【2025年11月最新】個人向け社債利回りランキング!国内外のおすすめ社債を紹介

【2025年11月最新】個人向け社債利回りランキング!国内外のおすすめ社債を紹介

「個人向け社債の利回りランキングが見たい」
「初心者におすすめの社債銘柄が知りたい」

個人向け社債は、銀行預金や国債よりも金利が高く、安定的な利息収益が得られる投資先として、リスクを抑えつつ資産を増やしたい個人投資家から高い注目を集めています。

本記事では、2025年11月最新の「個人向け社債利回りランキング」として、国内の個人向け社債(新発債)を金利の高い順にランキング化。それぞれの発行企業の特徴やリスク、利回り水準を比較解説します。

また参考として、米ドル建ての個人向け社債(既発債)についても、現在の金利水準やおすすめの銘柄を紹介します。

さらに記事後半では、社債より「一歩上」のリターンを目指せる選択肢として、今注目のヘッジファンド(例:年利12%の固定配当を実現する「ハイクアインターナショナル」など)も取り上げているので、より高利回りを求める方はぜひ参考にしてください。

目次

国内の個人向け社債利回りランキング (円建て・新発債) 一覧

では早速、国内で発行された円建ての個人向け社債の利回りランキングを見ていきましょう。

日本国内の社債は、為替リスクがなく安定した利息収入を得られる点が魅力です。

本ランキングでは、2025年1月以降に発行された国内の個人向け社債(新発債)の中から、特に金利(利回り)が高い銘柄をランキング形式で10位まで紹介します。(2025年11月4日時点)

個人向け社債利回りランキング (円建て) TOP10
※2025年11月4日最新

スクロールできます
順位銘柄名利率
(% / 年)
払込期日償還日債券の
金額(円)
(発行時の)
取得格付
1ソフトバンクグル-プ株式会社
第65回無担保社債
3.34%2025/5/22030/5/2100万A(JCR)
2株式会社プレミアムウォーターホールディングス
第10回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)
2.62%2025/9/82028/9/810万BBB+(R&I)
BBB+(JCR)
3株式会社光通信
第51回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)
2.6%2025/03/122032/03/12100万A(R&I)
A+(JCR)
4株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
第40回無担保社債
(実質破綻時免除特約および劣後特約付)
2.389%2025/07/292035/07/27100万AA-(R&I)
AA-(JCR)
5楽天グループ株式会社
第25回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)
2.336%2025/08/042028/08/04100万A-(JCR)
6株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ
第4回期限前償還条項付無担保社債
(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)
2.061%
当初5年間の利率
以降は5年国債金利+0.9%
2025/9/182035/9/18100万A(R&I)
7株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
第38回無担保社債
(実質破綻時免除特約および劣後特約付)
2.051%2025/01/22 2035/07/20100万AA-(R&I)
AA-(JCR)
8イオン株式会社第28回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)
2.025%2025/09/172032/09/17100万A-(R&I)
9野村ホールディングス株式会社
第3回期限前償還条項付無担保社債
(実質破綻時債務免除特約及び劣後特約付)
1.983%
当初5年間の利率
以降は5年国債金利+0.97%
2025/06/202035/06/20100万A(R&I)
A+(JCR)
10SBIホールディングス株式会社
第4
3回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)
1.885%2025/06/172029/06/1510万A-(R&I)
国内の個人向け社債利回りランキング(円建て)一覧
※2025年11月4日最新
ランキング選定基準と備考
  • CAPITAL EYE日本証券業協会に掲載の個人向け社債より利率の高い順に10銘柄を選定
  • 起債日:2025年1月~現在(2025年11月4日)

※こちらの個人向け社債利回りランキングには、返済順位やリスクに特徴のある劣後債 (劣後特約付・実質破綻時免除特約付など) も含まれます。

※表内に示した「格付け」は、債券の信用リスク (返済能力) を評価したもので、JCRやR&I、Moody’sなどの格付機関が、アルファベットの等級で評価を行います。

JCR (日本格付研究所) の格付け基準
格付け JCRの格付け定義
AAA債務履行の確実性が最も高い。
AA債務履行の確実性は非常に高い。
A債務履行の確実性は高い。
BBB債務履行の確実性は認められるが、上位等級に比べて、将来債務履行の確実性
が低下する可能性がある。
BB債務履行に当面問題はないが、将来まで確実であるとは言えない。
B債務履行の確実性に乏しく、懸念される要素がある。
CCC現在においても不安な要素があり、債務不履行に陥る危険性がある。
CC債務不履行に陥る危険性が高い。
C債務不履行に陥る危険性が極めて高い。
LD一部の債務について約定どおりの債務履行を行っていないが、その他の債務に
ついては約定どおりの債務履行を行っているとJCRが判断している。
D実質的にすべての金融債務が債務不履行に陥っているとJCRが判断してい
る。
引用元:大分銀行
R&Iの格付け定義
格付け R&Iの格付け定義
AAA信用力は最も高く、多くの優れた要素がある。
AA信用力は極めて高く、優れた要素がある。
A信用力は高く、部分的に優れた要素がある。
BBBR&I
BB信用力は当面問題ないが、将来環境が変化する場合、十分注意すべき要素がある。
B信用力に問題があり、絶えず注意すべき要素がある。
CCC信用力に重大な問題があり、金融債務が不履行に陥る懸念が強い。
CC発行体のすべての金融債務が不履行に陥る懸念が強い。
D発行体のすべての金融債務が不履行に陥っているとR&Iが判断する格付。
引用元:R&I格付投資情報センター
Moody’sの格付け定義
格付け Moody’sの格付け定義
Aaa信用力が最も高いと判断され、信用リスクが最低水準にある債務に対する格付。
Aa信用力が高いと判断され、信用リスクが極めて低い債務に対する格付。
A中級の上位と判断され、信用リスクが低い債務に対する格付。
Baa中級と判断され、信用リスクが中程度であるがゆえ、一定の投機的な要素を含みうる債務に対する格付。
Ba投機的と判断され、相当の信用リスクがある債務に対する格付。
B投機的とみなされ、信用リスクが高いと判断される債務に対する格付。
Caa投機的で安全性が低いとみなされ、信用リスクが極めて高い債務に対する格付。
Ca非常に投機的であり、デフォルトに陥っているか、あるいはそれに近い状態にあるが、一定の元利の回収が見込める債務に対する格付。
C最も格付が低く、通常、デフォルトに陥っており、元利の回収の見込みも極めて薄い債務に対する格付。
引用元:Moody’s

