一部としても機能しています。
これらの事業は規模は小さいものの、安定した収益源となっています。
業績
単位:百万円 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 最終益 |
2021年3月期 | 170,581 | -45,989 | -45,205 | -54,190 |
2022年3月期 | 275,728 | 7,733 | 11,278 | 8,067 |
2023年3月期 | 483,123 | 111,199 | 111,789 | 80,734 |
2024年3月期 | 618,493 | 165,437 | 166,005 | 120,225 |
2025年3月期(予想) | 684,764 | 170,000 | 171,749 | 120,517 |
オリエンタルランドの業績は、コロナ禍からの回復と成長を如実に示しています。
2021年3月期は新型コロナウイルスの影響で休園を余儀なくされ、創業以来初めての赤字を計上しました。
しかし、2022年3月期には徐々に回復し、2023年3月期以降は力強い成長を見せています。
特に2024年3月期は売上高6,184億円(前年同期比28.0%増)、当期純利益1,202億円(同48.9%増)と大幅な増収増益を達成しました。
この好調な業績の背景には、東京ディズニーリゾート40周年イベントの成功や海外からの旅行客の回復やチケット価格の変動制導入などによる客単価の上昇があります。
2025年3月期は、売上高6,847億円(前年同期比10.7%増)、営業利益1,700億円(同2.8%増)、当期純利益1,205億円(同0.2%増)と引き続き増収増益を見込んでいます。
「ファンタジースプリングス」の開業効果や海外ゲストのさらなる増加、アトラクションの待ち時間を短縮できるディズニー・プレミアアクセスなどの高付加価値サービスの拡充が業績をけん引すると期待されているためです。
実際に、2025年3月期第3四半期までの実績ではファンタジースプリングスの好調やハロウィーン、クリスマスなどのイベントが好評でした。
第3四半期単独では過去最高の売上高・営業利益を達成しています。
このことから、通期での業績予想達成に向けて順調に推移しているといえるでしょう。
オリエンタルランドの株価はどこまで下がる?デメリット・リスク
オリエンタルランドは業績が好調にも関わらず、以下の理由により株価が下落しています。
オリエントランドに投資するデメリットやリスクを認識しておきましょう。
入園者は40歳以上増加・18~39歳減少傾向

オリエンタルランドの入園者の年齢層に変化が起きています。
オリエンタルランドが公表している「ファクトブック2024」によると、40歳以上の入園者が増加傾向にある一方、18〜39歳の若年層が減少傾向にあるのです。
この現象は単なる少子高齢化の影響だけではありません。
デジタルエンターテイメントやさまざまな余暇の選択肢が増える中で、若年層が高額になったディズニーリゾートへ行く頻度を減らしている可能性があります。
実際に、SNSや街頭インタビューなどで「入園料が高すぎてディズニーに行けない」という若者の意見も目立ち始めました。
若年層はリピーターとなる可能性が高く、将来的な家族連れの来園にもつながる重要な顧客層です。
18〜39歳の減少傾向は、長期的な入園者数の先行きに影を落としかねません。
配当利回りは1%以下で競合と比べても低い
オリエンタルランドの株主還元策として見逃せないのが配当です。
しかし、直近の配当利回りは1%を下回る水準にとどまっており、他のレジャー・エンターテイメント関連企業と比較しても低い水準となっています。
2025年3月期の予想年間配当金は14円(第2四半期末7円、期末7円)で、株価3,070円程度を基準にすると配当利回りは約0.46%です。
これは日本の上場企業の平均配当利回り(約2%)と比較しても見劣りします。
配当利回りの低さは、優待よりも配当金を重視する投資家にとってネガティブなポイントです。
入園料の高額化
オリエンタルランドは2023年10月から変動価格制を導入し、東京ディズニーリゾートの1デーパスポート(大人)の価格を従来の8,200円から7,900円~10,900円に改定しました。
入園料は、混雑予想や季節などによって変動します。家族4人で訪れると、場合によっては入園料だけで4万円以上かかる計算です。
さらに、園内での食事や買い物、有料の「ディズニー・プレミアアクセス」なども加えると、1日の出費はさらに膨らみます。
こうした高額化により、一般家庭にとっては「定期的に行ける場所」から「特別な機会にだけ行く場所」へと位置づけが変わりつつあるのです。
リピート率の低下は長期的な入園者数の減少につながる恐れがあり、株価にとってもマイナス材料になります。
売上の9割が舞浜エリアに依存
オリエンタルランドの売上の約9割は東京ディズニーリゾートがある舞浜エリアから生み出されています。
舞浜エリアへの高い地域依存度は、事業の多様性という観点から判断するとリスク要因といえるでしょう。
舞浜エリアは既に高度に開発されており、これ以上の大規模な拡張は物理的に難しくなっています。
実際、新エリア「ファンタジースプリングス」の開園によって、さらに拡大余地が縮小しました。
この課題に対応するため、オリエンタルランドは2024年7月にディズニークルーズ事業への参入を発表。
しかし、就航は2028年の予定とまだ先の話のため、短期的な収益多様化には結びつきません。
また、東日本大震災や能登半島地震のような自然災害やテロなどのリスクも考えると、一つの地域への過度な依存はビジネスリスクを高めることになります。
実際、東日本大震災発生時には震度5強の地震に襲われ、約7万人が被災。約2万人の帰宅困難者が発生しました。
ディズニーのキャスト達による帰宅困難者への対応は「伝説の神対応」として今でも記憶に新しいですよね。
円安局面の収束で外国人入園者が減る可能性

