FXマーケットレポート(2025/07/21)

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先週1週間の市況概況(2025/07/14–07/20)

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日付出来事主な影響
07/15米6月CPI 2.7%へ加速ドル買い・米金利上昇
07/17米6月小売売上高 +0.6%景気底堅さ確認でドル続伸
07/18ラガルド総裁の慎重発言ユーロ軟調、1.16割れ
07/18中東情勢緊迫と原油反発円買い限定的に留まる
07/19ドル週次高(強い米データ)USD/JPY 一時149円台

先週は米インフレ指標が相場を主導した。米6月CPIが前年比2.7%へ上振れし、利下げ観測が後退してドル指数は続伸、USD/JPYは148円後半へ切り返した。

続く米小売売上高は+0.6%と予想を大きく上回り、米景気の底堅さが再確認されたことで長期金利は4.5%近辺まで上昇。ユーロは対ドルで1.16台前半へ下押しされ、主要通貨はドル高・円軟調の地合いが優勢となった。

欧州ではラガルドECB総裁が「利下げ効果を見極める時間が必要」と発言し、今週の政策決定を前にユーロの上値を抑制。

原油は中東情勢の緊張を背景に反発した一方、供給増観測が上値を限定し、安全資産としての円買いは限定的だった。

結果としてUSD/JPYは149円目前で伸び悩み、EUR/USDは1.15–1.17のレンジに収束。

短期的にはドル高が優勢だが、米データ次第で反転余地も残る。150円の心理的節目とEUR/USDの1.15サポートを意識し、ヘッジ比率の調整を検討したい。

USDJPY 1時間足チャート
(2025/07/21)
USDJPY 1時間足チャート
(2025/07/21)
EURUSD 1時間足チャート
(2025/07/21)
EURUSD 1時間足チャート
(2025/07/21)

今週1週間のポイント(2025/07/21–07/27)

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日付出来事注目点
07/21参院選結果公表与党敗北なら円高リスク
07/23–24ECB理事会追加利下げ示唆の有無
07/247月速報PMI(米欧日)景況感鈍化か持ち直しか
07/25米耐久財受注(6月)企業投資の減速度合い
07/25東京都区部CPI(7月)BOJ追加利上げ観測

週明けは参院選の最終結果が注目される。与党が過半数割れとなれば政権不安が台頭し、USD/JPYは147円台への円高圧力が強まる可能性がある。

中盤の焦点は23–24日のECB理事会。6月に25bp利下げを実施したばかりで据え置きが大勢だが、景気後退懸念が強まれば追加緩和を示唆するリスクも残る。ユーロが1.15を割り込むか、反発して1.17台を回復できるかが分岐点。

24日の7月速報PMIは欧米日いずれも製造業の縮小幅が鍵。数値が50を下回ればリスクオフのドル高一服、50超なら利下げ期待後退で再びドル買いが強まる。翌25日の米耐久財受注が大幅マイナスに転じればドル高にブレーキがかかりそうだ。

同じく25日に公表される東京都区部CPIは前年比3%超が続く公算が大きく、日銀の年内追加利上げ観測を裏付ける可能性がある。インフレ再加速ならUSD/JPYの上値抑制要因となりうる。ボラティリティは週後半に向けて高まりやすく、ストラドル戦略が有効局面。

出典元

本資料は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

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