それでは、ランキングに登場した各社債の概要や特徴について、順に見ていきましょう。

ランキング1位: ソフトバンクグル-プ株式会社 第65回無担保社債 (3.34%)

銘柄ソフトバンクグル-プ株式会社第65回無担保社債
利率年3.34%
債券価格100万円以上、100万円単位
格付けA (JCR)
払込期日2025年5月2日
償還期限 (満期)2030年5月2日 (5年)
担保完全無担保
主幹事証券野村/大和/SBI/みずほ/三菱UFJモルガン・スタンレー/SMBC日興

ソフトバンクグループは、情報通信事業を中心に、投資事業やAI関連領域にも注力する世界有数の投資持株会社です。

同社が発行した第65回無担保社債は、同時期に発行された光通信(年2.6%)やメガバンク系社債(年2.0%前後)を大きく上回る利回りを提供しており、2025年5月に発行された個人向け国債(固定5年・年0.95%)と比較しても約3倍以上の水準です。

発行元のソフトバンクグループは、2025年3月期に4年ぶりの黒字(純利益1.15兆円)を達成し、続く2026年3月期第1四半期も堅調に推移しています。
(参考:ソフトバンクグループ株式会社|2026年3月期 第1四半期決算投資家向け説明会資料)

本社債は、国内社債の中でも高い利回りが期待でき、投資適格水準のA格付けを維持していることから、個人投資家にとって「高利回りかつ信用力のある、おすすめの債券」として評価できます。

ソフトバンクの社債は毎回人気が高く、第65回債も募集開始からわずか数時間で完売しました。発行直後に売り切れてしまうケースが多いため、購入を検討している方は証券会社の募集スケジュールをこまめにチェックし、次回の発行に備えることが大切です。

もし購入機会を逃した場合は、同じく高いリターンを狙える「ハイクアインターナショナル」のような代替投資先にも目を向けてみると良いでしょう。

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ランキング2位:株式会社プレミアムウォーターホールディングス第10回無担保社債 (2.62%)

銘柄株式会社プレミアムウォーターホールディングス 第10回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
利率年2.62%
債券価格10万円以上、10万円単位
格付けBBB+ (R&I)
BBB+ (JCR)
払込期日2025年9月8日
償還期限 (満期)2028年9月8日 (3年)
担保完全無担保
主幹事証券SBI証券

株式会社プレミアムウォーターホールディングスは、ミネラルウォーターの製造や宅配型の販売、浄水型ウォーターサーバーのレンタルなどを行うグループの持株会社です(発行体および連結子会社12社、持分法適用関連会社7社)。

財務面では、有利子負債比率が比較的高く、借入依存度の高さが課題です。一方で、サブスクリプション型の宅配水サービスを中心に安定した収益基盤を持ち、一定の業績成長を維持。2026年3月期も増収増益予想を掲げています。

今回発行された第10回無担保社債(年2.62%)は、同時期発行の個人向け国債(固定3年・年0.79%)の3倍以上の高水準な利回りとなっています。

信用格付「BBB+」の投資適格債に位置づけられ、信用格付「BBB+」の投資適格債に位置づけられており、信用力は十分である一方、将来の経営環境によっては注意が必要な水準です。信用格付「BBB+」の投資適格債に位置づけられ、

また本社債は「社債間限定同順位特約付」で、同社が今後発行する他の無担保社債と弁済順位が同等に扱われる仕組みです。格付けや財務体質を踏まえると、ややリスクを取ってでも高利回りを狙いたい投資家に適した銘柄といえます。

ランキング3位: 株式会社光通信第51回無担保社債 (2.6%)

光通信
引用:光通信
銘柄株式会社光通信第51回無担保社債 (社債間限定同順位特約付)
利率2.6%
債券価格100万円以上、100万円単位
格付けA(R&I)/A+(JCR)
払込期日2025年03月12日
償還期限 (満期)2032年3月12日 (7年)
担保完全無担保
主幹事証券みずほ/日興/SBI/楽天/東海東京

株式会社光通信は、携帯電話販売をはじめ通信サービス分野で堅実に基盤を築いており、さらに保険代理店事業・オフィス向けソリューション・投資事業へも展開しています。

2025年2月に発行された第51回無担保社債(利率2.6%、償還期間7年)は、メガバンク系社債(約2.0%)を上回る高水準の利回りを提供。JCR格付「A+(債務履行の確実性は高い)」を維持しており、信用力は高い水準にあります。

光通信の2026年3月期の業績予想では、売上が前年比10.7%増、営業利益も9.49%増と堅調な成長を見込む一方で、為替差損の拡大により純利益は減益となる見通しです。

一方、財務面では、2025年3月期の株主資本比率が約38%、有利子負債比率は102.1%でしたが、翌四半期にはそれぞれ40.9%・92.5%へと改善しており、着実に自己資本の厚みを増しています。

7年とやや長めの償還期間ではあるものの、信用力と利回りのバランスが取れた中期債として、安定運用を志向する個人投資家に適した商品といえるでしょう。

ランキング4位: 株式会社三菱UFJフィナンシャルグループ第40回無担保社債 (2.389%)

銘柄株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 第40回無担保社債 (実質破綻時免除特約および劣後特約付)
利率2.389%
債券価格100万円以上、100万円単位
格付けAA-(R&I)/AA-(JCR)
払込期日2025年7月29日
償還期限(満期)2035年7月27日 (10年)
担保完全無担保
主幹事証券三菱UFJモルガン・スタンレー証券

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、銀行・信託・証券などを傘下に持つ国内最大級の金融グループで、グローバルにも安定した収益基盤を築いています。

同社が発行した第40回無担保社債(利率2.389%、償還期間10年)は、R&IおよびJCRから「AA-」の高格付けを取得しており、国内社債の中でも信用力の高さが際立ちます。

直近の2026年3月期第1四半期(2025年4~6月)では、親会社株主帰属純利益は5,461億円と前年同期比1.8%減。ただしこれは一過性の決算期変更の影響であり、除けば2.2%の増益と継続的な収益性を示しています。

MUFGは通期純利益2兆円の見通しを据え置き、業績目標の信頼性も維持しています。さらに、総自己資本比率も十分に確保され、財務は健全です。

一方で本社債には「破綻時免除特約」と「劣後特約」が付与されており、破綻時には元本・利息が免除される可能性があります。

それでも、同時期の個人向け国債(変動10年)の適用利率が年1.00%前後であることを踏まえると、本社債の2.389%という利回りは、リスクを抑えながら高水準の収益を期待できる魅力ある選択肢の一つといえます。

ランキング5位: 楽天グループ株式会社第25回無担保社債 (2.336%)