近年のオリエンタルランドの好調な業績を支える一因に、外国人入園者の増加があります。
入園者に占める海外ゲストの比率は2024年度で12.7%、2025年度は14%になる見込みで過去最高水準です。
しかし、この増加は円安という為替環境に支えられている側面が大きいといえるでしょう。円安局面では、外国人が割安な値段で日本の観光を楽しめるためです。
将来的に円高に転じれば、外国人にとって日本旅行のコストが上昇するので、ディズニーリゾートを含む訪日観光客が減少する可能性があります。
特に、海外ゲストは「ディズニー・プレミアアクセス」などの高単価サービスの利用率も高いため、その減少は売上や利益に大きな影響を与えかねません。
為替リスクが間接的にオリエンタルランドの業績を左右する構図になっているのです。
現在は円安により海外ゲスト数が増加傾向ですが、円安が収束すれば海外ゲストの入園者数が減少する可能性があります。
ささやかれる「ディズニー離れ」
近年、SNSなどでは「ディズニー離れ」を示唆する声が増えています。
ディズニー離れにつながる主な原因は以下の通りです。
入園料の高額化
入園料の高額化によりディズニーリゾートに行くハードルが高くなっているといえるでしょう。
前述の通り、ディズニーリゾートは「気軽に行ける場所」ではなくなりました。
18〜39歳の入園者数が減少していることからわかる通り、金銭的なゆとりがない若年層や家族連れにとって、入園料の高額化はディズニー離れの原因になっています。
システムの複雑化
ディズニーリゾートを楽しむためのシステムが複雑化していることもディズニー離れの原因といえるでしょう。
システムの複雑化により、顧客にはわかりにくくなった上、使いこなせなければ充分に楽しめなくなったためです。
たとえば、ディズニーリゾートでは以下のシステムがあります。
システム | 役割 |
プライオリティパス | 無料の時短ツール |
プレミアアクセス | 有料の時短ツール |
スタンバイパス | 対象施設に並ぶための整理券 |
上記の通り似たようなサービスがいくつもあるので、ディズニーリゾートの初心者は使い分けが困難です。
口コミでは「事前に計画を立てないと楽しめない」といった声も挙がっています。
システムの複雑化により、思うように楽しめなかった人が増えていることがディズニー離れにつながっているといえるでしょう。
「富裕層向けテーマパーク路線」
入園チケットの高額化や有料サービスの増加により、お金を払える富裕層が優遇されるテーマパークになりつつあります。
入園料の高額化により大衆はディズニーリゾートへ行きづらくなり、入園できても有料サービスを使わなければアトラクションの待ち時間の長さから充分に楽しめなくなりました。
高い入園料や有料サービスを支払わないと満喫できない「富裕層向けテーマパーク路線」になったことから、庶民のディズニー離れが進んでいると考えられます。
年パス廃止・キャストの質の低下
年パス(年間パスポート)の廃止がリピーター減少の原因になっている可能性があります。
1年間何度でもディズニーリゾートに入園できる年間パスポートは、コアなディズニーファンから好評でした。
しかし、混雑の緩和や利益率を重視したオリエンタルランドは、現在年間パスポートの販売を廃止しています。
このことがディズニーファンからの反感を買うことになり、ディズニー離れを加速させる結果になりました。
また、拡大路線に伴うキャストの質の低下を懸念する声もあります。
- 経験の浅いキャストの増加
- 入園者増加によるキャストの負担増加
- 労働環境に対するキャストのモチベーションの低下
以上のような理由により、キャストの質の低下が噂されているようです。
キャストの質が低下すると、顧客満足度が下がるのでディズニー離れの原因になります。
物価高騰に伴う「娯楽消費の先行き不安」
ディズニーリゾートに限らず、物価高騰に伴う「娯楽消費の先行き不安」が懸念されています。
2024年の家計の消費支出に占める食費の割合を示す「エンゲル係数」は28.3%と1981年以来、43年ぶりの高水準となりました。
エンゲル係数は高くなるほど貧しい国とされ、日本は主要先進国と比べても最も高い水準となっています。
物価高騰により人々の生活に余裕がなくなると、娯楽費は削減対象となりがちです。
高額化するディズニーリゾートは、多くの家庭にとって「行きたいけれど行けない」場所になりつつあるのかもしれません。
これらの要因が複合的に作用し「ディズニー離れ」という現象を生み出している可能性があります。
オリエンタルランドの株価はどこまで上がる?メリット・強み
オリエンタルランドの株価には下落要因だけでなく、将来的な上昇を期待させる要素も多く存在します。
株価上昇を後押しするポイントをくわしく見ていきましょう。
人気の株主優待(500株につき1デーパスポート1枚)
オリエンタルランドの株主優待は、個人投資家に特に人気の高い制度です。
500株以上保有する株主には東京ディズニーランドまたは東京ディズニーシーで使える1デーパスポートが1枚配布され、保有株数に応じて枚数が増えていきます。
所有株式数 | 9月末 | 3月末 | 合計 |
500株以上 | – | 1枚 | 1枚 |
2,000株以上 | 1枚 | 1枚 | 2枚 |
4,000株以上 | 2枚 | 2枚 | 4枚 |
6,000株以上 | 3枚 | 3枚 | 6枚 |
8,000株以上 | 4枚 | 4枚 | 8枚 |
10,000株以上 | 5枚 | 5枚 | 10枚 |
12,000株以上 | 6枚 | 6枚 | 12枚 |
さらに、100株以上を3年以上継続して保有する株主には、通常の配布枚数とは別に1デーパスポートが1枚追加で配布されます。これは2026年12月以降、毎年12月に配布される予定です。
株主優待制度はディズニーファンにとって大きな魅力であり、株価の下支え要因となっています。
たとえば、500株保有なら年間1枚、2,000株保有なら年間2枚のパスポートがもらえることになり、現在のチケット価格(7,900円〜10,900円)を考えると実質的な配当上乗せともいえるでしょう。
このような魅力的な株主優待があることで、株価が下落しても「この価格なら買い」というラインが形成されやすく、株価の下値を支える効果があります。
客単価は増加傾向

オリエンタルランドの業績を支える重要な指標の一つが「ゲスト1人当たり売上高」(客単価)です。
客単価は着実に上昇しています。
2025年3月期の客単価予想は17,470円で、2020年の客単価13,642円と比較すると約28%もの上昇です。
客単価上昇の背景には、以下のような施策があります。
- 変動価格制の導入:
2023年10月から1デーパスポートの価格を7,900円~10,900円の変動制に改定 - 「ディズニー・プレミアアクセス」の導入:
人気アトラクションの待ち時間を短縮できる有料サービス(1,500円~2,500円) - 高付加価値宿泊パッケージの強化:
「東京ディズニーリゾート・バケーションパッケージ」などの高単価商品の展開 - 新エリアにおける商品・飲食の充実:
「ファンタジースプリングス」内の新規レストランやショップによる商品・飲食販売の増加
特に、2025年3月期第3四半期の決算では各収入が増加し、ゲスト1人当たり売上高は過去最高を記録しました。
客単価の上昇は、入園者数が多少変動しても安定した売上高を確保できることを意味し、業績の安定性と成長性を高める要因となっています。
円安による外国人入園者増加
円安基調が続く中、訪日外国人観光客の増加がオリエンタルランドにとって追い風となっています。
東京ディズニーリゾートでは入園者に占める海外ゲストの割合が着実に増加しており、2024年度は12.7%、2025年度は14%に達する見込みです。
年度 | 海外ゲスト比率 |
2020年 | 10%(これまでの最高) |
2024年 | 12.70% |
2025年 | 14%(予想) |
外国人入園者の増加は単に人数が増えるだけでなく、収益性の面でも重要です。
海外ゲストは「ディズニー・プレミアアクセス」などの有料サービスの利用率が高い傾向にあり、商品や飲食の購入額も多いとされています。
また、海外ゲストは日本人に比べて混雑が少ない平日に来園する傾向があるため、入園者の平準化にも貢献しています。
このように、円安によるインバウンド需要の取り込みはオリエンタルランドの業績向上に大きく寄与する要因となっており、株価にとってもポジティブな材料といえるでしょう。
新テーマポートとホテルのオープン