楽天グループ株式会社
引用:楽天グループ株式会社
銘柄楽天グループ株式会社第25回無担保社債 (社債間限定同順位特約付)
利率2.336%
債券価格100万円以上、100万円単位
格付けA-(JCR)
払込期日2025年8月4日
償還期限(満期)2028年8月4日(3年)
担保完全無担保
主幹事証券みずほ証/大和/楽天/SMBC
日興野村/三菱UFJモルガン・スタンレー

楽天グループは、EC・フィンテック・通信など多岐にわたるサービスを展開する、革新的なビジネスエコシステムを持つ投資持株会社です。

同社が発行した第25回無担保社債(利率2.336%、償還期間3年)は、利回りはやや控えめですが、インターネット企業としての成長期待や収益基盤への信頼が背景にあり、投資バランスの観点では魅力的な社債です。

格付けもA-(JCR)であり、信用リスクは比較的低く抑えられています。

最新の2025年12月期中間決算(1〜6月)では、売上収益が前年同期比10.3%増の1兆1,590億円となりました。
一方で利益面は厳しく、営業段階ですでに赤字(66億円の損失)、最終的には親会社に帰属する純損失が1,244億円となり、赤字幅が拡大しています。

ただし、企業の稼ぐ力を示すEBITDAは1兆8,309億円と前年から53.1%増加しており、本業が生み出す現金収入には一定の強さが残っています。

このように、楽天グループ債は利回りは控えめながら、グループ事業の安定性と稼ぐ力、短期満期による返済の安心感から、投資家にとって十分に検討に値する社債と言えます。

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ランキング6位: 株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ第4回期限前償還条項付無担保社債 (2.061%)

銘柄株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ 第4回期限前償還条項付無担保社債 (実質破綻時免除特約及び劣後特約付)
利率2.061%
※利率は当初5年間2.061%
以降は5年国債金利+0.9%
債券価格100万円以上、100万円単位
格付けA (R&I)
払込期日2025年9月18日
償還期限(満期)2035年9月19日 (10年)
担保完全無担保
主幹事証券野村/SMBC日興/三菱UFJモルガン・スタンレー

株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループは、中国銀行を中心とする地域金融グループで、岡山県を基盤に中四国エリアで幅広い法人・個人取引を展開しています。

今回発行された第4回無担保社債(利率2.061%、償還期間10年)は、地方銀行グループとしては高水準の利回りを実現しており、R&I格付「A(信用力は高く、部分的に優れた要素がある)」を取得しています。

ただし、適用利率は最初の5年間が年2.061%、その後は「5年国債金利+0.900%」が適用される仕組みで、5年経過後(2030年9月18日以降)は発行企業の裁量で早期償還される可能性があります。

一般的に、市場金利が低下すれば(低利での再調達が可能になるため)発行体は早期償還を選びやすく、上昇すれば10年満期まで継続する傾向があります。

つまり投資家にとっては、「5年で償還されれば高利回りを確定でき、満期まで保有しても国債よりは高い利息収入を得られる」という設計です。

直近の決算(2025年3月期 第1四半期)では、貸出金利の上昇と与信コストの抑制が寄与し、純利益は前年同期比で増加。自己資本比率も12%台と健全な水準を維持しています。

総じて本社債は、信用力と利回りのバランスが取れた長期債であり、5年程度の中期安定運用を志向する個人投資家にとって魅力的な選択肢といえます。

ランキング7位: 株式会社三菱UFJフィナンシャルグループ第38回無担保社債 (2.051%)

銘柄株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 第38回無担保社債 (実質破綻時免除特約および劣後特約付)
利率2.051%
債券価格100万円以上、10万円単位
格付けAA-(R&I)/AA-(JCR)
払込期日2025年1月22日
償還期限(満期)2035年7月20日 (10年6か月)
担保完全無担保
主幹事証券三菱UFJモルガン・スタンレー証券

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が2025年1月に発行した第38回無担保社債は、利率が2.051%と最新の第40回債(ランキング1位として紹介済)に比べて低めではあるものの、すでに市場で流通しているため、購入価格次第で利回りが変動する点が投資妙味につながります。

特に、2025年1月24日に日銀が政策金利を0.25%から0.5%に追加利上げを実施したことで、金利上昇局面に入っている現在、市場価格の水準によっては相対的に魅力的な利回りを得られる可能性もあります。

「実質破綻時免除特約」や「劣後特約」が付与されているため、元本や利息の返済が不履行、または制限される可能性があるリスクを理解した上での投資が前提となりますが、信用力の高い金融グループの社債に分散投資したい投資家にとっては有力な候補と言えるでしょう。

ランキング8位: イオン株式会社第28回無担保社債 (2.025%)

銘柄イオン株式会社第28回無担保社債 (社債間限定同順位特約付)
利率2.025%
債券価格100万円以上、100万円単位
格付けA- (R&I)
払込期日2025年9月17日
償還期限(満期)2032年9月/17日 (7年)
担保完全無担保
主幹事証券みずほ証/野村/SMBC日興
大和/三菱UFJモルガン・スタンレー

イオン株式会社は、全国でスーパーマーケットやショッピングモールを展開する国内最大級の流通グループで、金融・サービス・デジタル分野にも事業を広げています。

安定したキャッシュフローと地域密着型の経営を背景に、堅実な経営基盤を維持しています。

今回発行された第28回無担保社債(利率2.025%、償還期間7年)は、R&I格付「A-」を取得。メガバンク系社債より高めの利回りを実現しており、信用力と利回りのバランスが取れた中期債です。

2026年2月期第2四半期決算では、営業収益5兆1,899億円(前年同期比103.8%)、営業利益1,181億円(同119.8%)と増収増益を達成し、中間期として過去最高を更新するなど、安定した収益を維持しています。

また「社債間限定同順位特約」により、同社が発行する他の無担保社債と弁済順位が同等に扱われる仕組みで、安定運用を重視する個人投資家に適した商品といえます。

ランキング9位: 野村ホールディングス株式会社 第3回期限前償還条項付無担保社債 (1.983%)

野村ホールディングズ株式会社
引用:野村ホールディングス株式会社
銘柄野村ホールディングス株式会社 第3回期限前償還条項付無担保社債 (実質破綻時債務免除特約及び劣後特約付)
利率1.983%
※当初5年間1.983%
※以降は5年国債金利+0.97%
債券価格100万円以上、100万円単位
格付けA(R&I)/A+(JCR)
払込期日2025年6月20日
償還期限(満期)2035年6月20日 (10年)
担保完全無担保
主幹事証券野村証券