2024年6月にオープンした東京ディズニーシーの新テーマポート「ファンタジースプリングス」と同時にオープンした「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」は、オリエンタルランドの業績に大きく貢献しています。
「ファンタジースプリングス」は、「アナと雪の女王」「塔の上のラプンツェル」「ピーターパン」という人気作品をテーマにした新エリアです。
2025年3月期第3四半期決算では、ファンタジースプリングス関連商品や新規店舗オープンによる売上増が報告されています。
また「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」も好調です。
新ホテルの売上貢献により、2025年3月期第3四半期のホテル事業の売上高は前年同期比30.7%増の313億円。営業利益は同32.3%増の112億円と大幅な増収増益を達成しています。客室単価も同17.6%増と大きく上昇しました。
このような新規施設の開業は短期的な売上増だけでなく、中長期的な集客力強化にもつながり、オリエンタルランドの将来の成長を支える重要な要素になっています。
クルーズ船の就航で「脱・舞浜依存」
2024年7月、オリエンタルランドは新たなビジネス展開として日本初のディズニークルーズ船事業に参入することを発表しました。
総投資額約3,300億円をかけて2025年度から造船を開始し、2028年度の就航を目指しています。
前述の通りオリエンタルランドの売上の約9割は舞浜エリアから生み出されているので、クルーズ船事業は「脱・舞浜依存」に向けた戦略といえるでしょう。
オリエンタルランドとしては初の試みですが、ディズニークルーズは世界的に見ても高い人気と収益性を持つ事業です。
アメリカなどではチケット販売開始と同時に完売するほどの人気を誇ります。
日本でも同様の成功が見込めれば、オリエンタルランドの新たな収益の柱になるでしょう。
さらに、クルーズ船はテーマパークと親和性が高く「海の上のディズニーリゾート」として新たな顧客層の開拓にもつながる可能性があります。
就航は2028年と先の話ですが、既に発表された事業計画が着実に進捗するにつれて、市場の評価も高まっていくことが期待できるでしょう。
オリエンタルランドイノベーションズで「脱・舞浜依存」
株式会社オリエンタルランド・イノベーションズは、新規事業創出を主な目的としてベンチャー企業等への出資を行う新会社です。
これまでオリエンタルランドの事業は、千葉県舞浜の東京ディズニーリゾートが中心でした。
しかし、テーマパークの収益に頼るだけでは集中投資になり、東日本大震災のような災害やコロナショックのような経済環境の変化によって大打撃を受けるリスクが高まります。
オリエンタルランドイノベーションズは舞浜以外の企業へ出資することで分散投資および「脱・舞浜依存」を目指しているのです。
オリエンタルランドイノベーションズの出資先には、下記のような企業があります。

このようにオリエンタルランドイノベーションズは、舞浜以外の企業への出資を通して「脱・舞浜依存」を目指しているのです。
増配・自己株取得など株主還元の強化
オリエンタルランドは近年、株主還元策を強化しています。
配当については、2024年3月期は1株当たり年間13円と、コロナ前の水準(2020年3月期の8.8円)を大きく上回りました。
2025年3月期は年間14円の配当を予想しており、着実な増配傾向にあります。
期間 | 年間配当金 |
2020年3月期 | 8.8円 |
2021年3月期 | 5.2円 |
2022年3月期 | 5.6円 |
2023年3月期 | 8.0円 |
2024年3月期 | 13.0円 |
2025年3月期(予想) | 14.0円 |
オリエンタルランドは増配に加えて、自己株式の取得も積極的に行っています。
2024年11月には自己株式1,800万株(約618億円相当)を取得し、同年12月に同株数の消却を実施しました。
自己株取得・消却は1株当たりの価値を高め、株価にとってプラスの要因となります。
このように、オリエンタルランドは利益の拡大に伴い株主還元を強化中です。
株価が大きく下落した局面では、株主還元策が一層強化される可能性もあり、株価の下支え要因となるでしょう。
「ディズニーブランド」はやっぱり強い
オリエンタルランドの最大の強みは、世界最強のエンターテイメントブランドの一つである「ディズニー」のライセンスを保有していることです。
ディズニーの魅力は時代を超えて多くの人々を惹きつけ続けており、この強固なブランド力は簡単に揺らぐものではありません。
ディズニーブランドの強さは以下のような点に表れています。
- 高いリピート率:
東京ディズニーリゾートの入園者の約90%がリピーターと言われており、強いファン層を形成 - 世代を超えた人気:
子どもから大人まで幅広い世代に支持されており、親子三世代で楽しめるコンテンツを提供 - 国内外からの高い認知度:
訪日外国人が訪れたい場所のランキングでも常に上位に入るなど、国際的な知名度を誇る - 高い顧客満足度:
第3四半期決算説明会では「ゲスト満足度が引き続き高い状況」と報告 - 新作の発表:
ディズニーは毎年映画を制作することでブランドの鮮度を保ち続けている
このような強固なブランド基盤があるからこそ、オリエンタルランドは価格戦略や事業拡大を推進できているのです。
ディズニーブランドの強さを考慮すると、中長期的にはオリエンタルランドの株価が回復する可能性があります。
オリエンタルランドの株式を保有する投資家の声(掲示場・SNS)
ここでは、オリエンタルランドの株式を保有する投資家の口コミ・評判をご紹介します。
Yahoo知恵袋での声
Yahoo知恵袋では、オリエンタルランドの株価下落について原因がわからずにいる投資家もいれば、細かく分析している投資家もいました。
実際の声をご紹介します。
オリエンタルランドの株価って、なぜ下落し続けているのでしょうか?
四季報などを見ると最高益を叩き出しているようですし、インバウンドを中心にTDLの人気に衰えが出るようなことはなさそうです。なのに株価が2024年8月ごろから下落傾向を続けています。
この要因はなぜなのでしょうか?
業績がよさそうなのに不思議です。
tai********さん
オリエンタルランドは業績が良いのに株価が急落していることに対して、疑問を感じているようです。
原因がわからないまま株価が下落し続けると、投資家は不安に感じるでしょう。
一方の言ってるように大株主が売却してます。ついでにもっと売却しろと言われていますね。とりあえずオリエンタルランドが買い付けしたような感じだったと思います。いずれにしても配当少ないし私は損切りしときました。
1252017134さん
この方は大株主の売却によって、株価が急落していると分析しています。
配当が少なく株価の上昇も見込めないと判断し、損切り(損をした状態で売却)したようです。
オリエンタルランド(OLC)の株価が今後回復するかどうかを考えるために、以下のポイントを分析します。
現状の株価動向
現在の株価: 3,032円(2/21終値)
年初来高値: 4,678円(2023年11月)
年初来安値: 3,021円(直近)
過去1年間の値動き: 昨年11月の高値から約35%下落
移動平均線: すべて下向きで下降トレンド
信用倍率: 6.72倍(買いが多く、売り圧力が少ない)
PER: 41.2倍(割高)
なぜ下がっているのか?
決算内容が市場予想を下回った
売上は増えているが、利益成長が鈍化(2025年予想の最終利益 +0.2%)。
「成長鈍化=株価下落」 の典型パターン。
PERが高すぎる
現在のPERは 41.2倍 と市場平均(TOPIXの15倍程度)に比べてかなり高い。
割高感から利益確定の売りが続いている。
インバウンド需要の一巡
コロナ後の反動で訪日客需要が増えたが、現在は鈍化傾向。
全体相場の不安定さ
米国株の下落や、日経平均の調整が影響。
「グロース株売り・バリュー株買い」の流れ が続くと、オリエンタルランドのような高PER銘柄は下げやすい。
では、今後株価は戻るのか?
短期(1~3ヶ月)
3,000円前後での底打ちを確認する必要あり。
直近で3,021円(2/21)が年初来安値なので、このラインを割るかどうかが重要。
戻るとしても、3,200円~3,300円が上値抵抗線になる可能性が高い。
「戻り売り」の圧力が強いため、一気に4,000円に戻るのは難しい。
中期(3ヶ月~1年)
もし市場全体が回復基調に入り、オリエンタルランドの業績が安定すれば 3,500円~3,800円 までは戻す可能性あり。