野村ホールディングスは、証券・投資銀行・アセットマネジメントなどを展開する日本屈指の金融持株会社です。

同社が発行した第3回期限前償還条件付無担保社債(当初利率1.983%、償還期間10年)は、最初の5年間は年率1.983%、5年経過後に「5年国債金利+0.97%」が適用される仕組みです。

発行体が早期償還を選択した場合は5年で終了しますが、10年まで継続される場合でも比較的高水準の利回りを維持します。

格付けは(A/A+)と高格付けを維持しており、破綻時債務免除特約や劣後特約があるものの、安定した収益力を背景に中長期運用先として検討できる銘柄です。

2026年3月期第1四半期(2025年4〜6月)の純利益は1,045億円と前年同期比51.7%増で、2021年以来の高水準を記録しました。グローバル市場での投資銀行部門の好調に加え、東京不動産売却益(約560億円)が寄与しています。

また、富裕層向け資産運用残高は過去最高の94.3兆円に達し、家計資金の投資シフトを背景にウェルスマネジメントが安定収益を支えています。

ランキング10位: SBIホールディングス株式会社第43回無担保社債 (1.885%)

野村ホールディングズ株式会社
引用:SBIホールディングス株式会社
銘柄SBIホールディングス株式会社 第43回無担保社債 (社債間限定同順位特約付)
利率1.885%
債券価格10万円以上、10万円単位
格付けA-(R&I)
払込期日2025年6月17日
償還期限(満期)2029年6月15日 (4年)
担保完全無担保
主幹事証券SMBC日興、大和、SBI、野村、みずほ証、岡三

SBIホールディングスは、インターネット金融で有名な証券・銀行・資産運用を手がける大手金融持株会社です。

今回の第43回無担保社債(利率1.885%、償還4年)は、10万円から購入できるため個人投資家にも手が届きやすく、格付けもA(R&I)で、一定の信用力を備えた社債と言えます。

最新の業績では、2025年3月期第1四半期(2025年4〜6月)において、連結営業収益は前年同期比34.1%増の4,431億円、親会社株主に帰属する当期利益は同295.9%の842億円と、大幅な増益を記録しています。

もっとも、SBIは市況依存度が高いため、通期の業績予想は公表していません。合理的な見通しが可能になった場合のみ開示する方針であり、投資家は「短期的には好調でも外部環境で変動しやすい」という点を理解しておく必要があります。

総じて、この社債は利回りは低めながら、高格付け・買いやすさ・収益基盤の強さを評価する投資家にとって、バランスの取れた社債といえるでしょう。

以上、2025年11月最新の「個人向け社債利回りランキング(円建て・新発債)」でした。

ランキング上位の個人向け社債は、利率2〜3%台前半と定期預金や個人向け国債を大きく上回る水準で、格付はA〜AAクラスの信用力を持つ銘柄が中心です。

そのため人気が高く、募集開始から短時間で完売するケースがほとんどです。

本ランキングを参考に、今後も高利回りで社債を発行するであろう企業の動向をチェックし、発行スケジュールを定期的に確認しておくことが重要です。

もし購入の機会を逃してしまった場合は、外貨建て個人向け社債やその他の代替投資先に目を向けてみるのもよいでしょう。

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米ドル建て個人向け社債の利回り動向とおすすめ銘柄(既発債)

近年は円安基調と海外金利の高止まりを背景に、米ドル建て個人向け社債の人気が急上昇しています。

円建て社債に比べて利回りが高いのが最大の魅力で、発行体によっては年5〜6%前後の水準となる銘柄も見られます。

一方で、為替相場の動きによって最終的な受取額が変動するため、円安局面では有利に働くものの、円高時には元本割れリスクも生じるという注意点もあります。

ここでは、外貨建て債券の中でも流通量が多く安定性の高い米ドル建てに焦点を当て、2025年11月時点の利回り動向を整理。個人投資家におすすめの既発債銘柄を紹介します。

米ドル建ての新発債は発行頻度が少なく、個人向けに広く出回ることがほとんどないため、本記事では市場で取引可能な既発債を中心に紹介します。

米国ドル建ての個人向け社債利回り目安
(既発債)

スクロールできます
償還期間利率水準
(%/年)
利回り水準
(%/年)
主な発行体例銘柄数
~2030年 (5年以内)1.6~6.8%程3.4~4.6%程MUFG、SMFG、みずほFG
オリックス、コカコーラ、エヌビディア
アップル、ディズニー等
160銘柄程度
~2035年 (6〜10年)2.9~10%程3.9~6.8%程MUFG、SMFG、みずほFG
中国電力、三菱商事、住友商事
丸紅、オラクル、オリックス等
30銘柄程度
~2040年 (11〜15年)2.3~4.6%程4.4~5.0%程MUFG、SMFG、ナイキ
アップル、ディズニー
8銘柄程度
~2045年 (16〜20年)4.6~6.1%程5.0~5.3%程SMFG、武田薬品
JPモルガン、バンクオブアメリカ等
6銘柄程度
~2065年 (20年以上)2.0~7.6%程4.9~8.1%程スターバックス、ペプシコ、
ディズニー、ナイキ、アルファベット等
9銘柄程度
参考:SBI証券「米ドル建債券(普通社債・劣後債など)」
※2025年11月4日時点

日本円建ての個人向け社債が1〜2%台にとどまるのに対し、米ドル建てでは3〜6%台が主流で、為替リスクを取る代わりに高い利回りを狙えるのが魅力です。

特に円安局面では、為替差益によって円換算ベースの実質リターンが上昇するため、円建て資産より有利になりやすい点も人気の理由です。

米ドル建て社債の中でも、信用力・利回り・流動性のバランスが取れた「おすすめ銘柄」としては、次のような発行体の社債などが挙げられます。

発行体特徴・おすすめポイント
三井住友フィナンシャルグループ (SMFG)日本を代表するメガバンクグループ。
TLAC債の発行が多く、4%前後の安定した利回り。
高格付け(Moody’s:A1 / S&P:A-)
三菱UFJフィナンシャル・グループ (MUFG)国内最大手金融グループ。
信用力はトップクラスで、3~4%台の利回りを提供。
高格付け(Moody’s:A1 / S&P:A-)
トヨタモータークレジットトヨタグループの金融部門。
自動車ローンを主軸とし、3~4%台の堅実な利回りで人気。
高格付け(Moody’s:Aa3 / S&P:AA-)
コカ・コーラ消費安定型のディフェンシブ銘柄。
利回りは3%半ばだが、景気変動に強く長期保有にも◎
高格付け(Moody’s:A1 / S&P:A+)
ウォルト・ディズニー・カンパニー世界的ブランド力を持ち、長期債で3.5〜5%前後の利回り。
格付けも良好(Moody’s:A2 / S&P:A)
アップル世界最大級の時価総額を誇る企業。
安全性が極めて高く、個人投資家にも人気。
高格付け(Moody’s:Aaa / S&P:AA+)

米ドル建て社債を購入する際は、SBI証券・楽天証券・マネックス証券などのオンライン証券を活用するのがおすすめです。銘柄の取扱数が多く、情報提供も充実しています。

このように、米ドル建て社債は、日本の円建て社債に比べて高い利回りが魅力です。

為替リスクを伴う一方で、既発債を中心に流通量も多く、国内債券ほど購入しづらいということはありません。

ただし人気銘柄や高利回り債は早期に完売する傾向があるため、タイミングを逃さずに投資先を確保することが重要です。

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個人向け社債とは?資産運用先としての特徴と仕組みを解説

では、改めて「個人向け社債」の基本的な仕組みや、資産運用先としての特徴(メリット・デメリット)を整理していきます。

個人向け社債は企業が発行する債券

そもそも社債とは、企業が設備投資などの資金調達を目的に発行する債券です。

投資家は社債を購入することで企業にお金を貸し、企業側はその代わりに定期的な利息(利子)を支払い、満期時には元本を返済するという仕組みになっています。

通常、社債の最低購入金額は1,000万円や1億円など高額に設定されていることが多く、主に機関投資家向けの資産運用手段とされてきました。

一方、個人向け社債は、10万円や100万円など比較的少額から購入できる点が特徴で、個人投資家でも手軽に始められる資産運用先として注目されています。

多くの場合、銀行預金よりも高めの利回りが設定されており、中長期で安定した収益を目指す層に支持されています。

社債の発行企業の信用力によってリスクの大きさは異なりますが、あらかじめ決まった利率で安定的な収益が期待できる点が魅力です。

社債の種類と特徴

社債の種類は「発行時期」と「性質」によって分けることができます。

発行時期による分類では、社債は「新発債」と「既発債」に分けられます。

新発債既発債
発行時期条件設定の上新たに発行される債券すでに発行済みで流通市場で取引されている債券
債券価格発行価格
(額面金額)
市場価格
(変動)
購入時期募集期間中に購入いつでも購入可能
新発債と既発債

前述のように、人気の高い新発の個人向け社債は募集開始後すぐに売り切れるケースが多く、円建ての既発債は市場にあまり出回らず、購入できる機会が限られているのが現状です。

次に、社債の性質による分類では、以下のように分けられます。

社債の種類特徴
普通社債(SB)定期的に利息を受け取り、満期に元本が返済される基本的な社債。固定金利が多く、市場で売却も可能。
転換社債(CB債)一定条件下で、発行企業の株式に転換できる権利がついた社債。
ワラント債
(新株予約権付社債)
社債に新株予約権が付いたもの。株式を購入できる権利を持ち、満期には元本が返済される。
劣後債弁済 (利息や元本返済) 順位が他の社債よりも低い社債。リスクは高いが、その分利回りも高く設定される傾向がある。
割引債
(ゼロクーポン債)
利息の支払いがない代わりに、額面より低い価格で発行され、満期時に額面で償還される。
仕組債デリバティブ(金融派生商品)組み合わせた高リスク商品。仕組みが複雑で、初心者には不向き。
代表的な社債の種類一覧

円建ての個人向け社債では、普通社債や劣後債などが主流で、安定した利回りを求める投資家に広く利用されています。

個人向け社債の利回りと利率の違い

資産運用において、「利回り」と「利率」は混同されやすい言葉ですが、意味は明確に異なります。

「利率」は、社債の額面金額に対して支払われる年間の利息の割合で、通常は固定されており、定期的に受け取ることができます。

対して「利回り」は、投資した金額に対する総合的な利益の割合を示すもので、利息だけでなく購入価格と償還価格の差(償還差益)も含めて計算されます。

【事例】額面100万円の社債を95万円で購入、年2万円の利息を5年間受けとる場合。

満期時に100万円が償還されると、

受取総額は利息10万円 (2万円×5年)+差益5万円 (額面100万円-95万円)=15万円。

年平均の利回りは約3.16%となります。

なお、新発債のように額面価格で購入し、額面で償還される社債では、利率と利回りはほぼ同じになります。

一方、既発債のように市場価格で取引される社債では、購入価格によって利回りが上下するため注意が必要です。

まとめると、利率は「額面に対する年利息」を指し、利回りは「投資額に対するトータルリターン」を表します。

個人向け社債のメリット・デメリット

資産運用の手段として個人向け社債を利用するにあたっては、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリットデメリット
預金よりも高い利回りが期待できる
定期的な利息収入が得られる
元本が満期に償還される(企業が破綻しない限り)
信用力の高い企業を選択できる
信用リスク(デフォルト)がある
購入機会が限られている
途中売却が難しく、流動性に制約がある
金利変動による価格の下落リスク

インフレによる実質利回りの目減りリスク

個人向け社債のメリット

まずは、個人向け社債のメリットから簡単に確認しましょう。

預金よりも高い利回りが期待できる

個人向け社債は、銀行預金や国債と比べて相対的に高い利回りが期待できる点が最大の魅力です。

2025年11月現在、個人向け社債の利率は年0.8〜3.4%あたりで、高いものではソフトバンクグループ第65回社債(3.34%)や株式会社光通信第51回無担保社債(2.6%)のように高水準です。

一方、銀行定期預金の年利は大手行で0.275~0.4%程度、ネット銀行でも〜1.5%程度にとどまります。

個人向け国債の適用利率も1%強で推移しており、社債は安全資産と比較しても利回り面で優位に立っています。

  • 固定3年:1.01%ほど
  • 固定5年:1.22%ほど
  • 変動10年:1.08%ほど

定期的な利息収入が得られる

個人向け社債への投資では、社債は半年ごとや年1回といった頻度で安定的に利息収入を受け取れるため、将来の収支計画を立てやすいという特徴があります。

支払日と利率が事前に決まっているため、配当変動のある株式投資と比べると収益予測が立てやすい点も投資家に安心感を与えます。

元本が満期に償還される (企業が破綻しない限り)

個人向け社債は、発行時に定められた償還期限(満期日)になると、投資家が投資した元本が全額返還される仕組みになっています。例えば、100万円で購入した社債は、満期時に100万円として戻ってきます。