しかし、成長鈍化が続くなら 「株価は割高」のまま なので、機関投資家が買いに入りにくい。
長期(1年以上)
ディズニーリゾートのブランド力は強いため、長期的には回復の可能性あり。
ただし、PERの高さを考えると、以前の4,500円~4,700円水準に戻るには数年かかる可能性も。
「2025年度以降の成長戦略」が出てくるかどうかがカギ。
結論:「戻るかもしれないが、時間がかかる」
短期(3ヶ月以内): 3,000円割れがあるかも。戻っても3,200円~3,300円程度。
中期(半年~1年): 3,500円~3,800円まで回復の可能性あり。
長期(1年以上): 4,000円以上に戻るには、業績成長が再加速する必要あり。
➡ 「今すぐ買うのはリスクが高く、しばらく様子見が無難」
➡ 「長期なら持ち続けてもOKだが、すぐに4,000円を超えるのは難しい」
オリエンタルランドは日本を代表する優良企業ですが、株価が高すぎる状態が続いたため、調整が必要な時期に入っています。焦って買うより、底値を見極めながら慎重に判断するのが良いでしょう。
mar********さん
この方は、オリエンタルランドの株価が下落している理由をくわしく分析しています。
短期的には3,000円割れの可能性があり、4,000円以上に戻るには1年以上かかるとの予想です。
Yahooファイナンス掲示板での声
ここではYahooファイナンス掲示板での口コミ・評判についてご紹介します。
オリエンタルランドの株価に対する三者三様の考え方がわかるので、ぜひ参考にしてください。
地合い反して今日は上がってますよ
売ってスッキリしましょう
他の物色をお勧めします
夢を追いかけるのは損です、所詮投資は儲けるためなのです
オリランの損失を他でリカバーした元ほるだーより
スコーピオン
この方はオリエンタルランドの株に見切りをつけて、他の株に乗り換えることで損失をカバーしたようです。
損切りも立派な投資判断といえます。
ココは年安更新を見る事しか楽しみがない
東武伊勢崎線沿線民
この方は続落するオリエンタルランドの株価に失望しているようです。
株価が下がり続けても損切りしたくない、株主優待を手放したくないなどの理由により塩漬けにしているホルダーも多いでしょう。
増収増益を続けていれば買いは自然に集まる。経営陣は企業の所有者である株主の期待に応えるべく努力してほしい。結果を出せば自然と株価も騰がる。
おおとし
この方は業績を信じ、長期的には株価が上昇することを期待しています。
Xでの声
最後に、Xでの口コミ・評判をご紹介します。
これから株の購入を検討している方や買い増しを検討している方の声があるので、ぜひ参考にしてください。
オリエンタルランド安いのかなと思って株主優待目的で調べてるけど、割高だったのが修正されてるだけっぽいね。 PBR10倍だったのが、5倍になっただけで、元々の水準に戻ったくらいだね。 更に半額になったら検討しようかな
バウアー@yutaka10311031
この方は株主優待目的で、オリエンタルランド株の購入を検討しています。
PBRを分析し、まだ割高であると判断したため購入を見送っているようです。
オリエンタルランドの株買い増ししたいけどどのタイミングがいいんだろ。底ってどこ…?
ポソ吉@poso_kichi
この方はオリエンタルランドの株を保有していますが、底値をついたタイミングで買い増しを検討されています。
含み損を抱えているホルダーの方は、下落時に買い増しすることで平均取得価額を下げることが可能です。
オリエンタルランドは、次の周年イベントが良材料ですかね ランド40周年が終わって、途端に下げ 新エリア、クルーズ事業も株価の上昇には繋がりませんでしたから あと4年先?期待し過ぎず、塩漬けです、、、
おいどん@投資信託転生@oidon1105
この方は、オリエンタルランドにとって好材料が発表されても株価の上昇につながらず失望しています。
現在は含み損を抱えているようですが、長期目線で株価の回復を待つ方針のようです。
オリエンタルランドの株式は買うべきか?
オリエンタルランドの株式の購入はおすすめしません。
業績は良いものの筆頭株主による売却や株価の割高感など不安要素も多く、株価回復のタイミングの予測が難しいためです。
2025年3月時点で下落相場は終わっていないので、今投資したとしてもさらに下落するリスクがあります。
資産運用でプラスのリターンを目指すのであれば、他の投資対象を検討しましょう。
安定してプラスのリターンを目指すなら「ヘッジファンド」がおすすめ
安定してプラスのリターンを目指すのであれば、個別株投資よりもヘッジファンドをおすすめします。
ヘッジファンドとは市況に関わらず、常にプラスのリターンを目指す「絶対収益追求型」のファンドのことです。
ここでは平均利回り10%以上を目指せるおすすめのヘッジファンドをご紹介します。
年利 | 安定性・信頼性 | 最低投資額 | 資料請求 | 投資手法・対象 | |
---|---|---|---|---|---|
ハイクアInt’l | 12%(固定) | 運営歴10年以上 値動きの影響なし 安定した事業基盤 透明性の高さ | 500万 | 可能 | 新興国企業融資 |
アクション | 2023年設立 | 500万 | 不可 | ・バリュー株 ・事業投資 ・ファクタリング ・Web3事業 |
※アクションは運営年数が少ないため、記載なし。現時点での年利は、25.07%(運用期間2024年4月〜2025年3月)。
ハイクア・インターナショナル