株式投資などでは市場価格の変動により元本割れのリスクがありますが、社債の場合、満期まで保有すれば途中の価格変動に関係なく、額面金額で償還されます。

信用力の高い企業を選択できる

社債を発行できるのは、一定の信用力を備えた企業に限られるため、投資対象としては比較的信頼性の高い企業が多い傾向にあります。

格付け機関による評価や発行企業の財務状況を事前に調査することで、信用リスクを見極めた上での選択が可能となり、投資判断の精度を高められます。

個人向け社債のデメリットおよびリスク

個人向け社債には既出のような魅力的なメリットが多くありますが、投資商品である以上、当然ながらリスクや注意点も存在します。

信用リスク(デフォルトリスク)がある

個人向け社債のメリットで挙げた「定期的な利息収入が得られる」「満期まで保有すれば元本が返ってくる」といった点は、あくまで発行企業が安定した経営を続けていることが前提です。

しかし現実には、企業の業績が悪化したり、最悪の場合には倒産してしまうリスクもゼロではなく、そのような場合、利息の支払い停止や元本の毀損が発生する可能性があります。

過去にはJALやウィルコム、武富士などが経営破綻し、社債の元本が戻らなかった事例もあります。

このように、個人向け社債は銀行預金や個人向け国債よりも利率は高い一方で、相対的にリスクも高めです。

銀行預金には預金保険制度(ペイオフ)、個人向け国債には国による元本保証があるのに対し、社債には公的な保証制度が存在しません。

したがって、社債に投資する際には、利率の高さだけで判断せず、発行体の信用格付けや財務状況を確認し、自らリスクを見極めることが重要です。

購入機会が限られている

個人向け社債は発行数自体が少なく、一般に市場での流通量も限られているため、購入のチャンスが限られているのが実情です。

特に利回りが高い人気銘柄は、募集開始後すぐに完売することも珍しくありません。購入を検討している場合は、証券会社やネット証券、企業のIR情報などをこまめにチェックしておくことが重要です。

途中売却が難しく、流動性に制約がある

個人向け社債は、株式や投資信託のように市場で自由に売買できる商品ではなく、途中で現金化したい場合に売却先が限られることがあります。

流通市場が狭いため、すぐに売却できない・希望の価格で売れないといった流動性リスクが伴います。

また、社債を満期前に中途売却する場合は、金利変動や信用リスクの影響により、購入時よりも価格が下がり、元本を割り込む可能性もあるため注意が必要です。

金利変動による価格の下落リスク

市場金利が上昇すると、新たに発行される社債の利率も高くなり、既に保有している低利回りの社債の価格は相対的に下がる可能性があります。

このため、満期前に売却してしまう場合には、時価が下落し元本を割り込むリスクが生じることがあります。

ただし、満期まで保有すれば額面金額で償還されるため、金利変動による影響を受けるのはあくまで途中売却時に限られます。

インフレによる実質利回りの目減りリスク

インフレが進むと、物価の上昇により社債で得られる利息の実質的な価値が目減りする可能性があります。

例えば、年2%の物価上昇が続けば、利回りがそれ未満の社債では実質的な資産価値が下がることになります。

例えば、毎年2%の物価上昇が続いた場合、投資した100万円を2%以上の利回りで運用できていなければ、資産の実質価値が下がってしまうことになります。

満期まで保有する場合は途中で利回りを見直すことができないため、インフレに強い資産ではない点に注意が必要です。

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個人向け社債を購入する際の注意点

最後に、個人向け社債を購入する際に気をつけたいポイントを簡単に確認しておきましょう。

発行企業の財務状況や格付けを確認する

前述のように、社債は発行企業の信用力に依存するため、購入前に財務状況や信用格付けを確認することが重要です。

業績が不安定な企業の社債は、元本や利息が支払われないリスクが高くなるため注意が必要です。

ランキングや利率だけで投資判断しない

個人向け社債の利回りランキングは参考になりますが、利率の高さだけで投資判断するのは危険です。

利率が高い銘柄の中には、劣後特約付きや仕組債のような複雑な商品も含まれていることがあるため、利率だけで判断せず、発行条件や商品の仕組みをよく確認することが大切です。

また、そもそも人気銘柄は発行額が少なく、募集期間も短いため、ランキングを見てからじっくり選ぶことが難しいのが実情です。

ただし、過去に高利回りだった銘柄を把握しておくことで、次回の発行時に備えるという使い方は有効です。

償還期間と自分の資金計画を照らし合わせる

個人向け社債は、満期が1年〜10年以上の比較的長期の運用が基本となるため、すぐに現金化したい資金には向いていません。

基本的には、満期まで保有することが前提となるため、「使う予定のないお金」で投資するのが原則です。

銘柄によって償還期間は異なるため、自分の資金計画や投資スタイルに応じて、短期での回収を目指すか、長期でじっくり運用するかを判断することが重要です。

他の資産運用方法と組み合わせる

個人向け社債を購入する際は、リスク分散と運用効率の向上を目的に、株式・投資信託・オルタナティブ資産などと組み合わせて運用するのがおすすめです。

社債は比較的安定した収益が期待できる一方、

  • 社債は途中売却が難しい
  • 社債は購入のタイミングやチャンスが限られる

などの不便さがあります。

そのため、株式や投資信託など流動性が高く、いつでも売買できる資産を組み合わせておくことで、急な資金需要にも柔軟に対応できます。

さらに、こうした資産は市場環境に応じていつでも購入や乗り換えが可能なため、社債のように購入タイミングが限られる商品と組み合わせることで、投資機会を逃しにくいポートフォリオを構築できます。

また、近年は株式や債券と異なる値動きをするヘッジファンドやオルタナティブ資産も注目されています。

これらは市場環境の変化に左右されにくく、景気後退局面でも一定のリターンを狙える点が魅力で、社債と組み合わせることでポートフォリオ全体の安定性を高める効果が期待できます。

500万円以上の資金があるならヘッジファンド投資も検討しよう

国内の個人向け社債は、預金や国債よりも高利回りではあるものの、多くは年利1〜2%台、高くても3%台にとどまります。

また、米ドル建てなどの外国債券では3~6%程度の利回りが期待できる反面、為替変動リスクという不確実性を抱えます。

こうした中で、より高いリターンや市場に左右されにくい安定収益を目指す投資家には、柔軟な運用戦略を持つヘッジファンド投資を併せて検討するのも有効な選択肢です。

最近では、500万円程度から投資を始められるファンドも登場しており、従来よりも個人投資家がアクセスしやすくなっています。

ここでは、人気の集まるヘッジファンドの中でも、個人投資家が比較的アクセスしやすく、高い収益性が期待できる3社を厳選して紹介します。

ハイクアインターナショナル

ハイクア・インターナショナルは、日本設立の運用会社で、在ベトナムの日系企業「SAKUKO VIETNAM Co., Ltd.」への事業融資型ファンドを運営しています。