運用会社 | ハイクアインターナショナル合同会社 |
---|---|
代表社員 | 梁秀徹 |
本社所在地 | 〒581-0016 大阪府八尾市八尾木北1-44 |
運用歴 | 1年 |
利回り | 年間12%(固定) |
最低投資額 | 500万円 |
資料請求・相談 | 無料 |
面談の形式 | オンラインまたは対面 |
運用手法 | SAKUKO VIETNAMへの事業融資 |
公式サイト | ハイクアインターナショナル |
ハイクアインターナショナル(以下、ハイクア)は、ベトナム企業への事業融資で年利12%の高配当を実現するヘッジファンドです。
関連会社であるサクコベトナム(以下、サクコ)への事業融資を通じて、安定した高リターンを実現しています。
金融商品ではなく実際のビジネスへの融資という形をとることで、市場の変動に左右されにくい安定した収益を確保しているのが特徴です。
年利12%の配当を3カ月ごとに3%ずつ受け取れる

ハイクアインターナショナルの最大の魅力は、年4回の定期的な配当金の支払いです。
3月、6月、9月、12月にそれぞれ3%(年間12%)の配当が行われるため、定期的な収入を得たい投資家にとって理想的な投資先といえます。
たとえば1,000万円を投資した場合、四半期ごとに30万円、年間で120万円の配当収入が得られる計算です。
多くのヘッジファンドが出資金の運用益を再投資する形をとる中、定期的な配当金の支払いを行う点が、ハイクアの大きな特徴といえます。
事業融資なので元本割れリスクが極めて低い
ハイクアへの投資は、株式や債券などの金融商品への投資ではなく、実際のビジネスへの融資という形をとっています。

出資金はサクコに融資され、その利息が投資家への配当金となる仕組みです。
サクコは2011年に設立された日系企業で、ベトナムで日本製品の販売店やスイーツ店、ホテルを展開しています。
現在の売上規模は約25億円、グループ全体で従業員500名を抱える安定した企業であり、融資の返済原資となる事業収益は堅調に推移中です。
金融市場の変動に左右されにくいため、元本割れリスクが極めて低いヘッジファンドといえます。
事業や代表の透明性が高くて安心
ハイクアの大きな特徴として、事業の透明性の高さが挙げられます。
融資先のサクコは、メディアでもたびたび取り上げられる実績のある企業です。
また、サクコの会長であり、ハイクアの社長でもある梁秀徹氏は、自身でYouTubeチャンネルを運営するなど積極的に情報発信も行っています。
海外企業への投資に不安を感じる投資家にとって、このような透明性の高さは大きな安心材料になるでしょう。
500万円という比較的少額から始められる点も、ハイクアインターナショナルの魅力の一つです。
くわしい情報を知りたい方は、公式サイトから資料請求や無料面談を申し込むことをおすすめします。
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アクション

運用会社 | アクション合同会社 |
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代表者 | 古橋弘光 |
本社所在地 | 〒105-0001 東京都港区虎ノ門5丁目13−1 虎ノ門40MTビル 7階 |
運用歴 | 1年 |
利回り | 25.07% ※2024年4月〜2025年3月 |
最低投資額 | 500万円 |
運用手法・対象 | ・事業への直接投資 ・バリュー株投資 |
資料請求・相談 | 無料 |
面談の形式 | オンラインまたは対面 |
公式サイト | アクション |
ランキング2位は、多様な投資対象と革新的な投資手法で堅実なリターンを実現している「アクション合同会社」です。
アクションは、2023年に設立された新興ヘッジファンド。
トレイダーズインベストメント株式会社の元代表取締役である古橋弘光氏が代表を務めています。
多様な投資対象と投資手法
アクションの大きな特徴は、投資対象と投資手法の多様さです。
公式サイトでは主な投資対象を「日本国内の株式、債券、その他証券」と記載していますが、実際にはさらに幅広い分野に投資を行っています。
- 日本株
- 事業投資
- Web3事業
- ファクタリングなど
特に注目すべきは、機関投資家からあまり注目されない割安株(バリュー株)への投資に注力している点です。
こうした未開拓領域でのチャンスを捉えることにより、安定したリターンを追求しています。
投資手法としては、テクニカル分析、ファンダメンタル分析、リスクマネジメント、ポートフォリオ分散などを組み合わせた総合的なアプローチを採用。
さらに、低評価されている企業に対しては「もの言う株主」として積極的な関与を行うアクティビスト投資戦略も展開しています。
2024年度の運用で年利25.07%のリターンを実現
アクションは2024年4月から2025年3月の運用で、年利25.07%という高いリターンを実現しています。
安定して高いリターンを得たい投資家にとって、安心して運用を任せられるヘッジファンドといってよいでしょう。
透明性と信頼性の高さ
アクションのもう一つの強みは、ヘッジファンドとしての透明性と信頼性の高さです。
公式サイトでは役員・顧問の名前や経歴を顔写真とともに公開しており、投資家に対する誠実な姿勢が伺えます。

代表社員の古橋弘光氏はトレイダーズホールディングス株式会社の元代表取締役で、この業界で30年の経験を持つベテランです。
また、顧問には三菱銀行やドイツ証券、UBS証券、メリルリンチ証券を経て衆議院議員も務めた経験のある木内孝胤氏を迎えており、その経験と知識が運用に活かされています。
最低投資額は500万円と他のヘッジファンドに比べて低めに設定されているため、ヘッジファンド投資の入門としても検討する価値があるでしょう。
興味がある方は、公式サイトよりお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