同社の最大の魅力は、年利12%の固定配当を年4回(3・6・9・12月)に分けて受け取れる仕組みで、仮に500万円を投資した場合、3カ月ごとに15万円、年間で合計60万円 (税引前) の配当を受け取ることができます。

運用会社ハイクアイインターナショナル合同会社
代表社員梁榮徹
設立2023年
投資対象ベトナム企業「SAKUO VIETNAM」への事業投資
利回り年間目標利回り12%
配当3ヶ月ごとに4%ずつ受け取り、または再投資も選択可能
最低投資額500万円
投資方法以下、公式HPより問い合わせののち、オンラインまたは対面で相談 (無料)
公式サイトハイクアインターナショナル公式サイト

同社の投資スキームは比較的シンプルです。

  • 投資家がハイクア社に出資する
  • ハイクア社がサクコ社に融資する
  • サクコ社が事業収益から利息をハイクア社に返済
  • ハイクア社が投資家に配当金を支払う

融資先であるSAKUO社は、ベトナム国内で日本製品専門店35店舗、スイーツ店11店舗、ビジネスホテル2棟を展開し、年商は約25億円に達します。(2025年にはベトナムのUPCOM市場への上場を予定)

ベトナムでは、若年層を中心とした人口増加と旺盛な消費活動により、国内経済が年5〜7%前後の成長を続ける中、銀行融資の金利は年10〜14%と高く、企業の直接融資ニーズが拡大しています。

同社への投資は、最低投資額が500万円からと個人でも始めやすく、ロックアップ期間が設けられていないため、いつでも解約が可能です。

個人向け社債のように安定収入を確保しながら、年12%のリターンを狙いたい投資家にとって、魅力的な選択肢といえるでしょう。

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アクション合同会社

アクション合同会社は、トレイダーズインベストメント元代表取締役の古橋弘光氏が運用を手がける国内ヘッジファンドです。

ヘッジファンド「action」のHPトップ
運用会社アクション合同会社
代表社員古橋弘光
設立2023年
投資対象・事業への直接投資
・バリュー株投資
利回り年間利回り25.07% (2024年度)
利益の受取り決算時に配当として受領、または再投資
最低投資額500万円
投資方法以下、公式HPより問い合わせののち、オンラインまたは対面で相談 (無料)
公式サイトアクション合同会社公式サイト

アクションは、株式や債券だけでなく、成長性の高い分野への事業投資、ファクタリング、暗号資産関連事業への投資など、多角的な投資戦略を採っています。

複数の資産クラスや事業分野に投資を行うことで、景気変動リスクを分散し、中長期的に安定したパフォーマンスを維持しやすい構造となっています。

こうした分散型の運用体制が功を奏し、2024年度には年率25.07%のパフォーマンスを記録

運用実績を毎月公開するなど透明性の高い情報開示も行っており、初心者でもファンド運営状況を把握しやすい点も魅力です。

参入障壁も比較的低く、500万円からの投資で始められるため、個人投資家にとってアクセスしやすいファンドとなっています。相談は無料で、オンライン対応も可能です。

GFマネジメント

GFマネジメントは、日本株を中心に高いリターンを実現している国内ヘッジファンドです。

運用の舵を取るファンドマネージャーは、過去5年間で年平均29%の成長を実現し、累計で277%を超えるリターンを上げています。

GFマネジメントのHPトップ画
運用会社GF Management合同会社
代表社員椎名光太朗
設立2023年
投資対象日本大型株(J-Prime戦略)
利回り過去平均29%
※設立前のファンドマネージャーの運用成績
最低投資額1000万 (500万~相談可)
投資方法以下、公式HPより問い合わせののち、オンラインまたは対面で相談 (無料)
公式サイトGFマネジメント合同会社公式サイト

同社の採用する「J-Prime戦略」では、「ビジネスの収益力と成長性」「競合優位性」「市場の成長性」など企業の本質的な価値を見極める長期投資を軸とし、日本の大型株や指数連動型ETFなどから20〜30銘柄程度を厳選して投資を行います。

GFマネジメントJ-Prime投資ユニバース
引用:GFマネジメント

企業の持続的な成長性や市場拡大の波を見極めながら、企業価値の向上に伴うリターンの最大化を目指す戦略です。

運用期間中には一時的にマイナスとなる年もあり、直近5年間では2度の下落局面を経験しているものの、トータルでは5年間で累計+277%(年利29%)という優れた実績を残しており、長期投資先としての信頼性の高さがうかがえます。

投資は500万円から相談可能で、初心者でも無理なく始められる設定です。また、運用レポートは毎月1回発行され、投資家は運用状況を定期的に確認することができます。

長期的に資産形成を考える方は、まずは無料の資料請求や個別面談を通じて、自分の投資方針と合致するかを確かめてみると良いでしょう。

購入前にチェック!個人向け社債FAQを紹介

最後に、個人向け社債に関してよくある質問と回答を紹介します。

個人向け社債の選び方は?

個人向け社債を選ぶ際は、発行体の信用力 (格付け) と利回りのバランスを確認することが重要です。

個人向け社債の銘柄選びで迷ったら、以下の観点を判断基準にしてみましょう。

  • 利回り:最低でも1%以上(3%以上の高利回り銘柄を選ぶ場合は信用リスクをしっかり調査)。
  • 満期日:短期なら1~3年、長期運用を希望なら5年以上を検討。
  • 信頼性:A格以上の企業を中心に検討。発行体企業の財務健全性や業績の安定性が高いものを優先。
  • 換金性:途中売却を想定するなら、発行額が大きく流通性の高い銘柄を。

※なお、外国通貨建て社債を選ぶ場合は、為替変動リスクにも注意が必要です。

特に、トルコリラやブラジルレアルなどの新興国通貨建ては、通貨価値の変動が大きく、為替差損によって利回りを上回る損失が発生することもあります。

初心者におすすめの個人向け社債は?

初心者の方には、信用力が高く安定した利回りを提供する国内大手企業の社債がおすすめです。

2025年11月時点では、ソフトバンクグループ・楽天グループ・メガバンク系などの銘柄は、財務基盤が安定しており信頼性も高いため、初心者にも比較的選びやすい投資先といえます。

利回りはおおむね年2〜3%台と安定しており、預金より高い利回りを期待できます。

また、外国通貨建ての社債では、流通量が多く安定性の高い米ドル建て社債がおすすめです。

個人向け社債の購入方法は?

個人向け社債は、証券会社を通じて購入します。SBI証券や楽天証券などのネット証券や、主要な店舗型証券で取り扱われており、証券口座の開設が必要です。

  1. 証券会社に口座を開設する
  2. 取扱銘柄を確認する(現在販売中の新発債や既発債を検索)
  3. 銘柄ごとに利率、満期、格付け、最低購入金額(多くは10万円または100万円単位)を確認
  4. 新発債は募集期間中に購入申し込み、既発債は市場で価格を確認し購入
  5. 購入後は証券口座で管理

人気の高い銘柄は募集開始から短期間で完売することも多いため、気になる銘柄がある場合は早めの準備がおすすめです。

個人向け社債はNISAで買えますか?

個人向け社債は基本的にNISA(少額投資非課税制度)の対象外です。

個人向け社債・債券投資信託・債券ETFどれがおすすめ?

それぞれに特徴があり、目的や投資スタイルによっておすすめは異なります。

種類特徴
個人向け社債満期まで保有すれば元本が返済され、利息を定期的に受け取れる。途中売却はしにくいが、安定性が高い。
元本重視・中長期の安定運用をしたい人向け。
債券投資信託プロが複数の債券に分散投資。少額から投資できるが、信託報酬などのコストがかかる。
手間をかけずに分散投資したい人向け。
債券ETF市場でリアルタイムに売買でき、流動性が高い。値動きがあり、短期でも取引可能。
タイミングを見ながら柔軟に売買したい人向け。

また、NISA口座では個人向け社債は購入できませんが、債券投資信託や債券ETFの一部はNISA対象となっています。

一方で、安定した利息収入を重視するなら個人向け社債、少額から手軽に始めたい・NISAを活用したいなら債券投資信託やETFが向いています。

個人向け国債と社債ではどちらがおすすめ?

安全性を重視するなら個人向け国債、利回りを重視するなら社債です。

比較項目個人向け国債個人向け社債
発行体日本国政府 (信用力が非常に高い)企業 (信用力は企業による)
利回り年1%強 (固定・変動タイプあり)年1〜3%台 (外国債券なら5%超も)
リスク元本割れしにくい
(1年経過後は中途換金可・最低保証金利あり)
元本保証なし
(発行体の信用リスクあり)
購入単位1万円から多くは10万円または100万円単位
おすすめ層安全重視・初心者利回り重視・やや積極的な投資家
※2025年11月4日時点

資産の一部を国債で安定運用し、残りを社債で利回り向上を狙うといった、リスクとリターンのバランスをとる戦略もおすすめです。

2025年版!最新の個人向け社債の利回りランキング【まとめ】

最後にもう一度、2025年11月4日時点における最新の個人向け社債の利回りランキング再度提示しておきます。

スクロールできます
順位銘柄名利率
(% / 年)
払込期日償還日債券の
金額(円)
(発行時の)
取得格付
1ソフトバンクグル-プ株式会社
第65回無担保社債
3.34%2025/5/22030/5/2100万A(JCR)
2株式会社プレミアムウォーターホールディングス
第10回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)
2.62%2025/9/82028/9/810万BBB+(R&I)
BBB+(JCR)
3株式会社光通信
第51回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)
2.6%2025/03/122032/03/12100万A(R&I)
A+(JCR)
4株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
第40回無担保社債
(実質破
綻時免除特約および劣後特約付)
2.389%2025/07/292035/07/27100万AA-(R&I)
AA-(JCR)
5楽天グループ株式会社
第25回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)
2.336%2025/08/042028/08/04100万A-(JCR)
6株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ
第4回期限前償還条項付無担保社債
(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)
2.061%
当初5年間の利率
以降は5年国債金利+0.9%
2025/9/182035/9/18100万A(R&I)
7株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
第38回無担保社債
(実質破綻時免除特約および劣後特約付)
2.051%2025/01/22 2035/07/20100万AA-(R&I)
AA-(JCR)
8イオン株式会社第28回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)
2.025%2025/09/172032/09/17100万A-(R&I)
9野村ホールディングス株式会社
第3回期限前償還条項付無担保社債
(実質破綻時債務免除特約及び劣後特約付)
1.983%
当初5年間の利率
以降は5年国債金利+0.97%
2025/06/202035/06/20100万A(R&I)
A+(JCR)
10SBIホールディングス株式会社
43回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)
1.885%2025/06/172029/06/1510万A-(R&I)
国内の個人向け社債利回りランキング(円建て)一覧
※2025年11月4日最新

年に複数回社債を発行する企業もあるため、気になる企業があれば定期的に発行情報をチェックしておくとよいでしょう。

また資産運用先には、個人向け社債以外にも、株式投資信託、REIT(不動産投資信託)、外国債券、さらにはヘッジファンドなど、様々な投資商品が存在します。

また、安定性を重視したい方は社債を中心に、より高い利回りを狙いたい方は投資信託やヘッジファンドなどのその他の運用商品を組み合わせるなど、自身の運用方針に応じた分散投資を意識することが大切です。

低リスクで年利10%以上を狙うならヘッジファンド

ヘッジファンドとは

しっかりリスクヘッジしながら高い利回りを狙うなら、ヘッジファンドへの投資がおすすめです。

以下は500万円〜投資可能な日本国内のおすすめヘッジファンド。

スクロールできます
年利安定性・信頼性最低投資額資料請求投資手法・対象
ハイクアInt'l12%(固定)運営歴10年以上
値動きの影響なし
安定した事業基盤
透明性の高さ
500万可能新興国企業融資
アクション2023年設立500万不可・バリュー株
・事業投資
・ファクタリング
・Web3事業
おすすめヘッジファンド

※アクションは運営年数が少ないため、記載なし。現時点での年利は、25.07%(運用期間2024年4月〜2025年3月)

それぞれ期待リターンや投資対象、最低投資額が異なるため、迷うかもしれません。

おすすめは2社以上の気になるヘッジファンドに問い合わせて比較検討すること。

ハイクア社は資料請求のみの問い合わせもOKなので、まずは気軽に問い合わせてみてください。

ハイクアインターナショナル
  • 固定年利12%
  • 成長著しい日系ベトナム企業への融資
  • 資料請求のみの問い合わせもOK

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アクション
  • 2024年度は年利25.07%(運用期間2024年4月〜2025年3月)
  • 2023年は50.68%の実績
  • 株や債券に留まらないポートフォリオ戦略

>>アクション公式サイトはこちら

この記事を書いた人

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