GFマネジメント

運用会社 | GF Management合同会社 |
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代表者 | 田尻 光太朗 |
本社所在地 | 東京都千代田区麹町4丁目5-20 |
運用歴 | 1年 |
平均利回り | 年平均29% ※ファンドマネージャーの運用成績 |
最低投資額 | 1,000万円 ※500万円から相談可能 |
運用手法 | 大型日本株でポートフォリオを形成 |
主な投資先 | 大型日本株 |
資料請求・相談 | 無料 |
面談の形式 | オンラインまたは対面 |
公式サイト | GFマネジメント |
GFマネジメントは、日本の大型株に特化した独自の投資戦略で高いリターンを実現しているヘッジファンドです。
年平均利回り29%という圧倒的な運用実績を持つモルガン・スタンレー証券出身のファンドマネージャーが運用を担当。
会社自体は2023年設立ですが、信頼性は高いといえるでしょう。
運用開始から277%という高い収益率
GFマネジメントの最大の魅力は圧倒的な運用実績です。
ファンドマネージャーの過去の運用実績は、設立以前からの運用で驚異的な277%の収益率(資産が約3.8倍)を記録しています。

年間平均成長率は29%に達しており、日経平均株価やアメリカのS&P500といった主要指数を大きく上回るパフォーマンスを叩き出しています。
ただし、短期的には一時的な下落も経験しているので、安定性を重視したい方にはおすすめしません。
J-Prime(日本プライム株式)戦略を実行
GFマネジメントの高い収益率の秘密は、独自の「J-Prime戦略」にあります。
J-Prime(日本プライム株式)戦略とは、日本市場の大型株の中から特に高い潜在力を持つ企業を厳選して投資する戦略のことです。
銘柄選定にあたっては、以下のような独自の基準を設けています。

- 競合優位性
- 収益力・成長性
- 巨大な成長産業
これらの条件をすべて満たした銘柄(J-Prime投資ユニバース)のみに投資することで、高い収益性を実現しているのです。
GFマネジメントは、リスク管理を徹底しながらも高いリターンを目指す投資家にとって理想的な選択肢といえるでしょう。
多少のリスクを取りつつも積極的にリターンを狙いたい方は、公式サイトより問い合わせが可能です。
最低投資金額は1,000万円に設定されていますが、500万円からの相談もできます。

「オリエンタルランド の株価が急落した理由は?」に関連してよくある質問
最後に、オリエンタルランドの株価が急落した理由に関するよくある質問に回答します。
新NISAで購入して含み損が発生。損切りするべきですか?
株価の回復が見込めないと判断した場合は損切りしましょう。
成長が見込める株価に乗り換えることで、損を帳消しにできた投資家もいます。
10%の含み損を抱えた時点で損切りするなど、自分の中で損切りルールを設定すると投資判断に迷いが生じません。
オリエンタルランド株は「ディフェンシブ株」?「景気敏感銘柄」?
オリエンタルランド株は基本的には「景気敏感銘柄」に分類されます。
レジャー産業という性質上、景気後退期には業績が落ち込みやすく、実際にコロナ禍では創業以来初の赤字を記録しました。
また、2024年から2025年にかけては株価が約45%下落しており、ボラティリティ(価格変動)の高さから判断しても景気敏感銘柄といえます。
オリエンタルランドの今後の展開予定を教えて下さい
オリエンタルランドは、東京ディズニーリゾートを中心に大規模な投資を続けています。
2024年6月には、東京ディズニーシーに新エリア「ファンタジースプリングス」が誕生し、人気映画『アナと雪の女王』や『ピーター・パン』をテーマにしたアトラクションが登場しました。
2027年には東京ディズニーランドの「スペース・マウンテン」をリニューアルし、より迫力ある体験を提供する予定です。さらに、2028年にはディズニークルーズ事業の開始を予定しています。
これらの成長戦略により売上や営業利益の増加が期待されるため、株価の回復につながるかもしれません。
ただし、経済環境や消費動向の変化も影響を及ぼすため、慎重な投資判断が求められます。
株価下落の今オリエンタルランド株は買い時ですか?
オリエンタルランドの株価は下落していますが、今は買い時とはいえません。
2025年3月時点でオリエンタルランドの下落相場は続いており、今後も下がり続ける可能性があるためです。
底値をつけて上昇トレンドに転じてからでも遅くはないでしょう。
オリエンタルランドの株式はどこで購入できますか?
オリエンタルランド(4661)の株式は楽天証券やSBI証券などの証券会社で購入できます。
まとめ
オリエンタルランドの株価は業績好調にもかかわらず、2024年から約45%もの急落を記録しました。
オリエンタルランドの株価が下落した主な理由は以下の通りです。
ディズニーブランドの強さや新エリア開業、クルーズ船事業への進出など将来の成長要素はあるものの、下落トレンドから抜け出す見通しは立っていません。
株主優待目的ではなく、資産運用により安定したリターンを求めたい投資家にはヘッジファンドがおすすめです。
まずは、興味があるヘッジファンドにお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
